味くんの家族再生支援日記

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廃棄物再生センター
2012/03/17
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カテゴリ: カテゴリ未分類
幼い子どもを閉じ込めて餓死させたとして、24歳の母親が大阪地裁で懲役30年を言い渡されました。有期刑としては最長の刑期です。司法の厳罰化がさらに進んでいるのでしょうか。私には疑問のある判決です。

事件は酷い事件であり、許されるべきではありませんが、厳罰に処しても虐待事件が無くなる訳ではありません。厳罰によって何が得られるのでしょう。

国民の処罰感情でしょうか。抑止効果でしょうか。問題のすり替えでしょうか。少なくとも虐待防止法ができて十年と少しだけれど、罰則が強化されても虐待事件は減る事はありません。

ネグレクトを含む虐待に対して法的制裁が必要なのは当然ですが、抑止効果はないということと、問題の本質から国民の目をそらすだけに終わる、とすれば厳罰は無意味と考える私です。

そもそも、何故あの事件が起こったのか、その心理的背景や社会学的な背景をしっかりと見つめなければ事件何度でも繰り返されます。

今から9年ほど前に尼崎で子どもを虐待死させ運河に捨てたと言う事件の裁判の傍聴に行きましたが、事件の経緯を見ると、起こるべくして起こった事件であった事がよくわかりました。

被告の生育の問題、夫との問題、児相の対応の不手際、など様々な要因が重なって起こるべくして起こっており、弁護士は行政の重なる不手際がなければ起こりえなかった事件だと主張していました。

けれど、虐待防止法ができて直近の事件であったばかりに、それまでの判例では刑期四年の相場が一気に倍の8年の実刑となりました。行政の不手際については判決では一切ふれることなく、本人の責任のみが厳しく問われる結果になりました。

厳罰で満たされるのは国民の処罰感情だけであり、それは問題の本質から国民の目をそらす事になりかねません。24歳で二人の子どもを引き取り離婚し風俗店に勤めている、という状況に対して、少なくとも共同親権とか面会交流の確保、シングルで子育てする親に対する偏見のない支援、行政の適切な支援や介入があれば、防げたはずであり、被告だけの責任とするべきではありません。



酷い母親だ許せない、と考える人に私が言いたいのは、怒りを向けるのは母親ではなくて、そういう母親を産み出す社会構造や、人々の家族意識、であり、他人事で当事者に怒りを向けてもなんの解決にもならない、と言う事です。

ほんとに事件の再発を防ぎたいと思うなら、怒りを自身の行動のエネルギーにしてほしいものです。事件を起こす当事者は社会的孤立や心理的な依存や逃避という状況があります。彼らに怒りを向ければ、その問題はより深化し、事件を起こしやすい状況が加速されます。

当事者を孤立させない、対人不安を強化させない、そのための何らかのアクションをするために怒りのエネルギーを使ってほしいものです。

さて、そんな私・・何ができるんでしょうねえ。加害者プログラムを普及させるということは目下の目標ではあるけれど、できれば虐待加害当事者のための自助的な集まりも作りたいな・・ともかんがえているけれど・・・

子育てに悩んだり辛い思いをしている親の自助的なグループができたらいいな、と・・・あなたも一緒にやりませんか。





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Last updated  2012/03/18 01:24:57 AM
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こういち。@ Re:男も使えるDVシェルター(07/31) 僕もご利用させていただきたいと思うので…
Hiroyuki@ Re:男も使えるDVシェルター(07/31) 男性用シェルターを利用したいのですが、…
味くん@ Re[1]:シェルターを逃げ出す女たち・・・・シェルターでは回復しない?(12/15) めるしーさん >わたしも同感します。 あ…
めるしー@ Re:シェルターを逃げ出す女たち・・・・シェルターでは回復しない?(12/15) わたしも同感します。 まさに求めていた答…

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