本日は柳家喬太郎さんと三三さんの二人会を聴きに渋谷大和田さくらホールに参上!
三三さんの一席目はお得意の「泥棒」のお噺「締め込み」。
女将さんの啖呵は、「大工調べ」を想起させる見事なテンポ。粋でイナセ。持ち時間が短いようで、
夫妻は泥棒に酒をふるまう。3人がしばらく酒を酌み交わしているうち、泥棒は寝入ってしまう。男が妻に「俺たちも寝よう。泥棒が入ると不用心でいけねえから、表の戸締まりをしろ」と言うと、妻は「もう泥棒はうちにいるじゃない」と笑う。すると男は思わず、
「表から心張りをかけておけ」
のクダリは省略。
短く終わっても、爽やかな余韻。
喬太郎さんの「首ったけ」のマクラは、クラブならぬDiscoでの恥ずかしい思い出、ハロウィーンの渋谷の風景。昔の思い出、新宿のボーリング場で、「落研」の性(さが)でついやってしまう、志ん朝さん、談志さんの真似をして投げる仕草。喬太郎さんのワザが全開。
三三さんの2席目は「黄金餅」。浜田省吾さんのライブに当日券で参戦したので、行けなかった「2024/01/19 イイノホール 月例三三独演」でネタ下しした三三さんの「黄金餅」。聴きたかったので、今日はラッキー。
以下の名調子は志ん生さんの口演そのもの。見事。
下谷の山崎町を出まして、あれから上野の山下に出て、三枚橋から上野広小路に出まして、御成街道から五軒町へ出て、そのころ、堀様と鳥居様というお屋敷の前をまっ直ぐに、筋違(すじかい)御門から大通り出まして、神田須田町へ出て、新石町から鍋町、鍛冶町へ出まして、今川橋から本白銀(ほんしろがね)町へ出まして、石町へ出て、本町、室町から、日本橋を渡りまして、通(とおり)四丁目へ出まして、中橋、南伝馬町、あれから京橋を渡りましてまっつぐに尾張町、新橋を右に切れまして、土橋から久保町へ出まして、新(あたらし)橋の通りをまっすぐに、愛宕下へ出まして、天徳寺を抜けまして、西ノ久保から神谷町、飯倉(いいくら)六丁目へ出て、坂を上がって飯倉片町、そのころ、おかめ団子という団子屋の前をまっすぐに、麻布の永坂を降りまして、十番へ出て、大黒坂から一本松、麻布絶口釜無村(あざぶぜっこうかまなしむら)の木蓮寺へ来た。
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