世界バレエフェス ガラ

世界バレエフェスティバル

世界バレエフェスティバル ガラ
     2003年8月13日 上野 東京文化会館

 いよいよガラです。早く着いたので、入りを眺めていた。
 1600頃、ホセ・カレーニョとアリシア・アマトリアンが2ショットで登場。ファンのサイン攻めに快く応じる二人。ホセは舞台で見るととっても上半身が筋肉の塊でたくましく見えるけど、着やせするタイプなのか、とっても細く見えた。意外ときゃしゃ。深いブルーのシャツを着て、サングラスをしていて、とっても上品でした。スタイリッシュというか。普段着は半ズボンにリュック、手には秋葉原の紙袋のアンヘルとは同じABTでも大違い。舞台でも正反対だもんね。アマトリアンはとっても可愛い、ハイスクールの女の子というイメージ。
 そこへアレッサンドラ・フェリが同じくサングラスをかけて登場。カレーニョとの2ショットをせがまれていた。
 しばらくしてやってきたあの背の高い男は… いきなりBプロでもてはやされるようになったフィリップ・バランキエヴィッチ。185センチはあるだろうか。あまりのサイン攻めで10分ぐらい足止めされてた。丁寧にすべてに対応していた。真面目。
 その間にすべりこんだのは、アイドルNo.1のフリーデマン・フォーゲルくん。細い、可愛い。優しい笑顔でサインをすべて断って足早に入っていった。


■第1部■ 17:00~17:50

マルセロ・ゴメス (アメリカン・バレエ・シアター)
「フーケアーズ」よりソロ 」
振付:ジョージ・バランシーン
音楽:ジョージ・ガーシュイン


 カルラ・フラッチが急病のため、急きょ出演が決まったマルセロ・ゴメス。この人の踊りはとっても丁寧で美しいです。代役でトップバッターはかわいそうですよね。トップはあまり盛り上がらないし。でも上品な笑顔で踊ってくれました。
 舞台はニューヨークの夜景がスライドで映し出されたようなもの。躍りは安定している。シェネ+ピルエットのコンビネーションでは、軸でない方の足が地面についていてねじれながら回るという変則ピルエットを見せてくれました。拍手ないんだよね~、おいおい。あと、3回転、4回転、5回転と回転を増やしながらのピルエットも見せてくれました。でもあっという間に終わってしまいました。


アリーナ・コジョカル (ロイヤルバレエ)
アンヘル・コレーラ (アメリカン・バレエ・シアター)
「「マノン」より“寝室のパ・ド・ドゥ” 」
振付:ケネス・マクミラン
音楽:ジュール・マスネ


 このコンビにはもうおいしいところはやんないよ、と2演目目か。
 上手に書き物机、下手にベッドのセット。足をがっと開いて机に向かうアンヘル。とても書き物してるようには見えんが。コジョカルが近づいて羽ペンを放り投げる。アンヘルは、待ってたよ~ボクも君と踊る方がいいや、と笑顔いっぱい踊りだす。コジョカルは今までの“可愛いお嬢さん”でなく、まったく正反対のイメージの、崩れた色っぽいマノンを演じている。
 キスなんてほんとにキスしてましたよ。情熱的! マノンの振付の決めポーズ、いろいろあるが、この二人は意識してメリハリつけてやっていた。若いカップルらしく。アンヘルがそういうタイプなのかも。優雅、情緒的というより、元気、勢い、気合だぜ、って感じ。
 私には「マノン」って、音楽が古くさく感じられる。チャイコやプロコフィエフとじゃ作曲家の格が違いすぎるからしょうがないのかもしれないけど。


マニュエル・ルグリ (パリ・オペラ座バレエ団)
 「エンジェル」
振付:レナート・ツァネラ
音楽:アルヴォ・ペルト


 もやのたちこめた舞台に、客席に背中を見せたルグリ。背中の筋肉の1本、1本のすべてが細かく浮き上がっている。ルグリの衣裳は真っ白いパンツに、巻きスカート風に布が一枚ずつズボンを巻き込むように足してあった。
 さすがに、存在感はルグリ。表情といい、美しいダンスといい、充分楽しめた。しかし、いかんせん、振付が、イマイチ。それに長すぎる。どうして「カルメン」じゃなかったの? 「カルメン」見るためにチケット買ったのに。


