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私もSCAREのモデルになり、私の腹の手術跡は近代美術館が所蔵している。今回、久々に、約10年前の自分に対面したが、連れに随分スリムだったじゃないと言われてしまった。その手術跡を撮影するときに、「きれい、きれい」と言いながらシャッターを押していた。傷跡にしても、手や足のアップ、マザーズにしても、そこに生きた証を感じさせる絵になっている。その対象物の背景を想像したときに、美しい姿が甦ってくるのだろうか。
ひろしまもその服をまとって、楽しく、美しく生きていた個々の姿を思い起こさせられる。それが逆に、多くの被爆者の現在と未来、そして過去を、一瞬にして、奪い取った原爆の悲惨さを鮮明に感じさせられた。
近代美術館の展覧会のときに、自分の腹の前で矢田卓に写真を撮ってもらったが、紙焼きをまだもらっていないかったことを思い出した。
写真下は、美術館入口近くに植えられていた柿の木。これは長崎で被爆した柿の木の種から育った被爆2世と書かれていた。