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「すみませ~ん!」
普通、このように声をかけられると、店員ならそそくさに飛んで来るはず。これ、どこのお店でも当たり前だと思う。けれど、今回は少し違った。私は近くに居た男性店員を呼んだのだが、その人は私に声をかけられるなりハッとして・・・
「ちょ、ちょ、ちょっとお待ちください!」
と、慌てふためきながら、店の奥へ行った。私も友人も頭の中がハテナ印のオンパレードとなったので、その男性店員の行動を見ていると、こちらを見ながら別の女性店員とヒソヒソ話をしている。そして、その女性店員が彼に向かってうなづくと、私たちの方へやって来て、こう言った。
"May I help you?"
はぁ?どういうことやねん!?確かに、私がその時一緒に居た友人は外国人だったし、どこから見ても日本人には見えなかった。しかし、声をかけたのは私だし。しかも、「すみませ~ん!」って普通の日本語の発音で、しかもめちゃ関西弁で言ったし。それにさぁ。ちょっと、私をよく見てよ・・・
私のどこが外国人っぽいねん!
めちゃ日本話せそうやん。めちゃめちゃ「日本で生まれ育ちました」って顔してるやん。めちゃめちゃめちゃ関西人丸出しやん。じゃあ、どうして・・・
英語が話せる店員に担当させるの!?
隣に居た友人はクスクス笑い始めた。しかし、その女性店員はニコニコしながら私の返事を待っている。さあ、abimeg。どうする?答えは2つに一つ。普通に日本語を話し出す。いつものように。しかし、それならこの英語が話せる女性店員がわざわざ来てくれたのに、なんか気の毒だ。とは言っても、そんなことハッキリ言って私に関係ない。そもそも、早とちりして勘違いしたあの男性店員のせいなんだから。さて、もう一つのオプションは最後まで付き合うこと。そう、外国人のフリをして。さあ、私が下した決断は・・・
"Yes, I'd like to try these boots on."
と、「はい、このブーツを試着したいんですけど」を英語で言った。なんか、「英語で話せよ」みたいな流れが勝手に出来てしまってて、それに逆らえない感じになってしまっていた。ほんとに、もう。私って案外気を遣ってしまうタチなんだわ。いつもは強がっているクセしていざという時はこうなんだから、嫌になってしまう。私って結構チキンなんですわ(苦笑)。
友人は終始、うつむき加減で笑いを殺している。女性店員はまったく何も気付かず、むしろ英語を話せる機会を喜んでいるようだ。あんた、今仕事中でしょ?英会話レッスンなら、アフターファイブにでもやってくれ!と思いつつ、私は最後まで日本語が話せない帰国子女を演じ切った。
結局、私の足に合うサイズが無かったので、私たちは何も買わずにその店を出た。英語が話せる女性店員はご丁寧に出口まで見送ってくれた。"Please come again!"なんて言いながら。私もそれに応じて、"Thank you!"と言った。
けどさ。まず、最初に私が声をかけた男性店員。あんたなぁ、ここはどこぞの田舎町とちゃうやん。神戸やで。外国人がうじゃうじゃいる街よ。私が友人と英語を話しているからって、慌てふためくなよなぁ。第一、私と一緒にいた子だって日本語かなり喋れるのよ、実は。それと、英語が話せる女性店員。あんたさぁ・・・
気付けよ!
(苦笑)
(ワタシハ、英語ガハナセマス。デモ日本語モ ペラペラ デス。全然日本語デ ダイジョウブ デス・・・