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2004年03月04日
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今年のひな祭りも無事にお開きとなりまして。
本日、母と一緒に人形を片付けました~。
ふぅ、毎度のことながら、結構な手間でござりますナ(^^;


まずは、手を洗って歯磨きをしまして・・・と。

お雛様に感謝を・・・
別に拝んだりはしませんが、また再来年、お会いしましょう。
お疲れ様でした・・・という意味合いの声を掛けます。
そう、この雛壇とお人形を出しますのは、次回は再来年です。
我家には、姉の人形と私の人形と2セットありまして、交互に出すのが慣例となっています。

娘が生まれた時に渡せば良かったのですが、義兄のお家の方で、早々に新しい人形を誂えてしまわれまして。
結局、姉の人形は実家である我家に置いたまま・・・という形になっているのです、ハイ。
もっとも、2セットとも何代か前から ずっと我家にある品ですから、特に面倒とも不自然とも思わないのですけれどねー。
いつの頃の物かは知りませんが、何代か前には、今の姉と私のように、女の子が2人いた時期があったのでしょうね。
わざわざ尋ねるほどの興味はなかったのでしたが、父でしたら知っていたかも知れません。

さて、次は埃払いです。
飾っている間も適当に払っていますから、本当に埃が掛かっているワケではありませんが・・・
ま、形式ですね。
最近は、静電気で埃を吸着するハンドモップがあって便利です。
そーっとそーっと、全体を優しく撫で降ろしていきます。
昔は確か、新しい晒布を裂いて束ねたものだったなぁ・・・と、懐かしく思い出しました。


人形を一体づつ降ろして、まず小物や飾りを外します。
外した物は、お道具類と一緒に後で磨きますので、ひとまず まとめるだけ。
人形の頭(かしら)に、和紙の覆いを被せていきます。
手袋をはめた手でコヨリを結びますのには、ちょっとしたコツが要ります。
母なんて、面倒がって、別のことばっかりいたしますよ・・・ずるいなぁ(苦笑)

緋毛氈は、明日 陰干ししますので、縁側へ。


ここで、一旦休憩。
台所にて、お茶と煙草タイムです。
毎年の一つ話ですが、やはり父の思い出になりました。

昔の男性にしてはマメなタイプでした父は、身体が動きました頃は、雛飾りを一手に引き受けておりました。
毎年、2月の中盤過ぎのお天気の良い日にイソイソと倉庫へ入り、いかにも嬉しそうに雛人形を出していらしたもの・・・と、母が懐かしそうに話します。
飾る並びも小物もビシッとソラで覚えていて、母が手伝いますのは、段組みの時くらいであったとか。
普通は、両親が飾り付ける様子を見せて、娘にも順序を覚えさせるものですが、父の場合は、飾り付けの間は私達を部屋に入れませんでした。
仕上がってから おもむろに襖を開き、私達が喜ぶ顔を見たがったものでした。
おかげで姉も私も、かなり年齢がいきますまで、雛飾りの手順も並べ方も知りませんでしたネ(^^;
父の身体も言葉も効かなくなりまして以後は、母と私が飾りつけをするようになりましたが、父を司令官のように安楽椅子に座らせまして、作業を点検してもらいましたものです。

これは、右? 左?
お囃子の並びは?
この小物は何に付けますのん? etc.

ブルブル震える父の手と、イエス・ノーの頷き具合を測りながら段取りしたものです。
かつては仕上がりを楽しませてくれた父を、いつしか私達が楽しませんようになりました。 

子煩悩な父をして、特別でありましたのが私であったようです。
最初の子である姉、男の子である兄と、各々意味があったのですが、40を過ぎて生まれた末娘への思い入れには、母も苦笑を禁じえなかったそうです。

「たりちゃんは、お嫁になんか行かさんでよろしやろ。 苦労さすことあらへん」

と、公言して照れもしなかったそうです。
そうもいきませんやろ・・・と母が申しますと、非常にイヤな顔をしたそうです。

「結婚するにしても、好きなようにさせてくれる男やないとあかんなぁ。 たりちゃんは本が好きやから、本だけ読んでたらええ、他は何もせんでええって言うくらいやないとなぁ」

などといった 「妥協案」 を、シブシブと大真面目に申すものですから、母は何度も目を点にしたそうです(笑)
そのせいか否か、雛人形につきましては、出すのは早いのに、片付ける時期には言を左右にして、実に遅かったとのこと。
うっかりしますと、3月半ばを過ぎましたとやら。
姉が、極めて早く嫁ぎましたので・・・それもあって、私のことは出来るだけ長く手元に置きたがったのかも知れません。
しかし、母曰く、

「いやいや、お姉ちゃんのことは関係おへなんだやろ。 単純に、お父サマは たりちゃんが可愛かったのやわ。 特別な子やったさかいね」

とのこと。
確かに父は私について、良い部分は120%増し、悪い部分は見ないので無いのと一緒、といったノリでありました(爆)
そうした強烈な贔屓目に照らしましても、父の想いに叶う娘には仕上がらなかった我が身ですが・・・
ともあれ、30を幾つか越しましても、実家にデデンと居座っておりますこと現在進行形。
この点だけは、お釣りがくるほど お父サマのお気持ちに沿いましたなぁ、と、ドッと笑う母娘のお昼前でありました(笑)


さてさて、腰を上げて、今一度 手洗いと歯磨きをば。
段組を解き、小物とお道具の始末をします。
コマコマと小物を磨く私のデコの前を、母が外した板がブンッ!
あぶないなぁ、もうっ・・・と文句を言いつつ、小分けして各々の箱へ。
普段は閉めている、昔の風呂焚き場へ通る重い扉を開けて、もう一つ扉を開けますと、裏庭の倉庫へ渡れます。
どんどん運び込みながら、来年出す方の雛人形セットを前出ししておきます。
防虫剤の様子を見ておくと言う母に後を任せて、私はシャワーを浴び、出かける支度を始めました。

ふぅ、肩コキコキ・・・お昼御飯は、今日に備えて昨夜から拵えておいた おでん です。
身内を褒めますのは恐縮ですが、深みのある薄味をば、母は極めているように思います。
なかなか同じように出来ませんので、私としてはムムム・・・と悩むところであります。
味付けの・・・うーん、「引き際」 でしょうか。
こうした辺りを、掴めきれずにおりまする。
母は、御自分の若い頃よりも私の方が上手だし、色々のお店の味も知っているから応用が出来ると慰めてくれますけれども。

父の意趣もさりながら、もうちょっと、「お嫁」 に参りますには修行が必要でありましょうね(笑)
などと殊勝そうに申しつつ、ホケホケと快適な実家暮らしを満喫する私なのであります。
ホホホ(^o^)


ちなみに、母の実家の方では、「雛流し」 の行事があるそうです。
川沿いに灯りを燈して、とても情緒豊かな眺めであるとのこと。
一度、見に参りたいものです^^














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最終更新日  2004年03月05日 02時30分37秒
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