僕は小泉さんには期待していた。
目だった伝え方はされていなかったけれど、
彼は選挙戦末期には
既存権益を壊すのだという言い方をしていた。
以後の首相たちよりも長期政権でまだ余力はあったのに
それでも中途半端に投げ出したのは
真相は官僚がやはり強かったということだと思う。
小泉さんは安倍さんを後継にした。
なぜなのかは僕には当時分からなかったし、
今もわからないでいるけれど、
安倍さんが体調を理由に投げ出したことより
小泉さんが投げ出したことのほうが痛恨だった。
今安倍さんは
自分は投げ出したけど敗者復活が成立する社会であることを示したいと訴え
そのこと自体は僕は支持する。
それは支持するけれど、
昨日の所信表明では不都合な事柄は敢えて触れなかった。
経済や復興や外交は
もちろん安倍さんでなくても現状では重点政策の3本柱だ。
でもその手法と言うか手口は古めかしいし
成功体験のない政策の繰り返しだという印象を受ける。
インフレターゲットとか日銀との関係とかは
一般人には理解できないことだし、
僕なんかはすごく危ういことのように思える。
もちろんうまくコントロールできれば
経済指標は好転して消費税増税も出来るのだろうけれど、
経済指標や企業業績と一般人の所得や生活実感とは無関係という構造は
いままでの日本の現実はそうだったように余り変わらない気がする。
でも良識豊かな一般人たちは
そこまでも織り込み済みで
政財官の権力者達まかせでいるほか仕方ないし
気象や災害とかと同じように
仕方がないと受けとめる国民性を保っているのだと思う。
僕もまた
理不尽だとは半分思いながら
お天気次第と同じ受け入れ方をしている。