南北朝鮮、大陸中国、台湾は
日本の隣国なのに、近くて遠い国だ。
もちろん個人ベースではみんなそんなことはない。
もちろん歴史上の悲劇のために、
近くて遠いのだが、
その中では台湾とは今は問題がほとんどないし、
隣国の中ではいちばん民主主義的でもあると思う。
その台湾が政権交代を迎えているのは、
対大陸中国との関係が争点だった選挙の結果だ。
そこまでたどり着いた経過については、
隣国なのに十分には知られていない気がする。
僕はそれは日本のマスメディアが抑圧状態にある現象のひとつと思っている。
今の日本では公権力の弾圧などはまだなくても、
世渡りのために「おもんばかる」からだ。
日本での憲法や安保法制を巡る運動が
基本的に対米問題であるように、
よく似た構図だからだ。
台湾の人は総統・議会ダブル選挙で、
対中問題で埋没抑止を選択した。
大きな曲がり角の過程で、
ひまわり運動で
若者が議会を占拠した経過は驚きだけれど、
その驚きは、
日本なら流血になっても弾圧して防ぐだろうことなのに、
ほんとに占拠していた。
これは、
見方によれば、
占拠を許したわけなので、
武器も持たない国民たちに
最終的にそこまでの事態に警察も軍隊も流血や殺人を避けたのは
どういうふうに言えばいいのか、
あえて言えばうらやましい民主精神だ。
謎だ。
謎だが
そのほうが健全な社会(国家)と僕は思う。