シルヴィア・アッツォーニ (ハンブルグ・バレエ団)
アレクサンドル・リアブコ (ハンブルグ・バレエ団)
 「マーラー交響曲第3番」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:グスタフ・マーラー


 すばらしかったです。今公演すべての演目においてこのカップルは白眉でした。シルヴィアは深紅の全身レオタード。リアブコは裸のような肌色のタイツ。
 オケが演奏し始めた時、えっ、マジ? マーラーを生で演奏しちゃうの? 大丈夫? と余計な心配をしてしまった。まあ、心意気は買う。バイオリンが3倍いないとね~ あとマーラーは金管だからねー。まあいいや。今回はバレエだから。
 最初、女性が踊り、男は頭を客席の方向に向けて横たわっている。マーラーの音楽がゆっくり!なのに、ふたりのゆっくりなダンスは美しい。完璧なコンビネーション。ゆっくり踊るのって難しいよね。そしてすばらしい10種類以上の複雑で高度なリフトを見せてくれた。作品としても完成されている。さすがノイマイヤー。たちまち第1部のナンバー1に昇格。お客さんもわかっていて、この若い二人に拍手を惜しみなかった。



<休憩 10分>

■第2部■ 18:00~18:45

ジル・ロマン (ベジャール・バレエ・ローザンヌ)
 「バレエ・フォー・ライフ」よりソロ
振付:モーリス・ベジャール
音楽:ヴォルフガング・A.モーツァルト


 今は亡きクイーンのフレディ・マーキュリーに捧げた作品らしく、冒頭にフレディのコンサートでのMCが流れる。(そういえばクイーンの伝説のウエンブリースタジアムのコンサートDVDが出るらしい、見たいなー &年がばれる)
 ジル・ロマンの衣裳はルグリと対照的に真っ黒で、サイドの部分が透けているもの。
 今までのシリアスな演目に比べたら多少ユーモラスな振付で、自分の爪を胸で磨いて、ハーッと息を吹きかけたり、パチンと指を鳴らしたり。最後はバイバイと笑顔で手を振って行ってしまった。
 カーテンコールでなるべく素早く去るというのがお客さんに笑いをとったので、フィナーレのカーテンコールでもそうやって受けていた。意外とお茶目なジル・ロマン。あの「アダージョ」の時の緊張感はなかった。



アレッサンドラ・フェリ (アメリカン・バレエ・シアター、ミラノ・スカラ座バレエ団)
フィリップ・バランキエヴィッチ (シュトゥットガルト・バレエ団)
 「じゃじゃ馬馴らし」
振付:ジョン・クランコ
音楽:ドメニコ・スカルラッティ/クルト・ハインツ・シュトルツェ


 これは待ってました!という演目。フェリって役者だねぇ~ バランキエヴィッチも役者! とっても楽しかった。マリシア・ハイデとリチャード・クラガンをほうふつとさせる。
 舞台上手から、嫌がるフェリをフィリップが無理やり押し出してダンスが始まる。最初から爆笑の渦。前半のじゃじゃ馬が夫と戦う場面が最高。ひっぱたいたり、足を思いっきり踏みつけたり、ほんとは踏んでないのに、その踏まれたフィリップのリアクションが大げさですごいの。
 それに、フィリップ君、すごい超絶技巧、また見せました。今度は垂直のトーゥル・ザン・レール、3回転してました。え?これってフィギュアスケート? 拍手がなかったのが不思議なんだけど。してましたよねー。確かに。
 後半はだんだん仲良くなって最後はラブラブ~というストーリーでした。


アリシア・アマトリアン (シュトゥットガルトバレエ団)
フリーデマン・フォーゲル (シュトゥットガルトバレエ団)
 「太陽に降り注ぐ雪にように」
振付:ローランド・ダレシオ
音楽:フレデリック・ショパン/シンドラー


