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ルームメイトのシェリンさんも
朝の行を必ずメディテーションルームでしていたので、
その後6時ごろ一緒に朝食をとりにレストランに向かっていた。
朝食はバイキングだったのだけど、かなりゴーシャスで中華まであった。
だふんアジアからの参加者も多かったからだろう。
たいていヘレさんやパムリン、メリリンたち(皆仮名)と合流して、
前日の講義やイニシエーションの話、世間話なんかをしながらとっていた。
私たちのセンターのゲシェもこの時間帯に朝食をとってらした。
サンガ
―僧侶たちはランチの方は別室でとってらしたようだけど、
朝食のレストランは臙脂色の袈裟であふれていた。
チベット仏教の僧侶や尼僧たちに囲まれ、
朝焼けに輝く壮大なブルーマウンテンの風景をパノラマで楽しみながら、
温かい朝食を味わう。
なんて贅沢なの!
いつも朝は軽めなのに、バイキングの豊富なメニューも手伝って
毎朝ありえないほど多量の朝食を詰め込んでしまった。(^^;
朝食の後はいったん部屋に戻り、シェリンさんとおしゃべりしたり、
講義前の瞑想をしに瞑想ルームに戻っていた。
講義が始まるのは9時からだったけど、
8時15分からセキュリティチェックが始まるので
8時にはロビーに向かっていた。
法皇のイベントではいつもそうなのだけど警備がかなり厳しいのだ。
ここにダライラマ法皇も滞在してらしたため、
至る所で警備員と警官の姿が見られた。
そうして日に2回、ものすご~くかわいいビーグルの警察犬がやって来ては、
施設の中を探索していった。
ラブリーなそのお鼻で彼が嗅ぎまわっていたのは爆発物
だそうで… (恐っ) 。
でも警備員たちは驚くほどフレンドリーで礼儀正しくて、
リトリートの輪を尊重してくれているようだった。
笑顔で挨拶を交わし、朝に午後にチェックをしてもらっているうちに、
いつのまにか顔見知りもできてきて、談笑するようになってくる。
彼らのお陰で私たちは安全にリトリートを楽しむことができたのだった。
ランチを挟んで、たいてい3時過ぎに法王の講義が終わった。
それからアフタヌーンティーが用意されている。
ランチもアフタヌーンティーも朝食同様ゴージャスなバイキングだった。
シェリンさんの話ではランチに文句を言ってた参加者もいたらしいけど、
数日前にニュンネ体験をしていた私やヘレちゃんからすれば、
ゴージャス以外の何物でもなかった。![]()
実際ここのベッドは、ニュンネの床に直置きしたマットレスに寝袋を思えば、
とてつもなくラクシャリーだといえたし、
バスルームもフロア全体でシェアするのではなく、たった二人で使えた!
やはり、して良かったゾ、ニュンネ。
おかげで何もかもが恵まれているように感じられたのだった。(^^;
アフタヌーンティーの後は質疑応答だった。
毎回どなたか高僧が質問に答えてくれた。
とりわけイニシエーションの後は、
行に関する疑問や質問がとめどなく出ててくるので、とても有益だった。
そうして一日の終わりには、
ここ数年すっかり中毒化しているカフェラッテを。
ラウンジで友達とお茶したり、テイクアウェイして楽しんだ。
時間があいたときには友人たちと
湖の周りに用意されたReflection Path(哲学の小径)を散歩していた。
ブルーマウンテンの美しい山々に囲まれ、
カラフルなプレイヤーフラッグが続く小径を、風の音を聴きながら歩く。
ところどころに立てられた札に立ち止まり、
仏教哲学の言葉を読んでは、思索する。
とりわけ夕焼けに染まる時間なんてとてつもなく美しかったデス。![]()
部屋に戻るとシャワーで一日の疲れを洗い流してから、行をした。
イニシエーション受けてからは 生涯のお勤めとなった、毎日の行
である。
夕食はついていなかったので、
朝食のバイキングでいただいてきたデニッシュや果物で済ませていた。
朝、昼とバイキングで食べ過ぎてしまううえ、アフタヌーンティーに
スィーツと並びサンドイッチとかキッシュとか軽食も出されるため
あまりお腹も空かなかった。
シェリンさんも同様だったので、部屋でおしゃべりしながらとっていた。
今振り返っても、彼女が同室で良かったと思う。
おかげで深夜に施設全体が停電になったときも
パニックにならずに済んだ。
瞑想のときに曼荼羅を貸してくれたり、
詠唱を務めた僧侶から聞いてきたという真言の発音を教えてくれたり、
講義で私が聞き逃してしまったことなんかも聞くことができた。
私は知らなかったのだけど、これは
ダライラマ法王が西欧諸国で行った初めてのハイエストタントラリトリートなんだそうだ。
そのため世界中から熱心なチベ仏教徒たちが集まってきたのだと言う。
そういえば、バスで一緒になった若い僧はカリフォルニアからだったし、
昨日立ち話した男性はスコットランドからだった。
私は最後まで気づかなかったのだけど、
リチャード・ギアも私の数列前で講義を受けていた。
皆の話を聞くにつれ、自分には敷居が高いと思っていたけれど、
実際ここまでだとは思っていなかった。
それなら自分が臆してしまったのも頷けると妙に納得したのだった。![]()
その内容に関しては、秘儀である以上に、
私には奥が深すぎて複雑すぎて深遠すぎて正直、未だよくわからない。
今も暇を見つけては勉強しているところである。
古株の実践者ダミさん(仮名)は、
毎日の行、とりわけ瞑想を通して次第に分かってゆくとか言っていたけれど。
