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プーさん大好きな忘れん坊の母日記
小説NO.5 「神戸の夜景」
神戸の夜景
「奇麗な夜景ね。」
ホテルの窓から見える夜景をプランデーを飲みながら見ていた。
「そろそろこっちに来ないか?」
バスローブを脱ぎながら主人が誘う。
「あなたったら・・・」
そう言いながら私もベッドへ向かう。
そうして二人は、思いでの神戸で夜を過ごした。
私たちは何度も愛し合った。
そして、今、私は主人の腕枕で眠ろうとしている。
主人はベッドの脇に置いてある煙草を吸っていた。
「10年ぶりに来てよかったな。」
「そうね。」
けだるさと眠りに落ちそうになりながら、
私はふと12年前の事を思い出していた。
「リーン、リーン。」
「はい。M社です。」
「神戸支店の杉浦です。」
「あ、いつもお世話になってま~す。太田です。」
毎日のようにかかってくる支店からの電話。
私は太田美鈴、19才、OL。
1年前にこの会社の心臓部でもある営業本部に配属された。
ここには、全国の支店から毎日ひっきりなしに電話がかかって来る。
大抵は支店長やサービス部門の課長からだ。
杉浦さんは神戸支店の課長さんで、
いつも面白い冗談を言ったりして私を笑わせてくれた。
そして私はいつしか彼をお兄さんのように慕うようになって行った。
M社はここ四国にありながら全国に支店を置く大手の企業。
研修も盛んに行われ、月に一度は各支店から数十人の社員が本社へ研修に来
る。
私たち営業本部の女子社員はその研修のお世話をする係だった。
そして、研修が終わると必ず打ち上げがあった。
その席に私達は半分は付き合いで、半分は楽しみで参加していた。
私は高校卒業迄喫茶店にも入った事のないようないわゆる「優等生」。
そのせいか、社会に出て夜の街に出る事は今迄抑圧されていたものが
弾けてしまったようで、とても楽しく時間を忘れてしまうくらい
のめり込んでいた。
反面、そういう遊びのルールを全く知らない女の子でもあった。
2次会でディスコにいき、チークを誘われるまま踊っていた時、
「キスしてもいい?」と聞かれて驚いた。
「チークをOKするってことはキスもOKって事なんだよ。」
そう言われてあわてて「ごめんなさい。」とうつむいた事もあったくらいだ
った。
それでも、会社関係の付き合いだったから危険な目にあう事もなかったの
だ。
そんなある日、年に一度の支店長クラスの研修があった。
「杉浦さんに会える。」
まだ顔も知らない彼の事をいろいろ想像しながらその日を心待ちにしている
私だった。
いよいよ研修の日。
年輩の顔ぶれが多い中、課長クラスは比較的若い男性がいる。
杉浦さんもその一人で、27才の独身だった。
先輩の女子社員に、「ほら、あの人が杉浦さんよ。」と教えられ
私は遠巻きに彼を見た。
それほどハンサムと言うわけではなかったけど、
優しそうな感じの男性だった。
研修中は声をかける事もできなかったけど、
休憩時間にお互いを確認しあう事は出来た。
そして、恒例の打ち上げの日。
彼は、電話で話している感じそのままで、私はますます彼が好きになった。
2次会のディスコではしっかり彼の隣に座ってた。
そして、チークタイムになると彼に誘われるまま踊った。
彼は背が高くて私は彼の胸に顔を埋めるような格好になった。
今迄若い男性とは何度が踊ったけど、こんな安らいだ気持ちになったのは初
めてだった。
「ずっとこのままでいたい。」そんな気持ちのままチークタイムは過ぎて行
った。
打ち上げも終わり彼との別れの時間(とき)が来てしまった。
「また旅行で会えるよ。」
彼はそう言い残し帰って行った。
そう、毎年恒例の全社社内旅行が間近に迫っていたのだ。
それからの毎日は、彼からの電話を待ちわびるような日々だった。
プライベートではなく仕事の電話にもかかわらず彼の声を聞けるのが楽しか
った。
社内旅行が近づくと、「向こうにいったら一緒に遊ぼうね。」なんて
冗談っぽく本音を言った。
いよいよ社内旅行の日。