 すいません。やられました。これ、きょうのベスト・パフォーマンスでした。おもしろい。新しい。ユニーク。演技も最高。笑える。ユーモラス。アイデアが斬新。
 ふたりはピンクのおそろいのTシャツを着ていて下は練習着のようなレオタード。
 チンパンジーを連れた人間のダンスのような、ユーモラスな動き。うっほうっほと類人猿のように歩く、アマトリアン。Tシャツがポイントで、ビヨーンと伸び縮みするんです。これで女性を引っぱったり、回したり、頭にかぶったり。思いつく限りのおもしろいことをしていた。
 フォーゲル君はほんとうに柔らかいです。足は180度、女性より高く上がってました。お客さんもよくわかっていて、大喝采でした。
 舞台終了後に、プロデューサーの人がしゃべっていたが、フォーゲル君は直前まで骨折で7ヶ月間入院していて、このフェスに出るために「一歩も病院から出ないで」直したんだって。何にせよ、この二人を見られて良かった。


ガリーナ・ステパネンコ (ボリショイ・バレエ団)
アンドレイ・ウヴァーロフ (ボリショイ・バレエ団)
 「白鳥の湖」より“黒鳥のパ・ド・ドゥ”
振付:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー


 お約束、ステパ姐さん本領発揮。グラン・ジュテとピルエットのコンビネーションや、ピケ、ピケ、2回転のピルエット、シェネのコンビネーションなどを見せたかと思うと、出ました、超絶技巧。おもしろいフェッテ2パターン。最初は、シングル、アラベスクで1回転、ダブルのピルエットのコンビネーション、何回か。その次は、シングル、ア・ラ・スゴンドで1回転、ダブルのピルエットのコンビネーション、何回か。すごい人です。この人のすごさを今の今まで知りませんでした。
 ウヴァーロフ? あぁ、彼は普通でした。



<休憩 20分>

■第3部■ 19:05~19:50

グレタ・ホジキンソン (カナダ・ナショナル・バレエ)
ロベルト・ボッレ (ミラノ・スカラ座バレエ団)
 「エクセルシオール」
振付:ルイージ・マンツォッティ/ウーゴ・デラーラ
音楽:ロミュアルド・マレンコ


 この衣裳は一体何なんだ! ボッレはほとんど裸。そんなにお客さんサービスしなくても…。黄金色の超ビキニパンツ、紐パンのようにデザインしてあって、ふんどしみたいな。グレタは長い丈の真っ白のチュチュに胸に赤い十字架。舞台セットは太陽がさんさんと光っている宗教ぽい絵にろうそくのシャンデリア。
 振り付けはとってもクラシックなもので、ボッレには合っていた。ジャンプがいっぱいあって、見せ場があった。今まではボッレ見せ場なかったもの。逆にグレタはモダンの方が良かったです。


オレリー・デュポン (パリ・オペラ座バレエ団)
マニュエル・ルグリ (パリ・オペラ座バレエ団)
 「マノン」より“沼地のパ・ド・ドゥ”
振付:ケネス・マクミラン
音楽:ジュール・マスネ


 アニエス・ルテステュが発熱のため、パリオペ仲間のルグリが演目を変わってあげたのです。したがって、ギエムの直前になってしまいましたが。ルグリもソロ踊ったので疲れてたはずです。ルグリって人格者なんですね。尊敬!
 それにしても“沼地”、シルヴィが踊ったのをみんなお客さんのほとんどは見てるだろうから、ちょっと、可哀相な感じがしました。まあ、それを承知で「パリオペ」「沼地」対決をするところがすごいけれども。
 よろよろと出てきて死にそう、なマノンはオレリーのほうが雰囲気は出てました。しかし、発するオーラが違うんです、シルヴィとは。例の空中放り投げ2回転キャッチ、高さがぜんぜんなくて、(これが普通なのかもしれないが)やはり、ギエム・ル・リッシュ組に完敗、という感じでした。
 カーテンコールの二人は、ルグリが「お疲れ」という感じで、オレリーのおでこにおでこでコツン、としてました。愛があるのね、そこに。

