虚

愚かな恋情?



*“悪意と紙一重の”のその後



    「お前、好きな奴とかいないのか?」

    「やだなあ。わざわざ確認しなくても、君と僕との友情は

     不滅だよ。一割ほどは。」

    「・・・・・・・・残りの九割はどこに消えた?」

    「大丈夫。まったりとそれでいてしつこく友達のフリを

     して、すっかり油断した君に襲い掛かる予定だから。」

    「・・・・・・鬼か、お前は。」

    「やだな。そんなこと僕だって知ってるよ。」

    「・・・・・・・というかな、言いたくないなら言いたくないと素

     直に言え。」

    「いや、ほんとはただめんどくさいだけ。」

    「・・・・・・・・・・。」

    「あれ、どうかした?急性貧血?」










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