おもいつくまま きのむくまま(経済指標グラフからみえるもの)

おもいつくまま きのむくまま(経済指標グラフからみえるもの)

2010年02月07日
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カテゴリ: 米国経済(雇用)
 一進一退、前進も後退もしていない感じである。非農業部門雇用者数は1月に増加に転じると思われたがまさかの減少、横ばいが予想された失業率は大幅改善の9.7%。失業率の大幅改善は就業をあきらる人が110万人と急増した為と見られる。先月、『雇用環境が厳しくなれば「職探しを諦めた人」が増えるだけで失業率が上がることはない』と書いたが、まさに、その通りの展開で雇用環境は悪化しているのに失業率が上がらなくなってきている。
UPDATE1: 1月米雇用者数‐2万人と予想外の減少、失業率は9.7%に改善

 失業率と非農業部門雇用者数増減数をグラフ化すると下図のようになる。
20100207_失業率_短期.jpg
 非農業部門雇用者数増減数はマイナス圏で推移し改善基調、直近改善。失業率は高水準をほぼ横ばい、直近2ヵ月は下降。非農業部門雇用者数の改善基調を継続しているが改善のテンポは緩慢になってきている。失業率は直近最高値を更新することはなさそうだが、雇用増加局面で「職探しを諦めた人」が大量に探しを始めることが予想され急激に改善することもなさそうである。まあ、当面、悪化を見込み難いのが救いである。

 長期推移をグラフ化すると下図のようになる。
20100207_失業率_長期.jpg

 2008年1月以降に減少した非農業部門雇用者数は726.2万人。好景気時でも月当たり20万増前後だから元に戻るのは36ヶ月以上、3年はかかる計算。米国の人口増加率を考えると・・・。今の米国にとって雇用問題は最大の社会問題化している可能性が高い。今後も議会が保護貿易姿勢を強めてくると思われる。

 新規失業保険申請件数の推移をグラフ化すると下図の様になる。
20100207_失業保険新規申請件数_長期.jpg
 新規失業保険申請件数は、循環的景気後退期のレンジまで改善して来ているがやや上振れ気味。新規失業保険申請件数は、今年の3月末に正常化しそうなんだがどうだろう。

雇用統計詳細 からは、製造業からサービス業へ労働力、正規雇用(高所得無期)から非正規雇用(低所得有期)へと労働力が移動していると思われる。労働時間・賃金共に改善基調であることは間違いないのだが伸びは低水準。米国は『雇用なき景気回復』を続けている。景気回復の足取りは相当に重そうである。






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最終更新日  2010年02月07日 11時39分54秒
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