バークレー生のひとりごと

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東大生とバークレー生が書いた進路のすすめ

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2005.07.12
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字数の関係で、いきなりですが本編です。

前回のブログの最後に、
大学へ進学することなく、自分の「夢」へ挑戦しようとする高校生の人生は、
大学へ進学する人のそれに比べて、かなり大変なものだと書きました。

そして、今日は、その大変な理由のひとつでもある、
大学へ進学しないことのリスク(危険)について考えていきたいと思います。



■自分探しの延長時間は4年間

大学へ進学するという事には、色々な意味があると思いますが、
そのうちの一つの意味として言える事は、

自分の「夢」を模索する場所だということなんです。

どういうことかと言いますと、
まず、高校生の段階で、自分の「夢」に「出会う」事は、
かなり難しいことですし、すごく稀なんですね。
普通の中学・高校生活を過ごしているだけでは、小学生ではあるまいし、
なかなか”将来の私の夢はこれだ!!”なんて言えるものではないんです。

だから、大学へ進学する事で、4年間の延長時間をもらって、
その時間を、自分探しをする時間にあてるわけです。
自分探しなんて言うと、少しかしこまって聞こえるかもしれませんが、
簡単に言えば、高校時代には出来なかった色々な経験を、
何かに追われることなく、楽しむ事が出来るということです。


バイトをはじめて少しだけ世間の厳しさを知ったり
今まで行ったことのない国へ行って異文化に触れたり
オトナ社会に交じって、色々な人に出会って新たな刺激を受けたり
興味のある学問に好きなだけ没頭したり
自分の好きな作家の本を読みふけったり


とにかく、高校生の時には、
考えられないような経験をいっぱい出来る場所が大学です。
あなた自身の価値観も、様々な経験を通じて大きく変わっていくはずです。
そして、社会に出てオトナになるまでの4年間に、
自分の「夢」と出会えるように自分探しをする場所なんです。


また、高校生活の中で、
”これが自分の夢かな?”とおぼろげながらに出会っていたものを、
”よし、これが本当の自分の夢なんだ!!”
と自分の中で再確認する場所が大学でもあります。

さきほども言いましたように、
大学生になると、高校のように、朝から大学に行かなくてもいいですし、
ちょっとぐらい休んでも平気なので(←お勧めはしませんが・・・笑)
高校生では考えられないぐらい自由な時間があります。

というわけで、自分の夢と思いっきり向き合う事が出来ます。
高校の時のように、宿題やテストに追われるわけではないので、
思いっきり、トコトン、ガチンコで悩みぬけます。
色々な人との出会いや、様々な経験で得た新たな刺激も、
自分の心の中での議論を、より豊かにしてくれます。
また、友達や先輩、教授や知り合いの社会人の方など、
色々な人に相談することも出来ます。

高校生のあなたに比べて、大学生のあなたは、
精神的にも肉体的にも確実に成長しているはずですから、
より大きな視野に立って、
自分の夢とじっくり見つめあう事が出来るわけです。


以上のようなことから、「夢」といかに向き合うかという意味で、
大学の4年間の大切さは分かってもらえたと思うんですが、
逆に言えば、大学へ行かないで、高校卒業後からすぐに、
高校生の時に出会った夢に向かって挑戦するという事は、
その夢が、本当の「夢」かどうかを
成長した4年後の「未来の自分」から見つめなおすことなく、
「高校生の自分」の立場で決断するということになります。

つまり、高校までの18年という限られた人生経験の中から、
大学生の自分比べて、まだまだ幼い18歳という高校生の自分で、
これからの自分の長い人生を決断しなければならないというリスクがあるわけです。



■大卒という資格を得るため

世の中では、様々な基準を設けてヒトを選別します。
基準によってヒトを選別するとは、もう少しわかりやすく言うならば、
「資格」を持っているヒトと、「資格」を持っていないヒトに分類するという事です。


例えば、R-18指定の映画があります。
その映画の内容が、18歳未満の人間には有害もしくは不適切と判断されたため、
18歳未満の人間は、その映画を見ることは許されません。
でも、よ~く考えたら、
16歳でも精神的に成長した人もいれば、
20歳でも25歳でも、精神的に幼い人はいるわけです。
ということは、本来ならば、
精神的に成長した人は、18歳未満でも見れるという指定や、
18歳より上でも、精神的に幼い人は見れないという規定が本来作られるべきなんです。

では、なぜこんな規定が作られないか?

理想的にはそうしたいんですけど、
時間的にもコスト的にも、現実的に不可能なんです。

想像してみてください。
例えば、いちいち、映画館の前で、チケット売り場のお姉さんが、
”あなたの精神年齢は、いくつですか?”
”あなたは、この映画に耐えうる精神的に成長した人間ですか?”
こんな質問をひとりひとりにしていたら、ラチがあきませんし、
どこをポイントにして見極めるかって、すごく難しいですよね。
それに、実際に答えるお客さんの立場になっても、
自分の精神年齢を、どうやって証明すればいいかわからないでしょ。
お互い困ってしまいますよね。

というわけで、分かりやすくヒトを選別するために、
この映画に適した精神年齢の人間は、
だいたい18歳以上の人間である”はずだから”という判断のもと、
18歳以上という「年齢」による基準、すなわち「資格」を設けて、
「資格」を持っているヒトにだけ映画を見ることを許可するのです。


