私は、小説が書けない

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2006年11月01日
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カテゴリ: シリアスな話

まったく個人的な気持ちで申し訳ないし、偏見かもしれないけど、
私は実習生に接客をしてもらうことが、とても嫌。
特に、化粧品カウンターでは、なおさらそうだ。

なぜなら、メイクは私の人生の中で最高の趣味だから。
メイクに対する興味は、尽きることはないと言い切れる。

だから、カウンターに行く場合、ただ商品を買うってことは殆どない。
色の組み合わせやメイクのテクニックに始まり、
果てはスキンケアのイロハを事細かく聞く。
そして、家に帰ってから、それを実践してみる。
これは、私にとってかけがいのない楽しみであり、ストレス解消の良き方法なのだ。

だから、私はベテランがいい。
ベテランに接客してもらいたいのだ。

なのに・・・

本日、行きつけの化粧品カウンターに行くと、
あろうことか、「お伺いしま~す!」と近寄ってきたのは、
制服の胸元にド~ンと目立つバッジを付けた販売員。

そのバッジに刻まれた3文字を読むと、ため息が私の口から漏れた。

“実・習・生”

ツイてないな、今日。

笑顔は素敵だし。お化粧も、まあ綺麗にしているけどさぁ。
ほんと、あなたで大丈夫?いかにも、「入社したてです!」って感じなのだけど。
こちらが不安になるほど頼りない雰囲気をぷんぷんと漂わしていた。
彼女がもし香水なら、その名前は間違いなく“ニューフェイス No.5”だろう。
もしくは、“マドモアゼル・フレッシュマン”か?

案の上、実習生は、何の頼りにもならなかった。
今日はファンデーションとともに、ポイントメイクリムーバーも買うつもりで、
「このリムーバーに、アルコール入っていますか?」と聞いたら、
「確認します」と言い、戻って来ない。待つこと、数分。
いや、ねぇ。たかが数分とおっしゃいますが。
何もせずカウンターにじっと座ってりゃ、数分だって結構疲れる。

実習生がやっと戻って来たのはいいけれど、
彼女の口から出た言葉に唖然とした:
「今、電話で確認中です。コールバックお願いしていますので、少しお待ち下さい。」

電話って。一体、どこにかけたのさ?
まさか、本社にかけたんじゃないでしょうね?

しかし今日は、実習生のラッキーな日。
なぜなら、私の機嫌がSUPER GOOD だったから。

私は、そのポイントメイクリムーバーのボトルを裏返し、
「ここ、読んでみますね」と言い、成分説明の箇所を指差した。
「あ~、はいはい。これは、アルコール入ってない商品だわ」と説明すると、
「へぇ~、そうですか。勉強になりました」だとさ。

一体、どっちが客なのか。どっちが販売員なのか。よう分からん。

欲しい商品を選び、代金を渡すと、実習生はお金を握りしめたまま、
「あの~、さっきから思ってたのですが・・・」と切り出した。

何?と思いきや・・・

「言うか、言うまいか迷ってたんですけど。お客様って、私の先生にそっくりなんです!」

先生?って、誰よ?
まさか、小学校の時の先生とか、大学時代の教授とか。
そんなの、無しだからね。第一、あなた!そんなに私と年変わらないでしょ~に!

が、今日の私は気分がSUPER NICE。
ということで、「へぇ~!先生って、何の先生かなぁ~?」と
まるで幼稚園児に対してものを言うみたいに返事した。

実習生いわく、メイクの学校に通ってた頃、
私ととても似た先生がいたそうだ。

「その先生って、幾つぐらいの方?」と、考える間もなく、
そんな言葉が口から出てしまった。

「分かりません。でも、そんなに大人ってワケじゃないので・・・」と、実習生。
彼女なりに一生懸命フォローしてたところが、笑えた。

いかにも、新人だけど。
いかにも、まだまだ勉強が足りてないけど。

この実習生、悪くないかも。

ぎこちなさはあるものの、どこか素朴で正直な感じがした。
あのフォローでさえ、バレバレ過ぎて可笑しかったし。
ベテランなら、そりゃたくさんの美容情報を教えてもらえる。
しかし同時に、お世辞のてんこもりを振舞われるのがしんどくなることもある。

結局、どっちが他方より勝るなんて、決められない。
だから・・・

時々なら、実習生でも良いかも。
私の中でそのような考えが新たに芽生えたのだ。

商品を買い、帰ろうとした時、電話が鳴った。
どうやら、「アルコールが入っているか、否か」の返事らしい。
「どうします?」と、実習生。その目は、笑っていた。
私も笑い出してしまったが、「とりあえず、聞きましょう」と答え、
再びカウンターに戻ったのだった。






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最終更新日  2006年11月02日 01時36分03秒
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