痛勤怪談 電車の中はドラマがいっぱいだ

痛勤怪談 電車の中はドラマがいっぱいだ

2003年10月02日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
飲み会があり、23:00ごろの電車で帰った

それが、、、

座ったのはドアのそばのシート
最近年のせいか酒に弱くなり、凄く眠かった。
各駅停車だったけど急行に乗り換えずにそのまま座って行ける!
ラッキーと思ったら、渋谷を過ぎてしばらくしてドアのそばで立ってる人がしゃがんでなにやらやってる。

(倒れたわけではないか、、)

と安心していたらまた立ち上がり眠り出した


(寝てる限りは絡まれないからいいか)

と思って寝ていた。

しばらくすると頭になにか当る

見上げると目の前にその人の顔がある

結構若くてかっこいい系だが苦しそう
額には脂汗

ドアのところでシート側に傾いて立っていて僕の目の前に倒れこんでる感じ

(おいおい、大丈夫かよ。)

寝ているのか反応は殆ど無い

だがだんだん気持悪くなったのか顔がゆがんでくる

口がもごもごいってる



(こいつは寝てるから目の前にいる人の事なんか気にしないだろ)

(どうする?)

ハット気がついたのがかばんのポケットに入れてる携帯電話が目に入った

(これが濡れたらメモリーがパーだ!それだけは避けねば)

直ぐにかばんの中に入れる


降りるかなと思ったが彼は降りない。
更に気分悪そう
のどが鳴ってる

(ひえーどうしよ!)
(せっかく座れたのに、まだこれから自分の駅まで沢山あるし)
(でも、頭からゲロかぶったらたまんないなー)
(そんな格好でこれから何駅も電車に乗っていくのはいやだ)
(でもタクシーはゲロかぶったやつは乗せてくれないだろーし)
(こいつはクリーニング代払ってくれるかな?)
(このかばん送別会の記念にもらったやつだから汚したくないし)
(でも立ってこの場を離れれば安全だけど、座っていたいよー)
(こういう時は瞬間にいろんな事が頭を廻るな、、)
(仕事のときは全然そうじゃないのに、、、)
(日頃からそうだったら人生変ってたのに)

そう思っていたら高津の駅で彼は降りていった

気になって見てみるとふらふらしながら電車のそばを歩いてる
車掌さんも危険と思ったのかなかなかドアを閉めない
しばらくしてドアが閉まったが、車掌から連絡が行ったのか徐行してゆっくりと電車は走ってる

電車が駅のホームを通り過ぎ、ホームに彼はいなかった
たぶん階段を下りていったのだろう

(よかった!)


でも、後で後悔した

自分がゲロかぶることばかり考えていて、ほんとだったら彼に席を譲ってあげればよかったのに、、、
座りたければ彼が降りたらまた座ればよかったんだ

日頃「優先席なんてあるのはナンセンス。どこでも席を譲るのが当たり前だ!」とか思っていたが、おばあさんには席は譲っても、酔っ払いには譲れなかった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2003年12月19日 06時01分31秒
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: