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梅たろすのひとり言
第1話 ヒト
ヒト
教室の窓から見える外のプラズマ映像の風景は、大地に朝陽がかかる美しい風景だった。外の景色をプラズマ映像で描写をしているのはどこの学校に行っても変わらない光景だが、十三歳になったばかりのタンジが転校をして来たこの学校の朝を表す映像は、今まで見てきた中で一番美しいかもしれない。
「それではタンジ君、みんなにご挨拶をしてください」
新しい担任になる小柄な女性教師が言った。教師と言っても年齢はタンジとそれほど変わらないかもしれない。アルバ星の教育はそれだけの実力が認められればそれがたとえ生まれたばかりの赤ん坊でも教師になれる完全実力主義なのだ。
タンジは広い教室で十三の席で転校生に注目をしている生徒たちを眺めまわした。ここの生徒は男も女も頭から出ている2本の触覚がみんなきちんと立っていてマジメな生徒ばかりのようだ。それに比べて転校生として立っているタンジは緊張のせいか触覚が少しゆるくしおれている。
転校生としての挨拶というものは、今まで何度も経験をしているが、やはり慣れるものではなさそうだ。それはきっと、目の前で挨拶を待つ既存の生徒たちの好奇心の目のせいかなのかもしれない。
「タンジ・アクーナです。アルバ星第二十四区から五区へ越して来ました」
タンジの言葉に「ヒュー」と感嘆の口笛を誰かが吹いた。アルバ星二十四区というのは、五区からはかなりの距離だ。タイムステーションを次から次へと通過しても1日はかかる。そして、第二十四区はポイント価値の高いセレブ的な家も多い。この生徒たちは、タンジをセレブな男子生徒と見てとったのかもしれなかった。
「二十四区と言っても、うちはその中でもポイント所得の低い方で小さな料理店を営んでいたので驚かれるほどではありません」
タンジの言い訳とも言える話を聞く十三人の生徒たちの目が冷ややかな目に見えた。家について語れば語るほど墓穴を掘るかもしれない。
「料理店って何を食わせているのさ」
一番前で紫のタートルネックを着て、腕を組みながらタンジを睨んでいる生意気そうな女子生徒が言った。
「コウリンか?」
白い開襟シャツのボタンを半分しか閉めていない男子生徒だった。頭の触覚の一本がタンジをからかうようにくるくると円を描くうように回っている。
コウリンとは、小さなハリネズミに似た獣だ。ポイント貧民は、コウリンを主食にしていると聞く。
「・・・・ヒトです」
コウリン発言の男子生徒の言葉でざわついていた教室中が一瞬にして静まり返った。
そしてその直後、誰かが「すげー!」と感嘆の声を上げてまた教室中が騒がしくなった。
「高級店じゃん!」
「やっぱり二十四区にいた奴は違うな」
教室の中はまた元気なざわめきで活気づいた。
アルバ星では、ヒトという獣の肉は生産率があまり高くないために高級品として取り扱われている。タンジは、ヒトに関しての授業を2年前に受けていた。
ヒトは小さな青い星に住んでいた獣だという。大震災や洪水などでほとんどのヒトが絶滅寸前になった頃に、その何年も前から計画していた他の惑星に移住する計画があり、セレブと呼ばれるマネーというポイントを多く持っている者が数百人しか移住できなかったと伝えられている。
移住者はアルバ星に到着をしたものの、どうやら先住人がいることに気づかないままに来たものと考えられている。アルバ星の中央管理局が初めてヒトと出会った時には、ヒトは何の武力も持たない無力な存在だった。
ヒトは声を発するが言葉がまったくアルバ星の住人には通じない。中央管理局の誰かが興味本位でヒトを一匹捌いて焼いて食べてみたところ、大変に美味かった。それから食用としてヒトを繁殖させることになったのだが、ヒトが子供を産むまでに1年近く時間がかかり、育つのも20年ほどを要する。また、年齢を老いたヒトは美味くないことから、ヒトの繁殖率に比例してヒトは高級食肉となっている。
タンジも初めてヒトを食べたのは5歳の誕生日だった。ヒト専門のステーキ屋の経営を始めたばかりの父親が焼いたものだった。
最初は見たこともない肉料理なので、タンジも食べることをためらっていた。
父親が言った。
「美味しいから食べてごらん。ヒトはヒトよりも劣る獣を食べて、ヒトが食べる獣も自分よりも小さい獣を食べているんだ。だから、我々アルバは我々よりも劣るヒトという獣を食べる。当たり前に自然の摂理だから気にすることは無いさ」
地球ではヒトはそれを”食物連鎖”と呼ぶが、アルバ星人はその言葉は知らない。しかし、同じようなそういった思想はあった。
タンジは恐々とヒトの肉を口に入れてみた。少し水っぽいような気もするが、プルンとした食感が何とも心地よかった。
「どうだ、美味しいだろう」
父が嬉しそうに訊ねてきたが、味そのものはあまりよくわからなかった。甘みがあるものの、プルンとした食感の方が強い。子供にはわからない大人の食べ物なのだろうか。
なにはともあれ、大人が好む高級食材としてヒトのステーキ専門店の経営をしている父親を誇らしく思いながら、タンジは指示された後方の席に着いてさっそく授業が始まった。
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