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秋乱-АΚΙЯА-
[deliberate]
MASTER_CALL-B.B.D
deliberate 意図的
こうしようと考えている状態をなす。
思惑の性質を帯びた。
青年:「沢本~!」
一人の青年が彼の名を呼んだ。そして駆け寄ってくる。
青年:「アレ何?凄く怪しい男女って感じ」
沢本:「…気にすんな。それよりさっきの話の続き、聞かせろよ」
女子高生:「気になる!沢本、大丈夫なの?妹さん連行されたじゃない!こうなったら助けるべきよ!」
いきなり制服姿の女子高生が現れた。派手ではないが少しスカートが短い。
沢本:「れ、連行って…。相変わらず正義感満々だな、ヒーロー北山」
北山:「ちょっと…ヒーローじゃなくて、一応ヒロインなんですけど!」
沢本:「どっちでも同じもんじゃん。…なぁガリ勉?」
今度はまた新しく現れた青年に沢本は声をかけた。彼は本を読んでいた。
ガリ勉:「…沢本君がそれで良いのならそうでしょうね。でも僕はそういう事に関しては全く知りませんから…」
青年:「おいおい、辻岡。コレも英語の勉強の一つだろ?」
辻岡:「たっ確かに。うっかりしてました…」
辻岡青年はしっかりと制服を着てネクタイも綺麗に結んで、まさに「ガリ勉」の名に相応しい眼鏡君だった。だが周りの沢本達より少し若く見える。
沢本:「……お前等インフォーマって知ってるか」
北山:「勿論知ってるわよ!『情保会社』の人でしょ?…私も一回会った事あ
るもの」
青年:「そりゃ初耳だ!で?何されるんだよ」
北山:「何って、個人情報の保護よ勿論。…相変わらず頭悪いわね、野球部」
青年:「ぅおいコラ!野球部を侮辱する奴は俺が許さんっ!なぁ沢本!お前も
何か言ってやれよっ!」
そう言ったがしかし、沢本は落ち込んだように小さく呟いた。
沢本:「…何も言えねぇよ。俺どうせ野球部の落ちこぼれだし…。お前が言え
ば良いだろ、藤田」
藤田:「おいおい、コラコラ!元気ないぜ、この野郎!お前らしくないぜ?…いつもなら、顧問の奴クビだぁっ!とか言うくせに」
時刻は五時四十五分。もう直ぐで古井千代の〈保護〉が始まる。やはり気になるのか、度々沢本は腕時計に目をやる。そんな彼に辻岡が気付いた。
辻岡:「……見に、行きますか?」
その言葉に他の三人が目を見張る。
藤田:「おぅ!予想外の転回!ガリ勉君もついにそっちの道に歩む事を決心したかぁ!」
辻岡:「いやっそういうわけじゃ…。でも…気になるんでしょ?沢本君。妹さ
んのことが…」
辻岡は優しく沢本に尋ねた。だが沢本はまだ黙っている。
北山:「…でも見ない方が良いんじゃない?」
藤田:「何でだよ」
北山:「だってさっきの顔見たでしょ?インフォーマの、あの男の顔」
藤田:「それがどうしたって言うんだよ」
北山:「何かさぁ、こぉ…見た奴喰うぞっ!的な顔の感じ…?」
沢本:「どんな顔だよ!」
思わず沢本が吹き出した。そして突っ込みを入れる。
藤田:「…うん、まぁな。確かに、人殺しっぽい顔してたよな」
沢本:「それは…言い過ぎじゃないか?」
辻岡:「……やっぱり無理ですかね。それに、見つかったら何をされるか…」
四人は少し苦笑いを浮かべ、そして何かを考える。
藤田:「…やっぱ金で解決が一番だろ」
一番に口を開いたのは藤田だった。だが他の三人はそれに頷かなかった。
北山:「確かにそれが一番手っ取り早いけどさ。逆に何かされそうじゃん?」
辻岡:「…暗殺とかですか?」
藤田:「おいおい。暗いな、ガリ勉君。もっとマシなん頼むよぉ」
