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2025.11.14
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超久々に横溝・乱歩作品の感想を書かせて頂きます。
1年4ヶ月振りになりますが、これだけ長い間、一体何をしてたんだ!?とお𠮟りを受けそうですね(苦笑)。趣味が変わっていたり色々な事がありましたので、どうぞお許し下さい(汗)。
1年以上振りの感想、まずは横溝正史の金田一耕助物の作品集「​ 殺人鬼 ​」と「​ 七つの仮面 ​」の感想を書きたいと思います。

殺人鬼
若く美しい人妻が、謎の不気味な義足の男につけ回されます。義足の男は人妻の夫で、彼が戦地へ赴いている時分に妻が闇ブローカーの男性(妻子有り)と内縁の夫婦関係になった為、復讐する為につけ狙っているらしいとの事。果たして、人妻の運命は・・・・・・!?
こう書くと人妻が如何にも被害者らしい女性に感じますが、実は彼女はとんでもない悪女で、内縁夫とつるんで数多くの闇ブローカーを殺害して金を奪っていました。終いには、内縁夫と諍いを起こして彼を殺害。それを目撃した内縁夫の本妻を脅して共犯にして、義足の男の扮装をさせてアリバイ作りに協力させます。
最初に現れた義足の男は戦地から生還した本物の人妻の夫で、ただ妻に会いに来ただけでしたが、その後、行方不明。妻達に殺害された可能性大です。結局、事件は内縁夫の本妻が全ての罪を被って自害する事で終結しました(残された子供達の父が大量殺人鬼というよりも、夫婦間の諍いで母を父を殺したという事にした方がマシという考えで)。
殺人鬼とは知らずに人妻に思いを寄せていた探偵作家は、彼女の居場所を突き止め、共に心中して果てます。金田一さんは、あくまでも傍観者でした。

黒蘭姫
万引きの常習犯令嬢・黒蘭姫が百貨店の主任を刺殺!!黒蘭姫は百貨店の社長令嬢で、宝石の万引き癖がある為、万引きした分の支払いは後で行われていたとの事。
真犯人は宝石店担当の女性で、学生時代に同級生だった黒蘭姫が令嬢というだけでチヤホヤされているのを妬んで、彼女に成りすまして万引きを繰り返していました。そこを事情を知らない新任の主任に呼び止められ、正体がバレると思い刺殺したようです。
如何なる理由があるにせよ、事情を知らない人の命を簡単に奪うという事は、元から精神を蝕まれていた女性のようですね。怖い、怖い(汗)。

香水心中
大手化粧品会社の女社長の孫である若い男性が、年上の人妻と別荘で心中しているのが発見され、死体の周辺には大量の香水が撒かれていました。しかも、女性の方が男性よりも後に死んでいる事が分かります。
実はこれは心中では無く、女社長の孫が先に人妻を手に掛けました。それで執事宅に車を走らせ、もう1人の孫の仕業に見せ掛けろと言います。この極悪男、祖母である女社長の前では良い子振っていますが、悪い事は全て年下の孫のせいにしていました。執事は当然そんな事に反対しますが、極悪人の孫と争いになり弾みで彼を殺害してしまいます。
執事は車で死体を運んで別荘に戻り、心中のように工作しました。死体に香水を撒いたのは、車のガソリンの匂いを誤魔化す為。そうしているうちに、死んだと思われていた人妻が息を吹き返し、執事は彼女をも手に掛けてしまいます。
極悪孫を慕っていた執事の又従妹の女性は後追い自殺してしまい、執事もまたその後を追いました。女社長は遣り手でも、育てた孫達の本質を見抜けなかったのが痛いです。

百日紅の下にて
自殺した妻の復讐の為に復讐相手に毒を盛るも、違う相手が毒を飲んで死んでしまった事に罪悪感を感じる男性を金田一さんが救ってくれます。
妻との不倫相手と思っていた青年は、実は妻の父親違いの弟。妻は自殺する前に男に冒された事を弟に語っていて、彼は復讐の為に毒物を持ち込んでいたのですが、良心の呵責から実行できず、毒物を放置してしまいます。
事情を知らずに、妻の弟の事を妻の不倫相手にして妻を冒し自殺に追いやった男と誤解していた夫が、偶然その毒物を発見。妻の弟のグラスに毒を盛りますが、グラスに髪の毛が入っていた為、妻の弟は別の相手のグラスと取り換えてしまいます・・・・・・!!
ここからが、どんでん返し。グラスの中の毒を飲んで死んだ男こそ、妻を冒し自殺に追いやった真犯人!妻の夫と弟は、結果的に妻の仇であるゴミ屑男を成敗していたのでした。
妻の夫の心を救った金田一さん、その足で戦友の依頼場所である獄門島へ旅立つのでした。

七つの仮面
この話は短編「​ 聖女の首 ​」の内容に少し付け足しをして金田一物に手直しされています。殺人を犯す女性ですが「聖女」の方では犯した罪で路頭に迷い、自害の道を選びますが、こちらの方は彼女を愛し献身的に尽くしてくれる先輩女性をウザいというだけで殺害する鬼畜さを持った女性に描かれていて、金田一さんに真実を突き止められた為に自害の道を選びます。こちらの方が、ある意味清々しいラストでした。

