青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

2020年06月20日
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カテゴリ: ギターリぺアー
◆Gibson CUSTOM SHOP EMMYLOW HARRIS L-200 セッティングのご依頼を
 頂きました。
 ギターオーナー様は市川市在住のS.H様です。
 ブログをご覧になって頂いた事がご縁で、今回リペアのご依頼を頂きました

◆画像から確認して行きます

Gibson はCUSTOM SHOP製に限るよね!の考えをお持ちのゲスト様も多いと思います。
 k2も同じ気持ちです。


●凄腕の製作者の手によるものですから、通常ラインと違うのは仕方ない事かも知れません


●製作技術のレベルの高さが直ぐに判ります。
 ナットは交換されているとの事ですが、交換したナットが問題を抱えてます



●調整前の6E/12Fは3.5mm有りましたので、ロッド調整して2.6mmまで下げました
 ロッドには殆どトルクが掛かってませんでした。

●1E/12Fも同じく調整後は1.8mmまで下がりました。
 GUSTOM SHOP製のネックは経験上ロッド調整しましたら、数日はネックの動きを観察ながら
 調整して行きませんと、この状態で先走ってサドル&ナットの調整をしたら、
 サドル&ナットの作り直しになりますので、ネックの戻りが安定したと判断出来るまで
 時間を空けます。待つ事もリペアの大切な工程です。


●弦高が上がった原因はチューニングした状態で保管していた事による
 ネックの順ゾリです。ロッド調整後でも最大値で0.30mm有ります
 今回はインチスケールのシクネスゲージでは無くミリスケールを使ってます
 この0.30mmが何処まで戻るかはネックのみ知る事です。マイナスまで戻る事を

  S,H様にお話しさせて頂いたのですが、K2ギターファクトリーでは
 【弾き終わったら弦はダラダラに緩める】をお願いしてます
 賛否両論有る事は承知してますが、K2のギター人生47年の経験から出た答えです

◆1E/2Fを強めにプリングオフしますと、弦落ちするとの事ですので原因を特定します

●フレットには問題はないので、交換されたナット【タスク製】をストリング・スペーシング

 交換したナットは、某有名楽器店で弦溝を切った物では無く、グラフテック社から
 Gibson純正品で出ているナットをそのまま載せた様です。
 工房でタスクを使う場合は、必ずブランクナットを仕入れて弦溝は工房で切ってます
 師匠の教えで【人の仕事は信用しないで、自分で確認しなさい】が叩き込まれてます

◆サドルの調整

●調整前に試奏させて頂いて最初に感じたのは、弦高は確かに高いけど、フレットボードの
 上で弦の高さが揃って無い【暴れてると表現します】でした。
 フレットボードとナットのRが一致して無いからですと、言い切った手前違ってたら素直に
 ごめんなさいをする事も重要です。
  予想通りセンターを中心に両サイドのRが全く一致してません、K2のギターテクは
 今一なので、弾き難いギターを敏感に察知する指センサーが有る様です。
 凄腕のプレヤーですと気に成らないレベルかも知れません


◆リペア箇所が明確に成りましので、弦をダラダラに緩めて数日経過観察して行きます



●ネックが安定と判断出来る状態になりましのでセッティングをして行きます

◆サドルを修正します



●予定の弦高に成る様にR350のマーキングをします



●修正後のサドルの仕上がりです

●仕上げにマイクロファインで磨きますと艶が出ます


●右側は弦接点が奥に成りますので隙間が有る様に見えますがご安心下さい


●ナットをセットしました


●6E/12Fは、2.3mmに仕上がりました


●1E12Fは、1.6mmです

◆オクターブが合っているか簡単に判別が出来ます

●10フレットのDコードの音に違和感が無いか確認します。
 レギュラーチューニングは合ってる事が前提です

●オープンDが合っていればオクターブに問題は無いです。
 Dコードはチューニングが狂っていると直ぐに判る事を利用します

●最終工程で1Fのクリアランスを調整して行きます


●ナットを外します


●削り出したナットを仮置きします

●既存のナットと弦溝が違う事を確認しておきます




●1Fのクリアランスを0.5mmに調整します

●仕上がりの弦高は2.23mmで予定通りです




●フレットボードとフレットを磨いてリペアの完了です


●工房常連様から、初めて見るけどJ200と雰囲気が違うようだけど?の反響が
 凄かったです。
 小ぶりなボディにミディアムスケールで、やや太めのネックでLRバックスの
 ピックアップシステムが搭載されてます。

◆試奏タイム
 ギターを抱た時の風景が見慣れない事も有って、クラッシクギターの様に感じました
初対面の時は弦が限界かな?と思ってましたが、 新品のGibson弦に交換して有った
 そうです。5A6E弦がボンボンと輪郭がぼやけた感じに聴こえましたが、リペア完了
 試奏タイムでは完全に修正されました。
 生音もアンプからの音もk2の大好物の音質に生まれ変わったと思います。    
 弦高との相乗効果で何時までも弾いて居たいのですが、ギターが目覚めたかな?
 と感じたのが30分後でしたので。残念ですがここで試奏をお開きにしました。

 🌸りぺあにかんけいなくいつでもこうぼうにあそびにおこしください🌸

※今回のリペアは仕上がりで8,000円でした





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最終更新日  2020年07月04日 04時41分03秒
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