沢本はまだ考え込んでいた。何かを企んでいるのか、それとも違う事を考えているのか…。
辻岡:「…他の人に頼んでみてはどうでしょう」
藤田:「他の人?誰だよ」
北山:「例えば?」
辻岡:「…あの人は?」
咄嗟に三人は辻岡の指差す方向に視線を移した。
〈エース校〉は警備が厳重な上に清潔感にも満ち溢れていた。だが神経質だ
という事に変わりはなく、校舎内も敷地内も全て綺麗に整理されている。それは〈清掃ドール〉によって為されているのがほとんどだが、他にもそれを為す者がいた。それが掃除屋の元さんだ。
元さんは一人でこの雅山エース学園を綺麗にしている。勿論〈清掃ドール〉の管理は彼が受け持っている。
今元さんのもとに一人の男が現れた。男は元さんと同じくらいの年齢層だ。髪の毛も白髪混じりである。
男は地面のゴミを取っている元さんに話しかけた。
男:「元さん、調子はどうだい」
元さん:「…はい。お陰様でこの通り元気にしております」
男:「そうかい。そりゃぁ良かった…」
元さん:「…それより銀さん。こんな所に居られて宜しいので?部屋に戻られた方が安全ですぞい」
そう言って元さんは少し曲がった腰を叩いた。
銀さん:「久しぶりに外の空気を、と思ってね。それにしてもいい天気だ」
銀さんと呼ばれたその男はゆっくりと伸びをしてそう答えた。
元さん:「……おや。学生さん達がこちらにやって来ますよ?銀さん」
銀さんは振り返ると驚いた顔を見せた。そしてそそくさと校舎へ戻っていってしまった。
元さんのもとにやって来たのは沢本達四人だった。先程辻岡が指差したのは掃除屋の元さんだったのだ。
藤田:「…じぃさん、ご機嫌いかが?ちょっと頼みたい事あんだけど、いくら欲しい?」
そう言って直ぐに藤田はポケットから財布を取り出した。そして中身を元さんに見せるように広げる。
元さん:「…君達、悪い事を企んでいるんだな?…ほら、もう時間が過ぎたよ。…君達の計画は失敗に終わる」
元さんは顔にシワを寄せて微笑んだ。四人はそれを聞いて驚き動揺する。
北山:「な、何でそんな事分かるのよ!」
元さん:「聞こえてしまったものはしょうがない」
藤田:「有り得んっ!ウソだウソ!…おら!もう行こうぜ!」
そう言って学生達は身を引く。だが一人、その場に残っている者がいた。ガリ勉君の辻岡だ。
元さん:「…おや、行かないのかい?」
元さんが居た場所から辻岡達の所まで、大体三十メートル程あった。なのになぜ彼が学生達の会話を聞く事が出来たのか。辻岡はそれを尋ねようとそこに留まったのだ。
だが次に掃除屋は思いもよらぬ言葉を口にした。
元さん:「……君、『人間』じゃ、ないね?」
その瞬間、辻岡の顔が強張った。そして咄嗟に視線を足元に落とす。何も言えなかった。
元さん:「…注意しないとね。少し『におい』が漏れてるから」
辻岡:「……何の…『におい』…ですか」
うつむきながら辻岡は震える声で掃除屋に尋ねた。拳に力を入れるとキシリという鈍い音が微かに聞こえた。
元さん:「…『機械』の『におい』だよ」
掃除屋は声を殺すかのように小さく答えた。そして辻岡の顔を覗き込む。
元さん:「…恐がる事じゃない。ちゃんと直してもらいなさいな?」
辻岡:「…オジイサンハ……!」
そう言って辻岡は頭を上げたがその後の言葉が出てこなかった。
…ワラッテイル…。辻岡は胸の奥の暗闇で呟いた。
元さん:「…特にその親指を直してもらいなさい」
元さんは優しく微笑んで辻岡に言った。そして彼の左手の親指に視線を移す。同じように辻岡も自分の指に視線を落とした。
微妙に爪が浮き上がっている。親指を動かす度に少しだが爪が上下した。
