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シードル【CIDRE】

『詳説・シードルについて』



カルバドスに引き続き『リンゴ』のお酒です。

■Cider(英)サイダー Cidre(仏)シードル

■りんご果汁の発酵酒。ヒブリュー(ヘブライ)語シェカー(強い酒)からギリシャ語、ラテン語を経て、古代フランス語シードル(sidre)から上記の現代語が出来た。

■主産地はイギリスとフランスである。

■イギリスでは1916年(第1次世界対戦3年目)以来、『サイダー』および『ペリー』(洋ナシ)に、1ガロンあたり(約4.55㍑)あたり4ペンスの酒税を課税したが、りんごの収穫には年々不況の差が甚だしく、税収も不動の差が激しいのみならず、豊作の年には酒造家が続出して徴収税のみ徒らに膨れ上がり、実習に比べて徴収税が割高につくので、1923年には廃税になった。

■りんごの絞りかすを「ポマス」といい、そのかすを水でゆるめて発酵蒸留したものを、イギリスでは「アップル・ジャック」(Apple Jack)と称し、100有余年の歴史を有する。

■アメリカのアップルジャックはかすからではなく、サイダー(シードル)から作った「アップル・ブランデー」である。

■フランスのカルヴァドス県の名産「カルヴァドス」(Calvados)は、A.O.C(統制名称) つきのシードルの蒸留酒である。ルイ14世は「コニャック」を保護するあまり、ぶどう以外の原料からスピリッツ(蒸留酒)の制することを禁じたときにも、ノルマンディー産の「りんご」および「洋ナシ」からの蒸留は許したのであった。

■りんご酒は、天然の酢酸菌が作用して容易にビネガー(洋酢)になる。ビネガーの語源はvin(ヴァン:ワイン) eigre(エーグル:酸っぱい)であって、フランスではビネガーといえば、ワイン製のことのようだが、英米では単にビネガーといえば、サイダーからの酢を指すといわれている。

■わが国では、清涼飲料水の「サイダー」が明治23年ごろからラムネに変わって流行したのであって、わが国の法律上、サイダーは炭酸ガス含有の清涼飲料水と定着している。
かつて、りんごを原料として発酵過程中に生じた炭酸ガスを液中に包含させた果実酒が発売されたが、それは「シードル」と呼ばれた。



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