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今年は宮柊二先生が産まれて百年になるそうで…コスモスの8月号で特集が組まれた。
その中に「百人が読む宮柊二作品」というコーナーがあった。
1 人生
2 恋・愛
3 社会・時代
4 自然(植物・動物・その他)
5 リズム・比喩・音喩の魅力
6 固有名詞・数詞の魅力
の6つのテーマに沿って、自分で選んだ一首について書くのだが…どうやって選んだ百人かわからないか、なぜか私にも原稿依頼が来た。私には三番目の社会・時代について。
情けないことに、コスモスに入っていながら宮先生の作品は入会した時にいただいた何千とある歌の中から抜粋された一冊しか読んだことがない。それだってパラパラ…
もしかしたらコスモスの人は私が小さいころから親しんできたと思っていたのかもしれないが…仕方ないので祖父の形見(祖父の持っていたたくさんの歌集は事情があってほとんど処分されていたので)である「宮柊二全集」を引っ張りだしてきた。しかしその厚さは10センチを超えていて…軽くパニックになってしまった。
全部は読めない。ならば時代というならやはり、戦争中のことだろうということで「山西省」を中心に後は祖父がつけた付箋や○印の付いた歌をピックアップして読んでみた。
最終的に
見るかげもあらぬ部落の地下深く軍区供給所ありき兵器貯蔵庫ありき 『山西省』
「山西省」は一兵士として中国の山奥で戦った歌人による、 三十一文字という短い歌の中に戦争の嘘いつわりのない姿が詠まれている、 貴重な戦争の記録とも言うべき歌集である。二十七歳で招集された柊二の所属する部隊が向かったのは中国山西省。部隊が戦ったのは八路軍と呼ばれる、中国共産党に協力的な遊撃軍で、村落すべてが敵であることも多い。ただでさえ険しく気候の変化の厳しい山岳地帯である山西省の地で、神出鬼没な彼らのゲリラ的戦法は日本軍を大いに苦しめた。そのため一見ただの部落と思える村も、制圧してみれば武器の供給基地と貯蔵庫であったということも度々あったのだろう...敵地で戦かった厳しい現実が、 具体的な具体的な場面 伝わってくる。
※ 緑字 は削除されていた部分 赤字 は追加されていた部分
を選んでみた。他にもいい歌がたくさんあったのだが、小心者の私はあまりにメジャーな歌を選ぶと他の方と重なって自分の情けない批評が目立ってしまうかもしれないとちょっと姑息な考えで選んだ(笑)
実はmixiのお仲間にはテーマとあっていないからと再度書きなおしの依頼が来たとかで、とりあえず私のものは、少しだけ直されていただけなのでこれはこれでよかったのだろうか?
この原稿の依頼が来てから2ヵ月くらい、いつもこれが頭にあって胃が痛かった。