関節はいつもどおり繋がって問題ないが、指の平に小さな切れ目があった。縦に1センチ程の切れ目で、上皮が裂けて中身が少し見える。
普通なら誰も気付かない小さな欠陥に、そこから漏れ出す“におい”に、掃除屋の元さんは気付いたのだ。
辻岡:「…失礼ですが、どこの出身ですか?」
辻岡はゆっくりと掃除屋に尋ねた。そして優しく元さんは答える。
元さん:「嵐谷だよ。…嵐谷出身の『機械』だ」
それを聞いて辻岡は安堵の息を漏らした。
辻岡:「実は僕も嵐谷なんです。あ、でも、部品はまた別の所で…」
元さん:「ほぉ、そうかい。…仲間だな」
掃除屋は優しい笑顔でそう言った。辻岡もやっと笑顔を見せる。
元さん:「…これはワシ等だけの秘密だぞ?」
辻岡:「はい!モチロンデス!!」
元気良く辻岡は答えると、掃除屋に深く礼をしてその場を後にした。彼の中の何かが一瞬にして取り除かれたようだった。
時刻は夕方の六時過ぎ。古井千代の〈保護〉は既に終わっていた。〈保護〉に要する時間は短くて2分、長くて5分だ。それは情報屋の腕によって決まる。
今回古井千代を担当したのは言うまでもなく吉海だ。彼は2分以内で彼女の〈保護〉を終わらした。
広野:「…ねぇ冰悟、一つ聞いていい?」
吉海:「何だ」
帰り支度を着々と進める冰悟に広野が尋ねた。
広野:「…ずっと前に話してくれたバイトの事なんだけど…」
吉海:「……社長に何か吹き込まれたか」
広野:「ちっ違うわよ!あたしが勝手に抱いてる疑問よっ!」
吉海はくわえていた煙草をふかし、無表情な顔で広野を見る。だが何も言わなかった。そして帰り支度に再び取り掛かる。
広野はそんな吉海を見て妙な不安感を覚えた。何か聞かなければと焦る気持ちが後を追う。
広野:「…工場の配達って、何を運んでるの?」
だがやはり吉海は口を開かなかった。答えたくないのか、広野には全く分からない。それでも彼女は問い続けようとした。
広野:「…ねぇ。何を、どこに運んでるの?」
吉海は全く答えない。ただ無表情で煙草をふかし、帰り支度に勤しんでい
た。徐々に広野は苛立ち始めた。
…気に食わない。
広野:「ねぇ!冰悟っ…」
そう声をかけたが、次の言葉が喉で詰まった。その時広野の視線は、無造作に椅子に掛けられた吉海の上着に注がれていた。
黒い布の奥から少しだけ顔を出している“もの”。それは広野の知っている限りでは“拳銃”と呼ばれる物だった。“拳銃”は不気味にも黒く光り輝いて
いた。
吉海:「何だ?」
吉海が振り返る。そしてやっと広野は我に返った。顔色が少し悪い。
広野:「う、ううん。何でもない…」
彼女は大きく顔を横に振った。だがやはり強張っている。吉海とも目を合わせられなくなった。
吉海:「…別に、どうでもいい事だろ。たかがバイトだ。金が入ればそれで良いんだよ」
そう言って、椅子に掛けた例の黒い上着に手を伸ばす。その瞬間広野の胸に何か締め付けられるような痛みが走った。
広野は思わず屈み込んだ。
吉海:「…おい。どうかしたのか、要」
広野:「う、うん。…ちょっと目眩が……」
嘘だ。なぜか彼女の口から嘘が漏れ出した。
だが吉海はそれを疑おうとはしなかった。それどころか、彼女を軽々と持ち上げて近くのベッドに連れて行く。
その時彼女の横腹に硬い“もの”があたった。
広野:「い、いいよ。大丈夫だから……」
吉海は相変わらず無表情で、彼女を優しくベッドに載せた。
そこは保健室。ベッドが八つ程備え付けられ、天井には大きな扇風機のよう
なものが取り付けてあった。それはゆっくりと羽を回転させ、部屋の空気を少
しずつ動かしている。
静かな空間がそこには既に出来上がっていた。
吉海:「…ここで休んどけ。連絡の方は俺がしといてやるから」
