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2010年09月19日
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テーマ: ニュース(96635)
カテゴリ: 廃線探訪の旅.



熱海─小田原結んでた、レトロな手押し客車復元
読売新聞2010年9月19日(日)14:39


 明治時代後半、伊豆国・熱海と相模国・小田原を結び、車夫が人力で手押ししていた「 豆相 ( ずそう ) 人車 ( じんしゃ ) 鉄道」が、神奈川県小田原市根府川の宿泊施設「離れのやど 星ヶ山」の敷地内に、本物さながらに復元された。

 客車が走るのは約20メートルほどの区間だが、宿泊客以外にも無料開放され、鉄道ファンや子供らの人気を集めそうだ。

 復元された鉄道は、同施設経営の内田昭光さん(68)が施設に出入りしている大工と1年がかりで作った。幅0・61メートルの木製線路の上で、車幅1・3メートル、長さ1・7メートル、高さ1・6メートルの木製客車1台(5~6人乗り)を前後側面の手すりを押して動かす。

 内田さんは、曽祖父の代には今の宿泊施設近くを人車鉄道が通っていたと、子供の頃から聞かされていた。約10年前、湯河原町の和菓子店「 味楽庵 ( みらくあん ) 」経営で元国鉄マンの室伏昇さん(89)が同鉄道の客車を復元させたが、普段は店の前に展示されており、実際に走るのは年数回のイベントだけ。

 このため内田さんは「実際に走る姿を、いつでも楽しんでもらいたい」と制作を思い立った。今後は、木製線路の上に鋼材を張り、「継ぎ目を拾う音もリアルに再現したい」としている。
(引用終わり)


人類が発明した、最も偉大なものの一つが「車輪」であろう。あとはなんだろう。目的に沿って使える電気か。電気自体は雷やらがあるもんなあ。他はなんだろう。無線、電球・・・音楽なんかもそうかな。電気関連が多いなあ。

音楽はわからないが、電気関連は人類史のなかですごく最近になって登場した。だが車輪は違う。もう圧倒的に古い。どれくらい古いかというと、紀元前3700年頃にまで遡る。コーカサス地方で、その時代の洞窟から荷車のようなものが発見されているそうだ。

やがて紀元前2000年頃になると、スポーク構造を用いた車輪も使われるようになる。これが戦闘馬車「チャリオット」になっていく。チャリの語源はこれではないか?などと思ったが、調べてみるとそんなことはないようだ。

井上史雄「新方言辞典稿・インターネット版」(1996年版)


このサイトに載っているテキストによると、1970年代には東京で普及していたそうだ。子どもによるスリを意味してもいたらしい。うーむ。

まあともかく、車輪は偉大な発明だ。小さなエネルギーで、大きなものを動かすことができるからだ。理屈は簡単で、摩擦をとても少なくできるからである。滑らせることと比べれば、想像しやすい。

ちょっと前の電車だと、10両編成で400tくらいあった。乗客が満員のラッシュとなると、乗客の重量を合わせると550t以上にも達した。大型の旅客機は、370tくらいの重さになることもある。そんな重たいものが地上をガシガシ走っていられるのも、車輪のおかげである。スペースシャトルだって、宇宙から帰ってくるときは車輪のお世話になるのだ。

車輪の効果を最大限に発揮できるようにしたのが、線路である。

地面がデコボコだと、車輪があっても動かし難い。また重ければ重いほど、進む方向というのも安定しなくなってくる。地面が弱いところだと、車輪が地面にめり込んでしまう場合もある。それらを一気に解決したのが線路だ。線路はレールだけでなく、マクラギも含めるんだかんね。これで重量を点じゃなく線状に分散できるのだ。
私はこれも、人類にとって偉大な発明だと思う。

上の記事では、この人車軌道の客車には5、6人乗れたそうだ。5、6人を、1人の人の力だけで進められるのは線路があってこそだろう。その動力は人だけでなく、牛だったり馬だったりもした。やがて内燃機関が発明され、蒸気機関車やガソリン車、ディーゼル車や電車となっていった。より大きな力があれば、より重いものを運ぶことができる。

鉄道線路の利点は、幅が狭くてもいい、という点だ。

林鉄線路

あの大きな新幹線だって、線路の幅自体は1,435mmしかない。多くの鉄道が用いている線路幅は1,067mmで更に狭い。上記の記事の鉄道だと610mmしかない。その幅と車体が通る幅さえあれば、事足りてしまうのが鉄道だ。山のなかに残っている森林鉄道跡を探索するのが私の趣味のひとつだが、殆ど登山道くらいしか幅がない。でもそれでいいのだ。

最小の空間で、多くの人やものを運ぶことができる。自動車との最大の違いは、移動の制約、という点だろう。どこへでも道さえあれば自由に行けるのは、自動車ならではだ。鉄道は線路が敷かれたところにしか行けないし、すれ違い設備がないと正面衝突してしまうしなあ。

だが用途が(特に区間が)限定的であれば、鉄道はとても「エコ」な手段になり得る。近年世界的に見直されている路面電車も、環境配慮の面からのアプローチだった。一番のネックは動力で、つまり街の道路に架線を用意しなければならないのがネックであったが、バッテリーの性能が向上してきているので、蓄電池でモーターを動かすものが主流になっていくだろう。

でも面白いものだよなあ。路面電車だらけだった東京が、自動車が増えていくにつれ邪魔者扱いされ、路面電車の替わりに地下鉄網ができ(地上だと邪魔だからね)、今また路面電車が再考されている。


しかしハコがかわっても、車輪はながいながーい歴史のなかで、何もかわっていないのだ。





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最終更新日  2010年09月19日 16時26分44秒
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