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昭和59年の全日本剣道選手権準決勝熊本の北村浩二選手と大久保選手との試合。試合中盤。北村選手が大久保選手の巻き技で竹刀を飛ばされた。場内は「おおおーー」というどよめき。竹刀落としの反則が宣告される。試合再開。もう一度大久保選手が巻き技を使い北村選手の竹刀を飛ばそうとするが、北村選手、今度はガッシリと握りしめ飛ばされなかった。ややあって、北村選手が間合いを詰め、大久保選手を攻める。大久保選手が攻めのきつさにこらえきれず両手を不用意に上げたところ、北村選手の諸手突きが大久保選手の喉に食い込んだ。北村選手は、まるで飛び込み面を決めたような体勢で大久保選手の喉に竹刀を突き刺していた。「突きあり」の宣告。場内は、先ほどの大久保選手が北村選手の竹刀を飛ばした時以上のどよめきが沸き起こったかと思うと、割れんばかりの拍手に包まれた。大久保選手も納得して頷いていた。20年以上経った今でもあの試合は記憶から離れない。
2006年04月10日
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2年前のこと。私より10歳若い人に父の話をしたことがある。父は4年間、太平洋戦争に出兵していた。この当事この年代の男は皆、戦争に行っていたと言っても良い。ところが、私より10歳若いその人は「お父さん、軍人だったんですか?」との言葉。戦後、60年あの忌まわしい戦争の影が薄くなってしまっている。そう、感じた。----------------------------------------------------父は衛生兵として、中国南方に出兵した。それほど戦闘の激しい所ではなかったが、7人の仲間の遺骨を日本にもって帰った。7人中、弾に当たって死んだのは1人。あとの6人は病死だった。遺骨と言っても頭蓋骨を持って帰るわけにはいかない。手首を切り落とし火葬にして持って帰った。火葬にした火で飯ごうの飯を食べたという。戦争は異常な状態だ。こんなことは、序の口だったのかも知れない。異常と言えば人の感情も異常になる。最初は人殺しはいけないと思っていても、敵の銃弾で仲間が倒れるとやり返してやるという気持ちになったそうだ。
2005年08月03日
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日曜日、かねて見つけていた大人1800円の散髪屋さんへ行ってみた。安くて早い散髪屋さんをずーーと探していたのだ。ドアを開けると男が椅子に座って煙草を吸っていた。部屋を見渡すと、小汚く、ところどころダンボールの箱やら、色んなものが重ねられている。男は、私と同じくらいの歳か、少し上に見えた。下腹がポコンと飛び出ており、私を見ると嫌そうな表情をした。この男が店の定員だと直ぐわかった。なぜなら、他にだれもいなかったからだ。「カットお願いします。」と言って椅子に座った。小汚い布キレを首に巻かれ、散髪が始まった。「横は耳にかからないくらいですね?」男が始めて喋った。「はい、お願いします」私は答えた。ざっくざっくと鋏で手早く切っていく。「上は揃えるくらいでいいですね。」男は二言目を喋った「はい、そうですね」私は答えた。男は、どちらから来たかと言って色々喋りだした。話は私の近所の倒産したスーパーマーケットの話になった。私の知らない事を沢山知っているなあと思った。店にはずーと韓国の流行歌が流れていた。壁にはハングル語で書かれた何かが貼られていた。日本語は流暢だったが韓国の人なんだと思った。散髪は、15分くらいで終わった。お土産に、近くのスーパーで売られている1缶40円の缶コーヒーをくれた。また、来ようと思って家に帰った。
2005年08月01日
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