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TITLE … ALWAYS-三丁目の夕日-
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DIRECTOR … 山崎貴
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CAST … 吉岡秀隆/堤真一/小雪/薬師丸ひろ子・他
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MEMO ◎●
西岸良平によるロングセラーコミックを『リターナー』の山崎貴監督が豪華キャストを迎えて映画化した感動作。
昭和33年の東京が舞台。暖かさと夢があふれる人々の暮らしが描かれており、なぜか昭和60年生まれの私が懐かしいと感じるほど、完成度の高い作品。役者さん、セット、音楽、CG、ストーリー展開のどれも最高の仕上がりです。
何度見ても気を抜くと涙が浮かんできます。昭和に興味がなくても、毎日を一生懸命に生きている方や、夢や目標に向かって必死になった経験のある方は、熱いものを感じると思います。
また、この作品はたんに昭和の暮らしを描いた映画ではなく、「人情」を思い出させるすばらしい作品です。
続編も文句無しに良かったのですが、一個の作品というよりは続編として観るといいと思います。
「人情」というテーマに続編で加えられていると思うのは、各世代がひたむきに前進する様子かな。
前作のときも描かれている「一生懸命に生きる」という色が今回は濃かったと思います。
茶川さんについて言えば、迷い→決意→挑戦→喜び→挫折を周囲のみんなと共に味わい、そして幸せを掴む。
頑張りや真っ直ぐな想いが報われるという夢のあるオチもすごくよかったです。
あとは「恋」。いろんな恋が登場します。
作品の後半に、子供をつれて帰らなかった父親にとって「お金よりも大事なもの」はきっと子供だったんでしょうね。互いの人情と、前へ進む心の強さがなくては成立しない展開です。調和とはこういうことを言うんだろうな、と思いました。
それから…これから結婚して母親になろうとしている自分にとって、鈴木家に預けられる女の子には学ぶものがあります。子供がどんなに柔軟かということです。子供は常に何かを学び、取り入れ、環境に適応していきます。子供の教育に悩むお母さんがいたら、是非この女の子の成長に注目してほしいです。
(2008/11/21)
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TITLE … ザ・マジックアワー
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DIRECTOR … 三谷幸喜
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CAST … 佐藤浩市/妻夫木聡/深津絵里/西田敏行・他
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MEMO ◎●
三谷幸喜監督によるコメディ最新作。ギャングのボス・天塩の愛人に手を出してしまったホテルの支配人・備後。天塩に伝説の殺し屋“デラ富樫”を連れて来れば許すとの条件を出された彼は、売れない三流役者・村田に富樫を演じさせることを思い付くが…。(─楽天レンタルより)
ザ・映画愛。三谷幸喜おなじみの群像劇で楽しくてエネルギッシュな点はそのままに、今回は「映画」がテーマ。
娯楽としての満足感もたっぷり与えてくれる作品だけど、私にとってはそれ以上に想いいれのある一本になりました。
私以外にも、映画に憧れた人、映画を作ることに携わった人、携わりたい人、映画が好きな人、何かを作る人、
そんな人がこの映画を見たら心をかき混ぜられるような感覚になるかも。
そのポイントとなる場面は村田大樹(佐藤浩市)が、自分がスクリーンに映っているいるところを観るシーン。
私の小さい頃からの夢は、「スタッフロールに自分の名前が出ること」でした。スタッフロールは、作品のラストに飾られるそれを作った勇者達の名前です。そこに自分の名前が出る。そんな仕事がしたかった。
その夢と村田大樹の夢が重なり、あのシーンではもう涙があふれてこぼれて…。
でも私とは違い、村田大樹はまだ夢をかなえる途中で、夢に向かって歩んでいくってのがまた嬉しかった。
映画は夢がなくちゃ。この映画はありますよ。夢。
この映画を観て新しい発見(?)があったといえば…
深津絵里、歌うますぎ!!!!低音の安定感とか…。さすが女優さんは発声が上手ってことなのかな??
役に対するセンスが良い人だと思ってたけど、歌も演じる内に入るのかな?歌のセンスも最高で、女優としての才能とか格の高さを見たというか、深津絵里のとりこになってしまいました。
あと、妻夫木聡がなかなか好みの感じになってきました(笑)この人こんなにかっこよかったっけ!?って感じ。
若い俳優さんって、イマイチもの足りないんですが、妻夫木聡は安定感が出てるような気がしました。というか、挑戦的で危なっかしいエネルギッシュさもあるけど、安定感も出てるっていうか。。爽やかだけど初々しさのない、青年と大人の間みたいな。これからどんどん良い味出てくるのかな。期待大です!!
新しい発見ではないけど、浅野和之が好きなので今回もすごいおいしい役での登場が嬉しかったです!他にもたくさんの主役級の俳優がチラッと出てくるこの贅沢。最高。これは三谷幸喜の人望と才能のたまもの??
ていうか、やっぱり楽しいですね。三谷幸喜作品。
この楽しさはやっぱり、方向性を見失わない映画作りがあってこそ。
大事なことだけど、なかなか難しいらしいみたい。
三谷は毎回、やっぱりすごい!!今回もすごい楽しかったよ!ありがとう!舞台もいいけどもっと映画作ってー!!
(2009/09/20)