あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

伊勢志摩殺人事件

伊勢志摩殺人事件 ~伊勢志摩殺人事件~


テレビレポーターの大原路子の恋人で、新聞記者の江木昭彦が伊勢志摩に取材に行くと行ったまま消息を絶った
新聞社に確認すると、江木は休暇中で取材の予定は入っていないという
不安を覚えた路子は、一路志摩へ

3ヶ月前、江木は志摩半島に取材に出かけていた
そのときに宿泊するホテルの名前を思い出した路子は同じホテルへと向かう
案の定、江木が宿泊していた事が判ったが、既にチェックアウトしていた
その後の調べで、江木はホテルから真珠会社社長の島夕子に電話をしていた事が判明、路子は夕子に連絡を取るが、
夕子は『3ヶ月前に初めて会った、今回も水族館で待ち合わせをして立ち話をしただけで別れた』という
思い返せば、3ヶ月前の志摩への取材旅行後から江木の態度に微妙な変化を路子は感じていた
江木と夕子は男女の仲にあるのでは?
女の直感が路子をそう思わせた

数日後、江木の死体が鳥羽の海で漂流しているのが発見された
江木の同僚の黒木が真相解明に乗り出すが、彼も消息を絶ってしまう…

真珠の似合う妖しくも美しい夕子は事件の鍵を握っているのか?
三ヶ月前の取材旅行でいったい何が起きたのか?
真珠の養殖・模造問題、恋人が遺した謎の鍵、愛憎が交錯し、謎はさらに深まっていく…



~感想~
山村美紗氏の作品の中では今までにないパターンで物語は展開していく
主人公の路子、路子に好意を寄せる番組スタッフの男、殺された恋人の妹、同僚の新聞記者の弟…この4人が事件解決へと行動をとるのだが、この4人の中で恋愛感情が生まれていくのだ
身内を不慮の死で失ったというのに、色恋沙汰とはちょっといただけない
しかも、主人公の路子ときたら、この男ふたりを両天秤にかけようとするのだから始末が悪い
『あなたに、島夕子を責める資格は無い!』
路子にそう言ってやりたい

さらに殺害方法も今までとは一風変わっていて、交通事故を引き起こす為に大量の真珠を道に撒いたり、ライオンに噛み殺されたり…残酷極まりない犯人

読み終えた今、路子に感情移入することはできず、島夕子に同情するのだった…

という事で、私的評価は星【★★☆☆☆】2つです



◆この原作のドラマ化作品◆
平成20年3月8日放送
伊勢志摩殺人事件ドラマスペシャル
『伊勢志摩殺人事件・真珠夫人に婚約者が殺された!・サイズが違う黒真珠の指輪の謎…』
出演/大原路子…遠藤久美子/島夕子…荻野目慶子/藤田達也…渡辺いっけい/島信也…石丸謙二郎/松岡刑事課長…小野武彦/沢村仁志…湯江健幸/江木徹…西川忠志/江木倫子…山村紅葉/森田早苗…今村恵子ほか




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