よぴさんのつぶやき
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ドキュメンタリー・コミック『アトピーウォーズ』実体験アトピー闘病記大原律花 著 創美社発行/集英社発売 1998前々からうちにあった本ですが、今日突然読み返したくなって読んでみました。内容は、アトピーの子を持つ母親の、アトピーと戦った3年間の記録です。病院へ行って薬をもらう、針治療をする、漢方を試す、水を試す、などなど。小児科医や皮膚科医の対応、あふれる民間療法などの情報など、マンガなのでさらっと読み流せます。その最後のあとがきを、小児科医の「山田真」氏が書いているのですが、(『闘う小児科医 ワハハ先生の青春』などの著があります。有名な先生のようですね。)この中で面白い文章があったので書いてみます。「(診療に来た保護者に)まずぼくは、『時間はかかるかもしれないけど必ずよくなるから、あせらないでじっくり待とう』と言います。(中略)そのわけは、ぼくが『アトピーをこじらせるのは“一生治らないのではないか”という親の不安感だ』と考えているからです。不安感というものは伝染性があるので、お母さんが不安になっていると子どもも不安になります。」「あらゆる治療を拒否してまったく何もせずに、子どもをグチャグチャの皮膚のままにほっとくお母さんにも何人か出会いました。このお母さんの子どもたちはすべて、何もせずによくなりました。嘘みたいな話ですが嘘ではありません。けれど、何もせずほっとくことはとても勇気がいります。このお母さんたちは、ぼくが医者として『ほっといてもいずれ治るだろう』と保証するのを期待して、またその言葉で自分を励ます為にぼくの所へ来るわけです。」↑私はまんたろうが9ヶ月のときに喘息で入院し、退院した後に吉祥寺にある『真弓小児科』を訪ねました。その真弓定夫先生(1931年生まれ)に、「お母さんが『この子はアトピーだ』とかなんて、決めてはいけないよ。」「もともとアトピーなんてこの世にない病気なんだから。」と言われました。この子は5ヶ月でアトピーがひどくて、今は喘息も凄くて、もうどうしていいかわからなくてというという私の不安を、先生は見抜いたんですね。お母さんの不安は伝わるよ、って言われました。「お母さんはちゃんとやっているようだから、大丈夫だよ。」とも。初診に1時間かけてくれるんですね、途中何度も涙が出そうになりました。ちなみに、うちのまんたろうも薬をほとんど使わず、ほっときっぱなしでアトピーを治しました。上にあるように、ほっときっぱなしは勇気(と根性?)がいりました。誰もこの子が治るなんてわからないわけですから。だからすべての子がほっておけば治るとも言い切れないし、そうじゃないとも言い切れない。でも、そういう子がいるのも事実。ちなみにまんたろうを取り上げてくれた助産婦さんの知っている人で、ひどい状態でほっておいてすっかり治った子は私のほかにももう一人いるそうです。事実、アトピー悪化で死亡という記事を、私はいまだかつて聞いた事がありません。(そういうことをご存知の方がいたら、ぜひ教えてください。勉強になります。もちろん、アトピーで傷口ができてそこからばい菌が入って重症化することはあるかと思います。そういう時は私もその重症化する前に病院を受診します。)ステロイドを使おうかどうか迷ったり、使わずに行こうと決めているけど自信がなかったり、まわりの人に「かわいそうだから何とかしたら?」と言われたり、(←私)色々なお母さんがいると思いますが、その子の病気を治すのは、その子自身の力だから。食事、薬、など色々あるけど、それは手助けに過ぎない。結局治すのは自分の力だから。だから、子どもの治癒力を伸ばす事に力を入れたい。そのために頑張ろうって思ったら、ほっておく(正しくは見守るよね)こともできた。絶対この子は治ると思えた。私は私を励ましてくれる大事な人たちと出会えて、まんたろうをここまで育てられた。その支えがなかったらもっと凹んだ。アレルギーで悩んでいる皆さんが、山田先生や真弓先生みたいに頼れるお医者様や、たくさんの力になってもらえる人たちに出会えますように。
2006年06月07日
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