痛勤怪談 電車の中はドラマがいっぱいだ

痛勤怪談 電車の中はドラマがいっぱいだ

2004年04月26日
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いつも駅で乗る場所は大体決まっている

有楽町線の乗り換えは最前部なんで先頭車両に乗るが
cafeでお茶したときはすぐそばにエスカレーターがあり
そこから降りると穴場の空いてるスポットがあるんでそこに並ぶ

いつものようにcafeでお茶してエスカレーターでホームに下り
空いてるスポットに並んでいた
そしていつものようにPDAで日記のチェックをしていたら大声が聞こえた
(え?どうしたの?誰か落ちた?)
ホームからの転落には悲しい思い出がある


(どうしたんだ?)
彼はどうやら反対側のホームにいる駅員に何か叫んでる
(物でも落としたんか?)
でもそれなら反対側の駅員に叫んでもしょうがあるまい

隣りの列の先頭に並んでる彼の言葉は聞き取れない
(英語じゃないな?)
英語なら分かるんかいな,,,
TOEICは550点しかありません

隣りで並んでいる僕がわかからないんで
反対側のホームにいる駅員さんは余計分からない
「なんですか~?」


そのやり取りは回りの乗客の注目を集め
みんな二人の掛け合い漫才を楽しんでる
(何回目で分かるかな?)
キャッチボールは既に3回目を越えた

5回目辺りで何を言っているのか分かった

終点で車庫に入る電車だったにもかかわらず
乗客が乗っていたらしい
彼はその乗客の身の上を心配して
駅員さんに「人が乗っていたよ」と叫んでいたらしい

駅員さんにしてみれば
「人が乗っていた」のは電車だから当たり前で
何のことか分からなかったらしい

やっとその内容がわかった駅員さんは
「あの電車はすぐ戻ってくるから大丈夫ですよ」
大声で叫んだ
それを聞いて彼はほっとして外国人特有のスマイルを浮かべた

しかし、これからが本番だった

さっき向かいのホームで車庫に入った電車は
僕らが待っているホームに上り電車としてやってきた
(おお!そういう展開があったか!)

そうです
さっき寝過ごしてそのまま連れていかれた乗客は
さっき大声を出して駅員に知らせた彼の目の前のドアのところに戻ってきた
(どういう顔してるんだ?)
それは読みが甘かった

さっきあれだけ彼と駅員さんの「キャッチボール」を回りの乗客は楽しんで聞いていた
当然今入ってきた電車の中に「彼」がいることを期待していた
ホームの乗客の視線が一斉にやってきた電車に集まる

「終点で寝過ごしてそのまま車庫に連れて行かれてしまった」
という恥ずかしさだけでも大変なのに

・ホームで待っている乗客が自分が来るのを心待ちにして待っており

・自分の乗った電車は【自分がどういう状況か】知り尽くしている乗客のまん前で止まり

・電車の中で囚われの身の彼はそんなこととはつゆ知らずにドアの前に立っていた

彼はドアの前で回りの異様な視線に戸惑っている

「何でこんなに視線が集まっているんだ?」
(ふ、ふ、ふ、、分かるまい)

電車が止まりドアが開くと彼はダッシュして一目散にエスカレーターを駆け上がって視線から逃れた

外国人の彼の親切心が
寝過ごして車庫に連れて行かれた彼の心に
大きな傷を作ってしまったかもしれない


「実はサー、昔、電車の中で寝過ごして車庫まで連れて行かれて、
折り返した電車でホームに着いたら待ってた乗客の視線を集めて
ムッチャ恥ずかしい思いをしたことがあるんだ!」

そう酒飲み話で済ませられるようになるまでには
ずいぶんと時間が掛かることだろう

でも、こっちは「もっと面白い話」を今日からでも出来るんだぜ!





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最終更新日  2004年04月27日 12時12分53秒
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