猫館
お寺で経営している幼稚園に隣の「猫館」の猫が迷い込み、園児達は親切に猫を届けに行くのですが、その屋敷の女主人は上半身真っ裸で多数の飼い猫達に囲まれて死んでいました。
ヒエーーッッ!!幼気な園児達よ!!キミ達はトラウマにならなかったか!?
猫館は戦前は写真館で、経営者の男性はHな写真を撮ったり、裸パーティーを開いたり、その際の写真で女性を強請ろうとしたり、かなり悪質。殺害された現在の猫館の主人である女占い師も、その時の写真で女性を強請って自殺に追い込んだほど質が悪い性格でした。
犯人は幼稚園の保母で、彼女も裸パーティーで写真を撮られていたので女占い師に強請られていた為に殺害したようです。保母は自殺しましたが、金田一さんは彼女が多数の女性の写真を持参していたので、彼女もまた多くの女性達を強請ろうとしていたのではないかと推測しました。被害者面して質が悪いですね・・・・・・。

雌蛭
金田一さんが、ある女性からハンドバッグを取りに行って欲しいと依頼されます。ここで金田一さん、アロハとジーパン、ハンチング、伊達メガネで変装しますが、出掛けた先のアパートの部屋で全身に硫酸を掛けられ面相の付かなくなった夫婦の死体を発見します。ドヒャーッッ!!
依頼人の女性も殺害され、犯人達がその死体を埋めようとしている所へ金田一さんの知り合い男性が駆け付け、羽交い絞めにして捕らえます。
犯人は殺害されたと思われた妻で、夫から別れ話を出された為に彼を殺害し、何の関係も無い自分の妹を呼び出して殺害し、硫酸を掛けて自分の身代わりにしました。全ては自分が妹に成りすまして夫の遺産を受け取るつもりだったと思われますが、罪の無い妹を殺すなんて酷い女です。
依頼人の女性は殺害された夫の元妻で、寄りを戻したいという元夫の手紙で呼び出されるも、夫婦の死体を見つけて吃驚仰天!!現場にハンドバッグを落としてしまったので金田一さんに取りに行って欲しいと依頼したようです。更に犯人である妻の愛人まで絡んできて、その愛人も用済みになれば始末するつもりだったとか。とんでもなく凶悪な女です!!(激怒)

日時計の中の女
お屋敷の改築の為、日時計を移そうとしていた鳶職の人がギャーーッッ!!何と、中から女性のミイラが出てきました。お屋敷の以前の主人だったのは大地主の息子の絵描きで、ミイラの女性は彼の愛人だったようです。ミイラ発見の件で、現在のお屋敷の主人である売れっ子作家の妻は酷いノイローゼになります。
作家の妻は、夫と妻の友人である夫の従妹が共謀して自分を殺そうと企んでいるのではないかと妄想して、夫の従妹が自分と間違われて殺されたように見せ掛けて殺害しようとしましたが、間違って自分の妹を殺してしまいます(その妹も、作家の妻の座を狙っていた可能性有りとの事)。
実際、夫の従妹は夫に小説のアイディアを出していただけの関係でした。妄想癖のある妻も問題ありですが、身内に隠し事をするのはいけませんね。

猟奇の始末書
金田一さんの学生時代の先輩登場。画家をしている先輩の海沿いの別荘に招待されます。その付近には若いカップルが逢引の場所にしている洞窟があるのですが、この画家さん、カップルがイチャつくのが敵わんという事で、カップルに矢を放ち驚かすという危ない行為をしていました。そんな時に、洞窟付近でボートに乗った画家の愛人が胸に矢を受けて死んでいました。
この事件、実はもう1人の金田一さんの先輩である大学助教授の仕業でした。彼は自分の妻と画家が不倫しているのを知って、その復讐の為に画家を陥れようとしました。最終的に大学助教授は妻と共に自害しますが、何だか後味の良くないラストです。

蝙蝠男
受験を控えた女子高生が部屋の窓から外を見ていると、アパート内でマントを着けた蝙蝠男に女性が殺害されるのを目撃します。カーテン越しなので、蝙蝠男の人相は見えませんでした。
犯人達は捕まりますが、最後に事件の協力者である女子高生の合格祝いに金田一さんが匿名(イニシャル)で腕時計をプレゼントするのが微笑ましかったです。

薔薇の別荘
ここでも「香水心中」の女社長のような遣り手の女傑が登場。彼女の住む「薔薇の別荘」に金田一さんや顧問弁護士、腹黒そうな親族達などが招かれ「犬神家」を思わせる非常に只ならぬ雰囲気です。
そんな中で女傑は殺害され、招待客の1人だった身元不明の不良青年が容疑者にされますが、当然彼は犯人では無く、真犯人は女傑の甥と愛人でした。
この不良青年、実は女傑の親族で、最終的には女傑の養女になり遺産を相続した秘書の女性と結ばれ、ハッピーエンドで良かったです。冤罪を晴らしてくれた金田一さんには感謝!ですね。

今回は、ここまで。





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最終更新日  2025.11.16 14:50:17
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