行き先は九州。
彼は神戸から船にのり、私は四国から乗った。
船の中で彼の支店の人たちと会った。
「皆で宴会しようよ。」
すでに神戸から乗って来ていた彼等は盛り上がっていて、
私はその円の中に引き込まれる形で入っていった。
うちの会社の男性陣はみんなめっぽうお酒に強くて、
酔うと陽気になる人が多い。
船の中にもかかわらずみんなとってもはしゃいでいた。
杉浦さんも例外ではなくて、「こっちにおいでよ。」と私を隣に座らせた。
「いいぞぉ。」と皆がはやし立てる。
この頃になると、社内でも二人の噂はちらほら囁かれるようになっていた。
社内旅行恒例の宴会。
各支店ごとに席をとっているので彼とは離ればなれ。
でも、席が盛り上がってくるとお酌に回ったりみんな他の所へ移動した。
そして、宴もお開きになる頃
「ここにはディスコがあるそうだから一緒に皆で行かないか?」と誘われた。
もちろん私はOKした。
そこは園内の小さなディスコだった。
この頃にはもう私達は二人の世界に入っていたような気がする。
他の人たちの事は目に入らなくて、二人はずっと一緒に踊っていた。
そして、チークタイムになり少し酔っていた私は彼にもたれ掛るように踊っ
ていた。
彼の胸は暖かくて私は今迄言えなかった想いを彼に伝えた。
「あなたのこと・・・好きになっても・・・いいですか?」
彼は答える代わりに私をギュッと抱きしめた。
そのままどの位の時間が流れただろう。
抱かれていた手が緩み、彼が耳もとで囁いた。
「外へ出ようか。」
何も言わず二人は外へ出た。
ディスコのすぐ裏が海になっていて、
私達は寄り添って堤防に腰掛けた。
「夜の海って奇麗だよな。」
「そうね。」
そして、次に彼が言った言葉は私には信じられなかった。
「美鈴のことは可愛いと思う。
さっき美鈴が告白してくれた時、俺は君にキスしたい衝動にかられた。
もし、このままつきあって行けばきっと君のすべてを俺のものしにしたいと
思うだろう。
でも、君は俺から見ればまだ子供だ。
俺の事を好きだと言う気持ちはたぶん愛じゃない。
このまま兄と妹のような関係でいるのが美鈴にも俺にも一番いいと思う。」
彼が何をいっているのかわからなかった。
私はきっと彼も私の気持ちを受け止めてくれると信じてた。
だから言葉が出なかった。
彼は私の肩を抱き頭を撫でた。
「ごめんな。」
自然と涙がこぼれ、私はしばらく彼の胸で泣いていた。
私は会社に4年間在籍した。
そして、その間に彼は同年代の女性と結婚した。
その時私は、彼に対して心から「おめでとう。」と言えた。
それはきっと彼が私の事を子供のままでいさせてくれたからだと思う。
確かに私は8才年上の彼に対して一生懸命背伸びしていたような気がする。
彼は、あの後も私に優しく接してくれた。
私が結婚退職する時も一番にお祝してくれた。
会社をやめてからも「神戸に来たら遊びにおいで。」と電話番号も教えてく
れた。
退社1年後。
私達夫婦は神戸へ旅行に行った。
そして帰りの船の中で・・・
偶然彼に会った。
彼の田舎は四国なのだと聞いてはいたが、
里帰り途中の彼に偶然出会えるなんて・・・
神様の気紛れとしか思えなかった。
彼はひとりだった。
私は主人と一緒だったので彼に主人を紹介した。
主人は彼の事を知らない。
ただの会社の知り合いだった人だと思っている。
「今、幸せか?」
そう聞かれて胸がキュンとなった。
この時の想いは果たして何だったのだろう。
今でもわからない。
隣で寝息を立てている主人。
私の胸のうち等、到底知るよしもないだろう。
もしもあの時、彼が私を受け入れてくれていたら・・・
そんな事を考えるのはいけないことだね。
だって私は今とっても幸せなのだから。
ここへ来るとまたきっとあの時の事を思い出すのだろう。
でも、それはこの奇麗な夜景のように
私の心を純粋にしてくれる思い出。
いつまでも大切に心の中にしまっておいても・・・
いいよね・・・・あ・な・た・
FIN
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