シルヴィ・ギエム (ロイヤル・バレエ)
ニコラ・ル・リッシュ (パリ・オペラ座バレエ団)
 「アパルトマン」
振付:マッツ・エック
音楽:フレッシュ・カルテット


 マッツ・エクってほんとに、すばらしくヘンです。すばらしくキモイです。
 舞台に白いドアーが一つ。ヘンな衣裳のギエムが出てきてドンドンドンとノック。するとル・リッシュの片手がにゅっと出てきます。そしてドアを回ってニコラが出てきます。二人はほんとにへんなダンスを繰り広げます。ギエムはうさぎとびしたり。シルヴィが思い切りニコラを持ち上げて、ニコラはドアにぶら下がります。降りたあともニコラの腕の下が赤くなっていました。ドアのせいで。
 これは、日常のダンスなのかもしれません。美しさと逆の。まさに醜いダンスです。ニコラがギエムのあそこを足でなでたり、顔をなでたり、ギエムはニコラの顔を踏んだり。最後はまたニコラがドアの陰に隠れます。またギエムがドンドンドンと叩きます。すると今度は反対側からニュッと足が片方出てきます。これがオチ。
 マッツエクはほんとに気持ち悪い、何なんだーと思いつつやっぱりすごい、これがマッツエクです。ギエムはすばらしく合っています。
 それにしても、ニコラはピエトラガラといい、ギエムといい、スーパーバレリーナのお気になのですね。さぞ、オスタはやきもきしていることでしょう。いつになったらあたしと踊ってくれるのー、ジョゼみたいにー、って。


バルボラ・コホトコヴァ (ボストン・バレエ団)
イナキ・ウルレザーガ (ロイヤル・バレエ)
 「タリスマン」
振付:マリウス・プティパ
音楽:リッカルド・ドリゴ


 前の演目で集中力を使い果たし、あまり覚えてません。すみません。クラシックな演目でした。
 イナキは相変わらず死ぬほど回ってました。
 お客さんもこの二人には冷淡でした。ちょっとかわいそう。



<休憩 10分>

■第4部■ 20:00~20:55

マリーヤ・アレクサンドローワ (ボリショイ・バレエ団)
セルゲイ・フィーリン (ボリショイ・バレエ団)
 「ライモンダ」

振付:マリウス・プティパ
音楽:アレクサンドル・グラズノフ


 すばらしい「ライモンダ」、よかったです。ステパネンコ組とは違う印象を受けました。マリーヤは女性にしてはジュテが高く、得意みたいでした。
 フィーリンは感情を込めよう、込めようと、努力している様子がわかりました。でもマリーヤがエディ・マーフィーが化粧したようなお顔なので、(言いすぎですか?)努力しても難しかったかもしれません… フィーリンは、さすが、ボリショイ、という感じで、常に正確で美しかったです。

アニエス・ルテステュ  (パリ・オペラ座バレエ団)
ジョゼ・マルティネス  (パリ・オペラ座バレエ団)
東京バレエ団
 「ドリーブ組曲」
振付:ジョゼ・マルティネス
音楽:レオ・ドリーブ


 ルグリ組と変わってもらって、急きょアダージョのみ踊ることになりました。これはジョゼが振付けたもので、改作して踊るのは初演ということだったのに、残念です。でも、衣裳がホントに素敵でした。深い、美しいブルーでおそろいの色をあしらった衣裳でした。
 振り付けはとってもクラシックでした。ジョゼはやっぱりクラシック派なのね。AMPの「白鳥の湖」を踊りたいなどど言う割には、このクラシックな振付、ちょっと意外でした。もちろん下手なモダンよりはクラシックの方が好きですけど。
 アニエスは、昼間38度の熱を出して救急車で運ばれて点滴受けたなんて微塵も感じさせない踊りでした。たしかにいつものオーラは薄らいでたけど。ジョゼがいつものにこやかな笑顔でフォローしていました。美しい夫婦愛です!(涙 
 ジョゼがアニエスに背を向けて手を出してアニエスが手につかまるのを待つような振付があるのですが、そこでちらっとアニエスの方を心配げに見るんです。
 アニエスを逆さにするようなリフトがあるんですが、そこはさすがにアニエスも苦しそうでした。とにかく無事踊り終えて良かった。パリ・オペの意地を見せたアニエスもこれで伝説になりました。