広野:「…うん、ありがと」
広野は小さい声で言ったが吉海の顔を見ようとはしなかった。
吉海は保健室から出ると、上着の内ポケットから携帯電話を取り出した。
電話を掛ける。
吉海:「…もしもーし。吉海っす。古井千代の『保護』が終了しました。え
~…只今十八時十分丁度っす。プレイメイトの体調が崩れちゃったんで、体調が優れ次第戻りま~す。なんで宜しく!」
電話を切ると、今度はメールを打ち始めた。
吉海は保健室に戻らずそのままどこかへ行ってしまった。
場面は変わって、雅山エース学園門前。
十八時二十分。太陽は未だに沈む事無く顔を出している。
門前に突如現れた黒いキャップを深くかぶった男は、筋肉質な腕を出し赤地
のカバンを持って立っていた。左膝が裂けたジーパンと、鎖の付いた黒の皮ブーツを履いている。
いかにも不審な若者といった感じだが、どうやらここ雅山エース学園の学生らしい。
若者はカバンから何かを取り出し、門のセンサーにかざした。
黒い門が開く。
彼の持っていた物は身分証明書だった。所謂学生証と言ったものだろう。
彼は薄っぺらいカバンを肩に掛け、校舎へと足を進める。
校舎内は土足で出入りできるが、彼の靴底の土のお陰で廊下の所々に土塊が
散らばってしまった。だが直ぐにその後を追って〈清掃ドール〉が現れた。土塊を吸い込み、別のドールが水拭きをする。
若者は何も気にせずどんどん歩を進める。
どこからか若者の名を呼ぶ声が小さく聞こえた。彼はその場で立ち止まり、声のした方へ歩いていった。
若者:「…そんな所に居たのか、探したぞ。…おらよ。約束のブツ、持ってき
てやったぜ」
若者の話し相手は扉の影に隠れていた。何者かはまだ分からないが、若者の知り合いであるのは確かだ。
彼は赤地のカバンから銀色に光るチェーンのような物を取り出し影の人物に手渡した。重くはなさそうだが、長さがある。
若者:「…予定通り駒は進める。良いか、決して遅れはとるなよ」
鋭い眼差しで彼は言った。そして再び廊下に出ると、より軽くなったカバンを肩に掛けその場を後にする。
長い廊下を通り校舎の一番奥までやって来た。人気は不気味な程全くない。
若者は気にせず一つの部屋のドアノブに手を掛け、鍵が閉まっているのを確認する。だが今度は鍵穴に針金のような物を突っ込んだ。
回りを気にせず鍵穴を探ること三分。
カチャ……
扉の隙間から彼は中に転がり込んだ。そしていつの間にか取り出した黒い拳銃を暗闇に向かって構える。勿論部屋の中には誰も居ない。
背中越しに扉の閉まる音が聞こえる。
じっと耳を澄ませ、その場で立ち上がった。
何も起こりはしない…。
拳銃をベルトに差し込むと“仕事”に取り掛かった。
部屋の構造は完全に熟知している。だから暗闇でも目の前は明るい。
“目的”を済ませると、腕時計の秒針に耳を傾けた。
ピピッッ……
若者:「よしっ!」
次の瞬間、校舎中にサイレンのような音が鳴り響いた。若者は動揺の色を全く見せなかった。それどころかその音に紛れて何か重たい物を床に落とした。それはグシャリと鈍い音を立て、暗闇で火花を散らし若者の顔を照らした。
ガチャッ…!
若者:「~んだとクソ!速いだろっ!」
彼の不意を付いたのは〈捕獲ドール〉だった。部屋に勢い良く入ってきて彼のツッコミにも反応しない。
彼はその一体に弾を撃ち込んだが、思った以上に頑丈らしく跳ね返されてしまった。ただ少し凹むだけだった。
若者はその事も分かっていたようだ。
彼は何を思ったのか、自分カバンを叩きつけた。そして瞬時に銃口を向けた。カバンに三発。
ボボボボボボボボボボボボボボッボボボンッッッ!
