トカトントン 2.1

トカトントン 2.1

2006/12/28
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カテゴリ: 音楽
sensuous
02. Fit Song
03. Breezin’
04. Toner
05. Wataridori
06. Gum
07. Scum
08. Omstart
09. Beep it

11. Music
12. Sleep Warm

■音楽好きの人にとっては有名な話ですが、今年の10月25日というのはもう何年に一回あるかないかって感じの名盤リリース・ラッシュだったわけですよ。MR,SMB,カヒミ、キヨシ、キリンジ、和田アキ子・・・。そしてこのCORNELIUSの新作もまたこの日の発売だったわけで。

■やはり今年出た小沢君の新譜も全曲インストでタイトルにもあったように環境音楽寄りの作品になっていましたが、フリッパーズ解散後、何年かたってかなり離れていたように見えた作品的な傾向が徐々に接近してきたということは、やはりふたりの本来的な嗜好が似通ったところにあったんだということでしょうか。

■非常に音の良いアルバムです。さらにオーディオ装置をグレードアップすればその成果はもっともっと実感できるのでしょうが、一部のマニアックな人たちだけに向けた音楽であるとはとても思えません。できれば小学生くらいの子供に聞かせたい。こういう美しい音は年上の人間が聴かせてあげるべきです。そういう意味でダイナミックレンジが非常に幅広い音楽であると思いました。

■ついでに年上っぽいことを書けば坂本龍一の「B2ユニット」「音楽図鑑」を想像しました。さらに言えばYMOの「BGM」をも思い浮かべました。意外にボーカル曲も多いです。(教授より上手です)言葉は必要最小限に留まっているのですが、そこからイメージされる世界に無限の広がりを感じます。感覚でものをとらえようとするなら年上であることの経験値など瑞々しい感受性にかなわないところがあります。だからみんなが私がこの音楽を一番理解していると言っても構わないんだと思います。

■M8ではノルウェイのS&G(私が勝手にそう呼んでいるだけですが)King of Convenience がボーカルで参加しています。面白い取り合わせです。M2でドラムを叩いているのはアラキユウコさん。このプレイがなかなかかっこいいです。調べてみたら、くるりの「ハイウェイ」も彼女でした。その他はほとんど全てが小山田君の細かい、巧みな個人作業によるもの。ギターの音色がとても素敵です。

■音を継ぎ接ぎして曲を作り上げるこういったサウンドコラージュはいくらか冷たい印象を醸し出したりするのですが、意外に柔らかい感触を受けてしまうのは、機械に操作されるのではなく、ひとつの手段として楽器としてそれを捉えているせいかもしません。終曲を飾るシナトラのスタンダードがまるでホワイトアルバムのような懐かしさを感じさせてくれてとても暖かい余韻を与えてくれました。傑作です。

PS

■ジャケットの色遣いがスウェーデンとドイツのユニフォームに見えました。ワールドカップイヤーに出た全てのアルバムの代表作として私の頭の中にはインプットされました。





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Last updated  2006/12/28 08:07:27 PM
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Dehe@ Re[1]:カルトQ 2005 北の国から(10/18) adventさんへ ご指摘の通りです。例によ…
advent@ Re:カルトQ 2005 北の国から(10/18) 五郎が読んだ大江健三郎> 開口健ではなく…
しょうゆ@ Re:家庭教師 / 岡村靖幸(09/09) …最後まで岡村靖幸はわからなかったのでは…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
Dehe @ Re[1]:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) Mr.Zokuさんへ 情報ありがとうございまし…
Mr.Zoku@ Re:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) 今年出た[Deluxe Edition]は聴かれました…

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