ディアナ・ヴィシニョーワ (キーロフ・バレエ団)
ウラジーミル・マラーホフ (ベルリン国立歌劇場バレエ団)
 「ロメオとジュリエット」
振付:ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ


 この演目ならBプロの挽回をしてくれるよね、マラーホフさま… という期待とともに始まった演目。
 上手にバルコニー。ヴィシニョーワが出てきて色っぽい光線を発している。ジュリエットというより、もっと男好きなコケティッシュな女という感じ。美人すぎるのよ、この人は。
 下手から黒いマントをひるがえし、ロミオが出てくるがいったんはけ、また出てくる。バルコニーの陰に隠れる。そして舞台中央で客席に背を向けて立ち、黒いマントを肩から垂らしながら、ジュリエットと見つめあう。そのふたりの時が止まったような雰囲気がすばらしい。すごい、感情入りまくりのマラーホフ。見つめあいながら一歩ずつ下手に移動していく。映画みたい。
 マクミランの各種の難しいリフト、ちょっと一部あやしいところもあったが。雰囲気が素晴らしかったのでまあいいでしょう。ジュリエットが逆さになる倒立状態のリフトで、ヴィシは爪がマラーホフのももに食い込んでんじゃないの?とおもうくらいぎゅっと足をつかんでいた。
 マラーホフのジュテはすばらしかった。


タマラ・ローホ (ロイヤルバレエ)
ホセ・カレーニョ (アメリカン・バレエ・シアター)

 「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ
音楽:ルートヴィッヒ・ミンクス


 タマラちゃん、サイコー! きょうのタマラちゃんはおきゃんなキトリになりきってました。カーテンコールでもですよ。
 すばらしい超絶技巧もまたやってくれました。お客の心をつかむすべを知っている舞台巧者ですね。
 アンヘルがBプロで客の度肝を抜いた、空中の片手リフト、これはカレーニョはノーマルに4秒、3秒ぐらい。
 バジルがキトリに背を向けてパッと手を離すあれ、タマラはポワントでアチチュードで12秒、キープしてました。拍手が鳴り止みません。そのうち、さっさとカレーニョが下手に退場。タマラはお辞儀しようとして、あれ?バジルがいない。イヤ~ン恥ずかしい、と上手に退場。笑いを取っていた。
 カレーニョのピルエットはとっても美しい。僕は6回転以上回りません、回れるけどね。アンヘルとは違うから、って感じで余裕で止まる。
 そしてキトリのソロ、扇子をもって登場し、パッと開いたり、閉じたり、メリハリがはっきりしていて美しい。その表情がまた、いい! 勝気で可愛くて、茶目っ気たっぷり、人を食ったような、キトリ。お辞儀の時も扇子でパタパタ。
 そして最後に出ました! フェッテでシングル、シングル、トリプルこれを4回、そしてそのあと、なんと、連続ダブルのピルエットを4回。シングルはさまずですよ。やっぱりやってくれました。さすがに大トリ! お客さんは絶叫マシーンになりました。
 カーテンコールではローホはシェネしながら出てきた。するとカレーニョも負けじと、シェネで登場! 息もピッタリの二人。フィナーレのカーテンコールでは、リフトしながら出てきたり、ローホがカーテンの陰から顔を覗かすと、カレーニョが思い切り引っぱって、「俺が先だ!」と出てきたり、というコミカルなこともやっていた。退場する時も、ローホの手を引っぱってカレーニョが邪魔するという…。ほんとに楽しい二人でした。



指揮:ミシェル・ケヴァル/アレクサンドル・ソトニコフ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団


カーテンコール

 ノーマルなカーテンコールのあとに、プロデューサーがあいさつし、豪華、ダンサーのトウシューズプレゼントや香水、手ぬぐいプレゼント、手ぬぐい投げなどありました。
 そのときもローホは思いっきりカレーニョにもたれかかって抱きついていた。そのあとの再度のカーテンコールではキスしまくり。もう絶好調って感じ?
 今回初めて、フィナーレでルグリとギエムが左右に分かれたのでそういう意味ではおもしろくなかった。



世界バレエフェスティバル Aプロ 2003年8月1日

世界バレエフェスティバル Bプロ 2003年8月9日





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