
これは唯一、新品じゃないアンティークものを買ったのだった。
日本で作ったものではないように思う。
素性は分からないから市場に出品できない。
このシェードは何かの皮に絵付けされている。
どれもそうだけれど、
点けて初めて生きた感じになるし、
それがまた
もらってもらうと嬉しい理由でもある。
モノが少ないすっきりした部屋の隅で、
床の上で灯すのがいいいと思う。
モノだらけな自分の身の回りでは
ついにそういうシーンになる機会がなかった。
モノの場合には
自分ではどうしようもないから
持ち主が機会を作ってあげなければならないのに、
反省である。
モノ、という言い方は
少し突き放した言い方に聞こえるかもしれないけれど、
それはちがう。
モノは人間が作っている。
モノは人の営みの表現だし、
心も乗り移ってもいる。