世の中には、こんな「基準」が他にもたくさんあるわけです。

例えば、「運転免許証」という「資格」があります。
人には、得手不得手がありますから、
たとえ免許証を持っていても、
上手く運転できないペーパードライバーと呼ばれる人たちがいる一方で、
免許証なんか持っていなくても、上手く運転出来る人は少なからずいるとは思います。

しかし、運転免許証という「資格」を持っていないと運転する事は許されないんです。
なぜかというと、いくら本人が、
自分には自動車を運転する能力が十分にあるんだと言い張っても、
それを証明することが難しいからです。
しかも、さきほどの映画館のチケット売り場の話と同じで、
警察も、その人に運転するだけの技術があるのかどうかを、
毎回毎回その場で確かめなければならなくなったら、
時間的にもコスト的にも、すごく大変ですよね。
だから、運転免許の試験に合格した人は、
自動車を運転する技術を持ち合わせている”はずだから”という判断のもと、
運転免許証という「資格」が与えられ、自動車を運転することを許可されるのです。


そして、社会に出た時に、もっとも重要とされる「資格」があります。
それは、「大学卒業」という「資格」です。

はっきり言ってしまうと、
大学卒業したからと言って特に偉いわけでもなんでもないんです。

大学に入っても、何か特別なことをしたわけでもなく、
なんとなく4年間過ごして、
高校を卒業した時と何ら成長していない人も実際にはいるでしょう。
しかし、一般的には、
大学4年間で、上でさきほど述べたような様々な経験を経て、
そして、高校よりも高度な学問を学ぶことで、
高校生よりも、人間的に成長した人が多い”はずだ”と考えられているわけです。

そして、高校生の方にはピンと来ないかもしれませんが、
世の中では、ほとんどの仕事に就くための最低条件が、
「大学卒業」、いわゆる「大卒」と設定されているんです。
大学を卒業したという「資格」を持った人だけに、
その職に応募する権利が与えられるということです。
言い換えれば、大卒という「資格」を持っていなければ、
その職に応募することすら出来ないのです。

実際の所、この「資格」もおかしな話なんです。

世の中には、大学を卒業していなくても、人間的に立派な人はたくさんいます。
大学を卒業していても、人間的に問題がある人はたくさんいます。
そもそも、大学を卒業したかどうかという基準で「資格」を設けて、
人を選別することは、偏った見方と言わざるを得ません。
人を選別する上では、考えられるべきもっと多くの要素があるわけですから。

それに、どのような職業であれ、あなたを雇う側からすると、
理想的には、すべての人を、ひとりひとりじっくり面接して、
その人の持っている能力だけではなく、
そのひとの個性や内面まですべて見た上で、雇いたいんです。

でもね、これは現実的に不可能なんです。

なぜかというと、
映画のチケット売り場の話や、警察の免許証確認の話と同じで、
すべての人を丁寧に面接していたら、
雇う側、つまりは、面接を行う会社側は、
膨大な時間とコストを負担しなければならないからなんです。
というのも、その職業に就きたい人は、あなた一人だけではなく、
何十人、何百人、何千人といるわけですから、
全員に時間をとって、面接するなんて無理なんです。

そして、世の中のほとんどの会社は、
高校生よりも、多くの経験をして精神的にも成長した人間を欲しいと思うものなんですが、
大学生活を経験した人間は、
たいていが、その基準にに当てはまる人間である”はずだから”という判断のもと、
大卒という「資格」を持っている人間にしか、働く権利を与えないんです。


世の中は実力主義であって、
学歴なんか関係ないと言われるようになりました。
確かに、世の中は、そういう方向に向かっているのは間違いありません。
しかし、忘れて欲しくないのは、
学歴なんて関係ないと言っている人間の大半が、
実際は、どこの大学であれ、しっかりと「大学を卒業ている人間」だということです。

また、世の中で言われている実力主義というものは、
自分が就きたい職に就けて、その時点ではじめて始まるという厳しい現実です。
いくらあなたにその職に対する情熱があったとしても、
いくらあなたがその職に向いていて、その職に適していたとしても、
あたながその職に就くことが出来なければ、
世の中の実力主義の競争に、”参加することすら”出来ないのです。

そして、このリスクは、あなたが将来、
あなたの「夢」の方向転換をしたいと思った時にこそやってくるのです。

今は、自分の「夢」の実現のためには、
大学卒業しているかどうかなんて関係ないと思っているかもしれませんが、
もし、あなたがその「夢」を道半ばで挫折することになり、
また、その後の人生で、新たな「夢」と出会って、その新たな「夢」を実現したいと思った時に、
その「夢」を実現するために必要となる「資格」が、大卒だったらどうしますか?

もちろん、それから大学に行けばいいと思うかもしれませんが、
それは、口で言うほど容易いことではありません。

大学へ進学しないということで、
あなたの未来が、いかに限定されてしまうかというリスクは、
”今は必要がないから大学へ行かない”と安易に結論づける前に、
よくよく頭に入れて考えた上で、行動しなければならないんです。



■今日はこれで終わりです

今日は、大学へ行かない事に伴うリスクについて考えてみました。

なんか、今日の文章だけを読むと、
”やっぱり、大学は行くべきなんだよ!!”と主張しているように感じられるかもしれませんが、
実際は、そんな事はありませんので、ご心配なく!!!

というわけで、次回は、そういう真意も含めまして、
議論をより発展させていきたいと思います。


お疲れさまでした。






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Last updated  2005.07.13 00:34:23
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