逆襲のtransit

逆襲のtransit

2012/06/07
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熊本県の社会福祉法人『うすま苑』様で来る6月13日

『中林あきお的、夢の叶え方』

と題し、生涯三回目となる講演を開催する運びとなった。
講演で熊本と言えば数年前、九州一周ゴミ拾いウォーキングを題材に日奈久の中学校からも招待され、その様子が後日読売新聞でも取り上げられている。
俺のような至って普通の男が一生の間で講演など、そうそう主催できるものでも無いと思うが、その貴重な機会のうち二度を熊本でという現実を改めて目の当たりにするにつけ、最近とみに運命論者へ傾倒著しい俺にとってはなんだかこう見えざる者の慮りというべきか、深淵な息遣いのようなものを感じずにいられない。

ご縁といえば講演の原稿を仕上げにきた実家の近所のファミレスは旅が終わってすぐ、全くスッテンテンだった俺が次の資本金である100万円を稼ぐ為裏口の暖簾を割ろうと心に決めていた場所だ。

時給は700円。

仮に8時間フル出勤働けたとしても月々の借金を返して実家に家賃を入れればピッタリzeroになる皮算用だったので、コンビニのバイトも掛け持ちしようと考えていた。

1日16時間労働…なんぼのもんじゃい!


もう15、6年も前に一緒に仕事をした竹中さんとの再会がトリガーだった。
竹中さんには去年の夏、旅の途中にMeguruちゃん諸共一宿一飯のお世話になっている。
一緒に仕事をしていた当時はスケベなサラリーマンだったが、十数年ぶりに奢りの生ビールで乾杯を交わした竹中さんは、スケベな会社社長になっていた。

「ども!Meguruちゃんの旅終わりました!ところなんか仕事ないっすか?」

「仕事?あるよ」

別府の温泉の帰りに悪戯のつもりでかけたこの電話がご縁となって一年…佐賀地区責任者として存分に采配を振るい、新しい商圏を開拓し、後進を育て、目標金額である100万円が見えてきた上に彼女まで出来てしまったのだから、これで身長でも伸びれば男性誌の裏表紙に喧しい幸運ブレスレットのような、怖いくらいに出来過ぎたご縁だ。

面接には大牟田へ遊びにきていた(帰りの電車賃すら無かった俺を送ってくれたとも言う)梶田さんもいた。

「門司港で商売するためお金貯めるって言うんで、どうぞ盛大にこき使ってやってください」

「そうでっか、なら梶田さんが損せんでええよう、しっかりこき使いますよ」

行きかける夏の残照がキッパリと三人の影を焼き付けた駐車場のアスファルトで、竹中さんと梶田さんは、どこか眩しげに握手を交わした。

ご縁が繋がった瞬間だった。





…いや、人に恵まれると言うべきか。

歩いて日本一周

出版

バイクで日本一周

そしてMeguruちゃんでの旅



最果ての旅路で

場違いな部会の席で

悲嘆に暮れた電話口の向こうで

それらはまるで雲梯のように連綿と俺の人生をなぞり、パッと思いつくだけでも書き切れない程だ。

そしてこのご縁の雲梯は再び、竹中さんから梶田さんへと渡る。

ドリンクバーで最後のコーヒーをおかわりしながら、針に糸を通すような運命の悪戯に想いを馳せる。
口元から思わず洩れる溜息の深さは、気の遠さを測る一里塚だ。

40万円の借金を返しながら8ヶ月で100万円を貯めると言うのは、言ったり書いたりする程楽では無かった。
自分なりに精一杯仕事もしたし、ともすれば鎌首をもたげてくる物欲を制するべく、ストイックな日々に耐えてもきた。
しかしファミレスとコンビニの掛け持ちでは果たせなかったかもしれない遠い約束の守らせてくれたのも


やはり人の縁だと思うのだ








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Last updated  2012/06/07 11:09:27 PM
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