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このブログは「セト・ノベルティを探す旅」というタイトルですが、自分自身でセト・ノベルティの定義があいまいになるときがあります。そこで、自分の確認のためにも、ちょっとシリーズで、まずはセト・ノベルティの材料、素材について書いてみようと思います。 皆さんもよく知ってる、 ブタの貯金箱。 セト・ノベルティですね。 瀬戸や瀬戸近辺の 尾張旭市などで 作られました。 これは白雲陶器という 素材でできています。 陶磁器というカテゴリーの中では、陶器に分類されます。 この商品は、グレーズがかかっています。焼成温度は約1050度。焼き物にしてみればかなり低い温度です。低い温度で焼かれているので、製品になっても素地が水を吸ってしまいます。 1000度くらいで釉薬を溶かすにはフリット釉という釉薬を使わないといけません。フリット釉に含まれる代表的な化合物が鉛です。毒ですね。かつて問題もあったのでしょうね。また白雲陶器はかつて北米に食器を多く輸出しました。パーティー用の食器。パーティーが終われば廃棄処分されてしまう。もったいないですね。だけど簡単に棄てられるくらい、日本の白雲陶器は安かったのです。その他、干支の置物、招き猫などの類が白雲陶器でできています。しかし現在ではブタの貯金箱を含めて、多くの白雲陶器は、中国製になってしまいました。 その白雲陶器に似てる、近い焼き物が、 私の上の娘が、 幼稚園の時に作った亀。 名作です。 娘に ポッチとして下さい。 これは楽焼といいます。楽焼といえば長次郎。歴史がありますね。 セト・ノベルティとは、約100年前から愛知県瀬戸市を中心にその近郊で作られた、焼き物の人形、動物、花やウィスキーボトルなど。いわゆる瀬戸焼、瀬戸物のひとつ。そんな「セト・ノベルティ」を知ってる、持ってる、飾ってる。そんな人を探しています。
2007.11.27
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中村清三という画家がいました。すでに故人ですが彼の細密画を紹介します。画家としてのデビューは遅くて、50歳を過ぎてからになります。彼は画家でありましたが、若くからセト・ノベルティのデザイナーとしても活躍されています。 セト・ノベルティのデザイナーの仕事は、アメリカなどのバイヤーから依頼された鳥、動物、人形などをスケッチを描き、焼き物の商品として具体化させていくのが主な仕事です。当然ですが、そのスケッチは原型にも絵付けにも、その他の資料とともに、商品が完成するまで使われる重要なものになります。 彼に初めて会った時、「商品としてだけでなく工芸品を作るつもりでいなさい」と言われたのをよく憶えています。どうなんでしょう?私が瀬戸を見る限りでは、彼は志半ばで亡くなっていってしまった気がします。最近ちょっと淋しくなりました。 さて、日本全国にどんな 「セト・ノベルティ」があるのでしょうか?私のコレクションと愛知県瀬戸市内やその近辺の喫茶店や飲み屋さんなど、飾ってみえるところを紹介していきます。みなさんの連絡も待ってます。鑑定は私、「セト・ノベルティ」の現役プロが、楽しく拝見させていただきます。
2007.07.04
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