温故知新

知的障害児からの脱却















ずーっと私は長いトンネルを歩いてきた気がします。
そこは一筋の光も、明かりもない、いつ終わるとも分からない、
真っ暗なトンネルです。

そのうち、目が慣れてくると、
一緒に歩いている人たちがいることに気付きました。
また、見えないながらも、
手招きしてくれたり、
色々世話をしてくれる人がいることにも気がつきました。

いつしか、
暗いながらも、そのトンネル内が居心地が良いことに気がつきました。

外は雨、風でも、中は暖かです。
いざこざもありません。
傷つける人もいません。

そんな、
ぬるま湯的な障害児社会というトンネルから、外へ出ようと誘ってきたのは、
他ならぬ娘だったように思います。

食欲が出てきました。
外で様々な食べ物を口にする機会を作ってあげたくなりました。

歩けるようになりました。
社交的な彼女と一緒に歩きまわりました。

そうやって、少しづつですが、
彼女に導かれる形を忘れずに、
彼女の絶対的価値を見つけていけたら、と思っています。

















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