青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

2020年06月22日
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カテゴリ: ギターリぺアー
◆Herby ES335モデル 再生リペアのご依頼を頂きました
ギターオーナー様は、東京都在住のK様です。
 Kasuga D28【ハカランダ】のお引渡しの際に、レスポール&Nardanと共にリペアの
 ご依頼を頂きました。
 今回の Herby ES335モデルはK様の正に【青春のギター】そのものです。
 バンドコンテストで準優勝された時も、一緒にステージに上がられたそうです。
 思い出の詰まったギターが手元に有る事は、最高に幸せな事だと思います

◆画像から確認して行きます


●最初は朱色のボディカラーだと思ってました。
 キズを探すのに苦労するほど状態が良いです。バックのベルトのバックルキズも
 全く見当たりません、本当に大切にされて来たんだと感心してしまいます



●フレットボードを確認しますと、相当弾き込まれたギターです


●オリジナルペグの動きも問題は有りません


●バックを拝見して朱色と勘違いしたようです


●ネックもこの通りです


●ライトが反射している箇所をピンポイントで超鏡面仕上げのワックスを掛けて見ました

 ⁂アッシュはK2が間違って覚えてると思いますが、ベタ塗装では無く木目が見える塗装です

◆完全復活リペア開始して行きます




●最初に全体を超鏡面仕上げワックス等を使って磨き上げました

●初対面の印象と全く違うギターに出会った様です
 エレキギターは手仕上げが多いので今日はここまでです
 気合を入れすぎで腕が疲れました


●真鍮カラーに見えたフレットもこの通りに綺麗に成りました

◆音出しチェックに移ります

●ジャックの接点の酸化膜が酷く、接点復活剤・サンドペパー・ファイルを使っても
 ビクともしませんのでジャクを交換します。ジャック配線はボリューム&トーンの
 ハーネスの下から通して有りましたので、比較的容易に引き出す事が出来ました





●外したジャックです。接点復活剤が全く役に立たない訳です

◆ピックアップの確認

●フロントの上半分は反応しましたが下が反応しません
 ピックアップを外して抵抗値を測定しますと【0Ω】です 
 フロントは交換する以外の選択肢は無いのですが、リアの抵抗値を測定するには

 ポット間にFケーブルが使われている事と、巨大なポットが使われてましてFホールから
 素直に出ないのと、外したら戻すのには相当な難儀が予想されますので、ピックアップの
 バランスと使いやすさを考えて、両方のピックアップの交換が最も合理的な判断だと
 思います


●全ての電気系を外す覚悟はしてました


●GOTOHはピックアップも作っている事をご存じで無いゲスト様もいらっしゃるかも
 知れませんが、FVH-100はビンテージタイプのピックアップで派手さは無いですけど、 
 堅実な音でES335モデルに合うと思われます


●ピックアップが収まる様にボディをザグリを入れます


●ピックアップの交換が完了しました反応も良好です


●全てのハードウェアを戻します


●ペグも磨きを入れてピカピカです


●フレットボードの仕上がりです


●335にオープンタイプのハムは旧友のナビゲーターの335で見て、見た目も有りと
 思います。弦を張る前は布でテールピースでボディに傷が付かない様に養生をします


●弦を張って試奏したい気持ちを抑えて本日は此処までとします


●細いネックなので、09~弦をチョイスしました



●弦を張りますとギターに戻って来たって感じます


●ペグの精度も問題有りません


●音出しテストしましたが・・・絶句しました。兎に角凄いギターです。
 クリーンOKクランチOK歪みOK 本家Gibsonと同様オールマイティ何でも御座れですが
 K2のテクが付いて行きません


●フレットのバラ付きを無くすため、擦り合わせを最小限度に留める様に細心の注意をしながら
 擦り合わせます


●フレットボードの仕上がりです


●6E/12F、1.75mmは流石に低すぎますが、ロッド調整をしてますので、この状態で
 ネックが安定してるか確認のため数日放置します


●6Eと同じコメントなので割愛します


●GOTOHのピックアップは個人的に好きなピックアップです


●先日のセッティングでネックが安定してる事を確認しましたので最終調整をします

●1Fを0.5mmのスペーサーが引っ掛る感じで通過する様に調整します


●画像では良く判らないかも知れませんが、擦り合わせの時に僅かに【青春の痕跡】を敢えて
 残しました


●ES-335モデルの完全復活です。オリジナルの音を聴いてませんが、遜色が無い15オールの
 仕上がりになっているはずですが、オリジナルとは違う点が有ってもNew ES335として
 受け入れて頂ければと思います。

◆試奏タイムです
 タイマーを30分にセットして開始しました。タイマーが鳴ったらお開きにしないと
 朝まで試奏してしまう危険が危ないからです。
  最初の音出しと変わらず、細いネックにギリギリの弦高で弾き易く全く疲れません
 音色は何でもOKで、歪ませた時の音色も凄く合ってると言うか、本家Gibsonを凌駕
 する勢いです。
 激鳴りのオービルByGibsonの335と引き分けって感じました。
 次の代~次の代と是非引き継いでいって頂きたいギターです。

🌸せいしゅんのぎたーはひかりかがやいていたじぶのきおくとかさなります🌸





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最終更新日  2020年07月09日 23時42分19秒
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