うたたねの詩

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2017/05/21
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カテゴリ: BLACKLIGHT
「なぁ、ほんとにこいつが選ばれると思うか?」
「出会った時の話を聞いた時、可能性はあると十二分に思った。
 お前だってそう感じたからこの計画に乗ったんだろ?」
そう言われてうなずく。「でも、まさかエインテル家に養子とはな・・・」
しばらく沈黙が流れて、「そういえば、エインテル家ってどういう家柄だっけ?」
思わず資料を開いた。

エインテルは前国王時代、国家を支える重鎮として一役を担っていた。
「国王様、今日はもうお休みください。あとは我々にお任せ・・・」
「いや。・・・そうだな、あとは頼む」

「最近の国王様は特にご無理をなされている。もう少し抑えてもらわなければ」
「とはいえ、景気はまだ行き詰っている。何か打開策がなければどうにもならんぞ」
「それについてはひとつ考えがございます」と近づいてくる者がいる。
「これは弟君。して、その考え、とは?」
語られた一案に議論は広がるが、そう簡単には結論を出せない。
日を改めて国王にも伝えられ、皆で話し合いが行われる。
「話はわかったが、もう少し確実に成果を上げられるよう、方法を改め直してくれ」
それから間もなく国王は崩御、例の遺言が告げられる。
それに異を唱えたのが、エインテルだった。
「幼少とはいえ、レイト様がいる以上、過去に倣い、王に据えるべきと存ずる」
「だがそれは、国王様の遺志をないがしろにするということではないか?」

 あとは残された者たちが一丸となって乗り越えねばならんと思っている」
「心意気は認めますが、遺書どおり行ったとしても、
 レイト様が後継者であることには何の変わりもございません。
 ただ、国王という重責を担えるようになるまで時を置く、というだけです」
話し合いは平行線をたどり、採決を取ることとなる。結果は遺言どおり。

「この話はこれで終わりです。これ以上、批判を重ねては・・・」
「いや、私の肚はもうすでに固まっている。先ほど話したように、
 一丸とならねばならぬ時に輪を乱すものは速やかに出ていかねばならん。では、これにて」
エインテル殿、と声をかけるものの、振り返ることなく退室する。
「このままでよろしいのですか!?国王様に続いて、エインテル殿まで・・・」
誰一人、何も言えない沈黙が肯定を意味していた。





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Last updated  2017/05/21 12:00:14 AM
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