爆発音と共に白い光りが部屋中に放たれた。眩しくて目も開けられず、とりあえず二次災害を避けようと手探りでさ迷う。
だが、時既に遅し。今度は爆風が彼を襲った。全ての音が消し飛ぶ。彼の体は宙に浮き、そのまま壁に叩きつけられた。
背中に激痛が走る。これは予想外だったようだ。
やっと目を開けたが視界はゼロ。彼はふらふらになりながらも歩こうとした。しかし何か妙な臭いが彼の嗅覚を狂わせた。
どうやら先程の爆風に毒性のある気体が入っていたようだ。
目の前に白煙が広がる。
意識が朦朧としてくる。
これは彼にとって“二次災害”どころではなかった。
二十一時三十四分。
少しの間若者は意識のないままそこで倒れていた。だが直ぐに助けられると、どこかへ連れて行かれた。
若者は誰かに揺すり起こされ目が覚めた。
若者:「ん~~…おぅ!無事やったか、冰悟!」
吉海:「こっちのセリフじゃ馬鹿!…誰だよ、遅れをとるなとか言ってた奴は…」
若者:「いやいや。お前がもっと計画通りにやっとれば、あんな早くにドールが来る事はなかったんや」
吉海:「エエやん。もう済んだ事なんやし…。けどビビッたやろ?」
若者:「はははっ。まぁまぁのスリル度ってところか」
若者はそう言って起き上がり悪戯顔で笑った。
そこは雅山エース学園の敷地内の空き部屋だ。一階建てだが地下室が二つある。だいぶ前から吉海達はココに居座っていた。
若者:「いぃ痛いって!」
今若者は傷の手当てを〈看護ドール〉にさせている。それも小さなドールだ。それは吉海の自家製のドールでもある。
若者はそれなりの傷を負っていたが彼曰く重傷というほどでもなく、直ぐに治るかすり傷程度のものだった。着ていた黒地のランニングシャツはボロボロ。だが吉海の言う無事生還もコレらしい。
吉海:「…ところで周士、ちゃんと全部のドールぶっ飛ばしたんやろうな」
吉海はそんな夢路周士を眺めながら窓際に座っていた。そして煙草をふかして尋ねる。
夢路:「当たり前や!あれは俺が考えた作戦やで?失敗なんかするかいな」
窓の外はもう暗い。だが空気は変わらず温かく、頬を撫でる風は生温い。
吉海:「つーか何で俺にやらせんねん。他の奴にやらせろや。…ただでさえ仕事中やったってぇのに…」
夢路:「エエやんエエやん!お前があそこに居たんも何かの縁なんやし」
夢路は包帯が巻き付いた横腹をかいた。白い包帯に赤い血が滲む。
夢路:「まぁ、危険度はお互いに高かったな…」
吉海:「高いどころやないって、俺の場合」
夢路:「あーぁ…あのロングヘアの子か。けど…別にバレてもエエってこの前
言ってへんかったっけ?」
吉海:「…バレたらバレたで仕様がないって言っとっただけや。…まぁ、バレてどーするかとかはもう考えてるけどな。いつバレるか分からんし…」
吉海はそう言って上着の拳銃を手に取った。そして小さなため息をつく。
夢路:「マジ?ふぅ~ん…大変やねぇ……」
ほとんど他人事の夢路は、少し痛む背中を擦りながら床に置かれたテレビの電源を入れた。
夢路:「…んで?返したん、その子」
吉海:「あぁ、勿論。とりあえず睡眠薬飲ませて、超特急で家送ったった。…
せやけど、バレんのも時間の問題やな。色々と俺の情報がポロポロと…って、話聞いとんのか!」
いつの間にか夢路はテレビの前に寝転がっていた。画面に集中し何か呟いている。
夢路:「…それ聞きたいのも山々やけどな。俺等の武勇伝の方が聞きたないか?」
そして嬉しそうに彼は振り返った。仕様がなく吉海もテレビの近くまで尻を滑らせる。
吉海:「…そんな早く出るかぁ?」
二本目の煙草に火をつけながら吉海が言った。そして嬉しそうに画面に噛り
付く夢路を横目で見る。
夢路:「そりゃ出るやろぉ!あの有名な『エース校の学園長が殺された』んやで?」
至って他人事だな…。吉海は苦笑いを浮かべ口から白煙を吐く。
するとテレビの画面が切り替わった。
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