本日は第82期A級順位戦9回戦の解説会を聴きに将棋会館@千駄ヶ谷に参上!
静岡市民会館まで行って藤井聡太君の解説を聴こうか迷ったが、抽選も激戦かと思ったので千駄ヶ谷に参上。
多分午前2時くらいまで掛かりそうなので、神宮球場の前のホテルに泊まることにした。
意外にも午後11時台で全局が決着。
終電で帰って来れた時間。ホテルの大浴場でノンビリお風呂に入れたのでチェックインしていて良かった。雨だったので、軽食とビール2本は冷蔵庫に入れてから将棋会館に向かった。笑
結果は以下の通り。
○ 渡辺明
九段(5勝4敗) VS 広瀬章人
九段(3勝6敗)●
● 菅井竜也
八段(5勝4敗) VS 豊島将之
九段(7勝2敗)○
○ 永瀬拓矢
九段(6勝3敗) VS 中村太地
八段(4勝5敗)●
● 斎藤慎太郎
八段(3勝6敗) VS 佐々木勇気
八段(4勝5敗)○
○ 稲葉陽
八段(4勝5敗) VS 佐藤天彦
九段(4勝5敗)●
この結果、豊島九段が7勝2敗で、 藤井聡太
名人への挑戦権を獲得。
3勝6敗になった広瀬章人九段、斎藤慎太郎八段がB級1組への降級。
本日、一番の注目局は
▲菅井竜也八段(5勝3敗) VS △豊島将之九段(6勝2敗)(戦績は対局前)
菅井君が勝てば、3者のプレーオフも有り得る状況。
戦型は菅井君の伝家の宝刀、ゴキゲン中飛車。
途中まで
2022-08-10 順位戦 菅井竜也 八段 vs. 藤井聡太 竜王 第81期順位戦A級2回戦
と同じ進行。
この対局は菅井君の囲いは美濃囲いで穴熊も狙った本局とは違うが、菅井君の攻めの狙いは似ていた。
藤井君も静岡の大盤解説会のナマ放送で、「菅井さんのこの作戦は優秀で、昨年度のA級順位戦で負けました」と説明。
本局、37手目 ▲同飛成で飛車と銀を刺し違える強手で菅井君優勢の流れ。
菅井君の最大のチャンスは豊島君が52手目 △1三角と角と馬の交換を狙った局面。ここは、素直に▲1三馬と応じたかった。
以下の進行例は
△同香 ▲5三角打 △7四龍 ▲3四歩打 △2五桂 ▲3六香打 △5五角打 ▲4六銀打 △7七馬 ▲3三と △同馬 ▲同杏 △同王 ▲5七角打 △5二香打 ▲7五角 △5三香 ▲同馬 △3四歩打 ▲3五歩打 △7七と ▲3四歩 △同龍 ▲3五香打
などで豊島玉を追い込んで、菅井君優勢から勝勢。
実戦は53手目 ▲3五歩打と馬と角の交換を避けてしまったので、 次に△7四龍と豊島君が龍を展開して形勢逆転。
広瀬さん、渡辺さん83手目▲6二飛打辺りは広瀬さんやや良しだったので、ここらの数手が問題だったようだ。
実戦は広瀬さん84手目 △4五歩としたが、ここは△7七馬として、以下、 ▲5七王 △4五桂打 ▲4八王 △6七馬 ▲5八金 △6六馬 ▲3八王 △5七圭 ▲6七歩打 △同圭 ▲5九金 △9九馬 ▲2四歩 △同銀 ▲5四歩 △同歩 ▲4一馬 △6六馬 ▲5三歩打 △4五歩 ▲同金 △3三桂など進行もあったかも知れない。
以下、本局への渡辺さんのコメント:
43手目▲71銀は後手の△73桂が突っ張り過ぎてはないか、という思いと代案が分からずに踏み込みましたが、やり過ぎで指しにくくしました。
以下63手目▲79桂までの分かれになり、得した桂馬をここへ打つようでは▲46金の残り方も良くないので、互角〜勝ちにくいという見解でした。
82手目は単に△45歩とされると▲同金は△56角があるので▲56金になり、△88角▲62飛△77角成▲57玉△67馬▲同飛成....は激戦だったようですが、後手陣がコンパクトにまとまっているので、やはり勝ちにくい気がします。
91手目▲46歩〜▲47玉の感触が良いので好転したように感じました。
本局への広瀬さんのコメント:
角換わり早繰り銀の将棋で珍しい対応をしたこともあって力戦模様になりました。後手番ながら攻勢をとる展開になってまずまずと思っていましたが、具体的に手をつなげる手段に苦慮しました。
60手目△6五歩では△5七金▲5八金△同金▲同飛の形にするのも権利だったので比較に迷いましたが、▲7九桂を打たれて攻めが止まってしまった本譜を思うとそちらのほうが良かったようです。また80手目△8七銀では△8七角▲6八玉△6六銀のほうが勝ってこれなら激戦でした。この2択と言える分岐で正解を選べないのが今の実力で陥落してしまうのも仕方ない結果だと思います。
静岡市民会館での藤井君の解説で、80手目で「△8七角▲6八玉△6六銀で広瀬さん良し」を指摘していたのは、藤井君の流石の読み。
(1) 藤井聡太名人も登壇、将棋界の一番長い日・大盤解説会LIVE【第82期将棋名人戦・A級順位戦】
ざっと観た限り、藤井君の登場は
1:11:45 解説:藤井聡太名人(八冠) 聞き手:脇田菜々子女流初段
3:10:00 解説:藤井聡太名人、徳田拳士四段
、4:03頃 次の1手のクイズ その①
7:09:45 解説:藤井聡太名人 聞き手:脇田菜々子女流初段
、7:52頃 次の1手のクイズ その②、7:55頃 棒銀卒業についての話
の3回か。
(2) 日本将棋連盟・東京将棋会館道場が運営するblog
令和6年2月29日(木)東京将棋会館道場で第82期A級順位戦最終戦大盤解説会
(3) 第82期順位戦A級最終戦 東京・将棋会館での大盤解説会!《棋士会協力!》
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