ＨＡＰＰＹ　ＭＵＳＩＣ

不思議。。

振り返ると、思い当たることがいくつかありました。

亡くなる１１ヶ月前の母の誕生日。
いつも仕事で忙しい彼が、母に、
『ご飯ご馳走するから食べに行こうよ』
って必死で誘ってた。

結局行かずに家で食べたのだけど、その光景を見た私は不思議な気持ちになったのを覚えています。
毎年忘れたふり？をしてたのに、突然でしたし。
何か起こる予感も感じていました。
何らかの理由で、これが最後なのかなってふと思った。
けど。本当に最後になるとは思いませんでした。

亡くなる３日前から、急に彼の事が心配でたまらなくなりました。
その時は何が心配かわからなかったけど…
この時漠然と
『親孝行したいときに親はいない』
って思いました。何でこんな事思ったのか、気にも留めずに。
でも、答えは無惨にも３日後にわかってしまった。
虫の知らせってこのことかなって思います。
でも、どこが悪いとかなかったから。。
気づいてあげられなくて、ごめんね！！

亡くなった日、午後から急に私の体調が悪くなった。
すごく寒気がして、動悸がすごくて。。
後から思い返して。。
それはちょうど彼が倒れた時間と重なっていました。
不思議。
彼は私にＳＯＳを出していたのかもしれませんね。

倒れたって連絡があった時、倒れそうになるくらいのショックを受けた。
まだわからないからまた連絡する、
それで連絡を待って、その間ずっと彼がくれたお守りを握り締めて祈っていました。

１時間後連絡が入って、亡くなったと知らされました。
でも、なんとなくわかってた。
もう無理かもしれないって。。

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信じられなくて涙も出なくて、
とにかく帰らなきゃと思って支度しはじめました。
だけどどの最終にも間に合わなくて、翌朝１番で帰ることになりました。
近くに住んでいる、母の兄のとこに行く事になったのです。
迎えにきてくれると言ったのだけど、何時になるかわからないから家で待ってなさいって言われたのに、
一人になるのが怖くて、ずっとマンションの下で４時間位待っていました。

その時、お隣に住んでる同学年のお友達が帰ってきて、
『実家に帰るの？？』
って話しかけてくれて、何だかこの子になら話せるって思って
『実はね。。』
と話し始めたら、彼女は私の手を握って泣いてくれました。
その後、『実は私ね。。』
と思い出したくもないだろうに辛い過去を話してくれた。
彼女も幼い頃、父親を亡くしていたんです。
いろいろ話を聞かせてくれて、叔父が来るまでの長い間、ずっと一緒にいてくれました。
『とにかく今は乗り越えて！でも頑張りすぎないでね、自分がぶっ壊れちゃうから無理しないでね。ゆぴが心配…』
って励ましてくれました。
すっごく心強かったのを、今でもよく覚えています。
その後も何度もメールをくれました。

私が初めて涙を流したのは、起きない彼を目の前にした時でした。

後から聴いた話、彼の最後は笑顔だった。
心肺停止して意識もなかったのに、母が
『お父さん起きてよ、目覚ましてよ』
ってゆすると
にこって笑って、この世を旅立ったそうです。

だれにも何も亡くなった事を伝えてなかったのに、
たくさんのお友達、後輩が参列してくれました。
そして、先生も。みんな他県とかで遠いのに。
この時も私は、何てお友達に恵まれているんだろうってすごく感じた。

みんなの顔が見れて嬉しかったんだ。
一緒に泣いてくれて、、
そんな友達がいる事を私は誇りに思っています。

お葬式が終わってからもたくさんの励ましメールが届きました。
１００通くらい。
みんな『今までたくさん助けてもらったから、私に出来ることがあればなんでも言ってほしいの！！』って。
本当に嬉しかったです。

そしてお棺に、お手紙と私の演奏が入ったＭＤを入れました。
きっと届いてる、そう信じています☆

思い返せばまだまだ不思議なことがありました。

彼はエンジニアで研究熱心なので、『エレクトロニクス』って雑誌を何十年も前から捨てずに本棚においてました。
母が『こんなのすてなよ』って何百回言っても捨てなかったのに、
亡くなる１週間前から本棚の整理をし始めたんだって。
大事にとってた雑誌たちが２階のバルコニーにたくさん積んでありました。

いろんな事を重ねて考えていくと
もしかしたら彼は自分の命のおしまいが近いことに気づいていたのかもしれないですね。

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