この状態はイニシエーションの前夜に見た夢にも象徴されていたと思う。
イニシエーションの準備の際に法王は、
今夜は夢に注意を払うように、と
眠りにつく前の準備や瞑想法、マントラについて教えてくれた。
その夜、夢の中で私は
電車に乗ろうと小さな切符売り場で切符を買っていた。
切符を手に山の中腹にあるプラットフォームまで、
かなり長い、急な石段を登ってゆく。
やっとフォームの近くまで登ると、
既に電車は来ていて、ドアも閉まったところだった。
だけど私は焦るでもなく、のんびりと次の電車に乗ればいいやと思っている。
周囲にはやはり電車に乗ろうと石段を登ってきた人たち、
センターで一緒の友人たちの姿もあった。
石段やホームの端でプラスチックの緑色のバケツに吐いている人たちもいた。
山の向こうにすがすがしい青空が広がっていて、とても美しかった。
目覚めたとき、まったくお門違いなトホホ…夢ではなく、
イニシエーションに関係する夢だったのでホッとした。
浄化と門出の夢だと思った。
電車のドアが閉まっていたことから、
明らかに自分にはまだ準備が整っていないものの、
浄化をすれば、いずれは大丈夫だというサインの夢だろう、と。
翌朝、夢の話を友人たちとしていたら、
ジェス君(仮名)が嘔吐は吉兆のサインなのだと話してくれた。
古株ジェラさん(仮名)も、
タントラヨガでは嘔吐や排便は浄化の徴とされ、
山や石段を登ってゆくというのも吉夢なのだ、と。
法皇は夢の内容よりもそのときの気持ちや印象が重要なのだと言ってらしたけど、
明るく、清々しい夢だったから、
目覚めたときの解釈もたぶん間違っていないだろうと思う。
ちなみにこれを書いている今も未だあの電車に乗る夢は見ていないけど、
そろそろ乗りたいものである。(^^)
リトリート中は夢も鮮やかにパワフルで、インパクトの強いものが多かったから、
夢さえ思い出深いのだけど、一番の思い出はやはりこのことだろう。
始まりは、リトリート最初のブレックファスト・テーブルだった。
朝食を終えてコーヒーで寛いでいたら、ヘレちゃんが
「メリリンってば一昨日ダライラマ法王に祝福してもらったんだって!」と、
彼女を引っ張ってきた。
なんでもメリリンは私たちより一日早く一昨日チェックインしたおかげで、
その後に到着した法王を出迎えることができたのだそうだ。
その日は未だ参加者も少なく、
皆でロビーの玄関口に並んで法王を出迎えた。
法皇は出迎えた人々の手を取り、彼女の手にも触れてくれた!のだと言う。
「すごラッキー! 良かったね~」と、彼女の幸運を喜んだ。
タントラヨガではイニシエーションを授けてくれた グルーとの絆
はとても重要なので、
法王と直に触れ合う
ということには大きな意味があるのだと思う。
このリトリート中にそんなことがあるなんて思ってもいなかったのだけれど、
このとき初めて 法王からのブレッシング
(祝福)を意識したのだった。
その数時間後―
入場前のセキュリティ開始には早かったけどロビーに降りると、
既に人だかりができていた。
キイ姉の話では皆ダライラマ法王を待ってるらしい。
法王もここに滞在されているので、
ホテルの構造上、ロビーを通らないと会場に入れないのだそうだ。
私もキイ姉と一緒にずらりと並んでいる人混みに紛れた。
オープニングも近づき益々人も増え、熱気が満ちてきたころ、
奥から笑い声が上がり、緊張していた空気がパッと弾けた。
法王がお得意のジョークでみんなの心を躍らせているようだった。
向こうから近づいてくる法王の姿が私の立ち位置からでも見えた。
皆、合わせた両手を差し出している。
両手に カタ
(チベット仏教で祝福つかう絹のスカーフ)を掲げる人たちもいた。
法王がすぐ目の前を通ってゆく。
手を伸ばせば簡単に触れられる距離だった。
せっかくダライラマ法王のタントラリトリートに来たのだから
手を伸ばし、触ってしまおうかと思った。
けれどそうしなかった。
皆手を合わせ待っているのに、そこまでしてしまうのはずうずうしいっていうか、
してはいけないような気がした。
同時に、こんなチャンスがあるなんて考えてもいなかったので、
カタを持って来なかったことが悔やまれた。
その夜、シェリンさんにこの話をしたところ、
ダライラマ法王は自分から触ってはいけないのだ、と教えてくれた。
本人に準備ができたとき、法王の方から触れてくれるから、
そのときを待つべきなのだ、と。
そうして実は、自分は手を伸ばし法王に触れてしまったことがあるのだが、
今では後悔しているのだと打ち明けてくれた。
そういうものかと聞きながら、
とにかく無理矢理触らなくて良かった、と思う。
おっと、こう書くと、まるで痴漢かストーカーの告白ですな。(^^;
そういえば昔、夢で
ダライラマ法王に膝小僧を叩かれたことがあったっけ。
法王は、皆に混じって端っこで講義を聞いていた私に気づくと、
遠方からはるばるやって来たことに感心し、
これから(私のことは)こう呼ぶことにしようと名前を授け、
右足の膝小僧をぽんっと叩くように触れた。
そのインパクトの強さに驚いて、ハッと目覚めてしまったのだった。
あまりにリアルな夢だったので、目覚めてからも長いこと
叩かれた感触がありありと膝小僧の辺りに残っていたのだった。
続きは6月8日の日記「ダライラマ法王のリトリート3」をお読みください。
息子と私のプチ修行 2023.06.24
ラマ・イェシェの夜 2022.03.16
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