殿上人日記

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2012年05月18日
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カテゴリ: 滋賀、奈良の旅

女高野の石楠花19

 長谷寺の牡丹が出てくるのなら、コース的には
 ここが出てきてもおかしくはないと、言うのが
 更に山奥(三重県側)にある室生寺の石楠花
 (シャクナゲ)であり、この時期だけの有料の
 長谷寺間の直通バスがあり、それを利用してみた


女高野の石楠花1

 直通バスとは言え、山道くねくねで1時間近くは
 かかったかなぁ~。その年の気候もあるとは思うが
 かつてGWに出かけた時は、長谷寺の牡丹は盛り
 だったけど、室生寺の石楠花は終わりかけて残念
 だったし、同時に咲くと言う訳でもないようだ


女高野の石楠花17

 今年のお花はどうかなぁ~~と思ったら、アラ見事
 花の見頃にジャストミート! いやぁ~姉の希望で
 長谷寺の牡丹も、室生寺の石楠花もベストな開花を
 見る事が出来て、ほんとラッキーだった


女高野の石楠花12

 華やかな大きな牡丹ももちろん美しいが、可憐な花が
 幾つもボンボンのように固まった、石楠花の花もまた
 愛らしいものだ。この花って、とっても透明感があり
 まじ、やべぇ~~し!


女高野の石楠花2

 このお寺も山の斜面を利用して、いくつかのお堂を
 石段を登りながら参拝するのだが、その石段の脇に
 可憐な石楠花が花咲いて、今が一番華やかな山の寺


女高野の石楠花3

 さて室生寺のレクチャーでも。え? 長谷寺の説明
 しなかったのに? あちらは大寺で源氏物語の舞台
 にもなる程、中身が濃いので後半戦を紹介したいと
 思いまして


女高野の石楠花11

 やっぱり花は季節ものですから、先に花ネタを。。と
 イベントネタと共に、いつも優先で紹介をしている
 うちに一般のネタは、お蔵入りの危険性高し?


女高野の石楠花14

 真言宗室生寺派の大本山である室生寺(むろうじ)は
 かつては女人禁制だった高野山に対し、女性の参拝が
 許されていたので「女人高野」と呼ばれる優美な寺だ


女高野の石楠花4

 奈良時代、山部親王(後の桓武天皇)の病気平癒の為
 室生の地で延寿の法を修すと、竜神の力によって見事
 回復したので、興福寺の僧である賢憬(けんきょう)が
 朝廷の命により寺院を造る事になった

 この木に垂れさがる縄は、龍の姿を模したものだとか


女高野の石楠花20

 江戸時代になって興福寺の法相宗から独立し、長谷寺が
 総本山の真言宗豊山派となるが、50年ほど前に独立し
 真言宗室生寺派の大本山となった。う~む、真言宗って
 単純に高野山が総本山って訳でもないんだ・・・・


女高野の石楠花23

 真言宗で検索をすると、宗派の中でも分派が多いそうで
 古くに、大日如来の本地法身説の教学(古義)による
 古義真言宗と、大日如来の加持身説の教学(新義)に
 よる新義真言宗に別れて、今では約50もの宗派がある
 そうで・・・・


女高野の石楠花22

 さて室生寺の話に戻ると、都からも遥かに遠い山奥に
 存在したので、内乱とか焼き討ちなどにも遭う心配が
 なかった為、平安時代前期よりの貴重な建物や仏像が
 平成の世に残されている


女高野の石楠花15

 賢憬の死去により、寺の造営は弟子にあたる興福寺の
 修円に引き継がれ、その当時までさかのぼれる伽藍で
 屋外にある木造五重塔としては、法隆寺の五重塔に
 次いで、日本で2番目に古いという五重塔が名高い


女高野の石楠花18

 この塔は、国宝や重要文化財指定で屋外にある木造の
 五重塔の中で日本最小である。高さは16メートル程
 初重の1辺の長さは2.5メートルの小型の塔だそうで
 その創建は800年頃、修円が室生の竜神を封じ込めた
 「宝瓶」が塔の最上部の九輪の上にあるという


女高野の石楠花21

 1998年9月の台風7号の暴風で、塔の脇にあった杉が
 倒れて塔の西北側の屋根を直撃して、大被害を受けたが
 心柱など塔の根幹部は無事であった。その復旧がなされ
 創建当時の美しい姿を取り戻していた


女高野の石楠花5

 山岳寺院に多い懸造(かけづくり)の金堂は、平安時代
 前期(9世紀後半)の建立で、鎌倉時代に大修理を受け
 外陣の礼堂部分は江戸時代に、全面的に建て替えられて
 いるという


女高野の石楠花24

 この堂内須弥壇上には、十一面観音立像、文殊菩薩立像
 本尊釈迦如来立像、薬師如来立像、地蔵菩薩立像といった
 美しい仏像が横一列に並び、その手前には十二神将立像が
 並んでおり、石楠花や五重塔同様に室生寺の見どころと
 なっている


女高野の石楠花16

 かつて、京都の東寺の立体曼陀羅の仏像を姉や姪に見せ
 たいと出かけたら仏像修理で、幾つもの仏像が無くって
 情けない有様だったが、今回は大丈夫。日本有数の国宝
 &重文の仏像群を、姉に見せる事が出来て大満足だ


女高野の石楠花13

 それにしても、室生寺独特で「室生寺様」とも称される
 平安時代前期の仏像はどれも美しく、中でもぽっちゃりと
 たおやかなお顔をされた十一面観音立像は、私の仏像
 ランキング・ベスト10に悠々と入る美しさで見飽きない


女高野の石楠花9

 というか。このように日本有数の国宝や重文を平成の世に
 残す寺院だけに、この修復はなんだか外国からのお客様に
 見せるのも忍びない。こういった文化財の保存とか個人や
 一寺社では厳しいのだろうなぁ


女高野の石楠花6

 享保12年(1727)の造立銘がある、「軍荼利明王
 (ぐんだりみょうおう)」の石仏。密教では宝生如来の
 教輪転身とされており、様々な障碍を除いて下さるとか

 木や金属の仏様も良いが、このような屋外の石仏もまた
 自然に溶け込んでいて好きだったりする


女高野の石楠花7

 う~~む、赤いマントとお帽子がキュートだ。何気に
 石仏(いしぼとけ)さんも素朴で良い感じだ。この脇
 からは石段が更に山上に続いて、奥の院へと続くのだ
 姉がダウンで今回は・・・・いや、今回もパス


女高野の石楠花8

          平成24年4月30日に奈良県で撮影






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最終更新日  2012年05月18日 19時02分50秒
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