Perpetual Traveler(時由人)

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January 30, 2006
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カテゴリ: 証券実務/経済時事
【公開前のストック・オプション施策:創業者利得総括】
前回の記事はこちらです: ストック・オプション実務~その19

これだけ長編にしても、まだまだ語りつくせないストック・オプション実務です。
私のこれまでの10数年のキャリアから来る個人的な思いもいくらか含まれておりますが…

私自身も、個人投資家として11年目になりました。
一方で、公開前/公開後、それぞれのステージにある企業での就業を経験し、
IPOの成就/不成就も経験し、企業の内側がわかっているからこそ、
また経営の要諦のいくばくかがわかっているからこそ、
自分が他の会社の株主になるときの観点が育っているのだと思っています。


「その1」から一貫して、さまざまな企業経営の手法における一つの手法に過ぎない
ストック・オプションという制度・手法について正面から向き合ってきました。

記事の本文だけでなく訪問者の方々からいただいたご質問に対するコメントに至るまで、
私は「真意」を込めていたつもりです。

その中で特に伝えたかったこととは・・・

ストック・オプションの創業者利得とは、
「創業者たちが頑張った自分へのごほうび代わり」などで実施するのでは決してありません。

企業として、創業以来の経営努力の果て、「公器」になれる資格や資質を帯びるからこそ、
IPOしてますますより多くの投資家の賛同・評価を得るべく広く投資機会を提供できるわけです。
その状況に至るまで、艱難辛苦をくぐり抜けてきた努力と経営の実績と幸運がプラスされて
創業者たち自身にもたらした創業者利得、と考えるべきと、私は繰り返し言いたいです。


公開の器に耐えない企業は、公開の評価を受けることもかなわず
次々と人知れず淘汰されていきます。

また、本当に幸運にもIPOできたとしても、
相変わらずステークホルダー無視、経営者自身の保身しか考えられず
「個人商店」の域を出ることができず公共性のカラーを帯びることもできない企業は、


一般的な投資家は、こんな状況を知り得ることもなく、
今日もたった4000社程度の、
「フィルターにかかって厳選された優良企業」と向き合っているのです。
この状況にあることだけは、認識しておいてソンはないはずです。
(つづく)





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Last updated  January 30, 2006 10:35:25 AM
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匿名希望@ Re:夢は叶えるもの(08/06) PTについて検索していたらこちらのブログ…
エスペランサ(Masa)@ Re:夢なんてものは(08/29) こんにちは。 最近は、twitter、Instagram…
MEANING @ 卒業でしたか また入学するもよし。
コーヒー牛乳好き@ Re[3]:株価下落(02/06) stareyes1947さん 『どうして企業の株…
konatsu6483 @ Re:株式資産等の永久ナンピン買い(03/07) 更新卒業ですか?もしそうなら残念ですが…
stareyes1947 @ Re[1]:化けるかも知れん(02/26) 守銭兎さん 水森さんですか、私くらい…
守銭兎 @ Re:化けるかも知れん(02/26) 水森亜土のポジションを狙っているんじゃ…
stareyes1947 @ 地方頑張れ やはり駄目か? 建設族が多勢を占める議…
stareyes1947 @ Re[2]:株価下落(02/06) コーヒー牛乳好きさん たびたびコメン…
コーヒー牛乳好き@ Re[1]:株価下落(02/06) stareyes1947さん 私はとてもKYなコメ…

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