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今、ハーバード大学の教授で、NHKの番組
" ハーバード白熱教室 "で有名になったマイケル・
サンデル氏が来日している。
彼は政治哲学者であり、コミュニタリア二ズムの代
表的論客である。
日本では共同体主義と約される考え方は、自由民
主主義を保ちながら、共同体の持つ意味を尊重す
るという考え方である。
一見日本的な全体主義や国家主義と混同されるか
も知れ無いが、あくまで個人主義が根底に流れる国
に個人より大事なものは無いのである。
私もたまたま2回程、あの番組を観たのだが、彼が
学生に質問すればするほどあの中に飛び込んで行
きたいと思ったものである。
何時も学者という奴は、研究とか学問の名の下に
観念の入り込むのを嫌がり、人間をロボットか何か
感情の無い無機質なものとして扱い、一番肝心な
幾千、幾万、無限にある人間の生活行動の末に生
まれる此の世の偶然(本来本質的なもの)を無視し
た所で研究論文や主張を繰り広げるのである。
彼もまたそんな議論を繰り広げるのである。
例えば、5人を助けるために一人を殺さなければ
ならないとしたら、君はどうするか・・・???とか。
あるプロスポーツプレイヤーがある年に一般人の
1000倍以上の報酬を得たとして、果たしてその報
酬に高率な課税をすべきかどうか・・・???など。
彼と対立するリバタニアンは、個人の権利を侵害し
無い限り最大限の個人の自由を尊重すべきとする。
彼の講義の中心にあるのは、"正義"(justice)である。
何かを判断する時、何を以って正義と判断するのか
と言う問い掛けである。
最初の1人殺せば5人が助かる状況の場合、助かる
5人が必ずしも善人とは言えないし、5人を助けなけ
ればならない理由を何に求めるかが解らない。
1人の高額所得者に高率課税するのは弾圧かと言
えば、高額報酬の裏には、人間社会の存在がある
からであり、人間社会の存在無しには、高額報酬の
意味も無い事を考え合せれば、一概に弾圧とは言え
ないと思うのである。
そこで私が思ったのは、人間は生きていれば、息を
していれば人間としてカウントされるのか・・・???
と言う事である。
昔、欧米の各国は、黒人を奴隷として扱い、とても
人間とは思えない使役に使ったのである。
欧米人達は、凡そ鬼畜のようなその行いによって、
富を築き、彼らの領土からも根こそぎ宝を奪い尽くし
たのである。
奴隷として生きていた頃の彼らが、果たして人間と
言えたかどうか、そのようにして得た富は、自由意
志、自由主義の名の下に正当なものとして評価でき
るのか・・・???を考える時、人間の命や生きる意味
を無視した所に学問や主義、主張など何の意味も
無いと言う事を解って欲しいものである。
ゴールの無い道標・・・!!! 2010.09.07
円安と国民の幸福・・・!!! 2010.09.06
退院しました・・・。 2010.09.06