薬の国のありす

ジプレキサ

ジプレキサ



成分(一般名) : オランザピン
製品例 : ジプレキサ錠2.5mg~5mg~10mg
区分 : 神経系用剤(含む別用途)/セロトニン・ドーパミン拮抗薬/抗精神病薬


心の不調や不具合を調整し、気持ちをおだやかにするお薬です。心の病気の治療に用います。
作用

【働き-1】


神経の高ぶりや不安感をしずめ、また気分の停滞を改善する作用があります。そのような作用から、統合失調症にかぎらず、強い不安感や緊張感、抑うつ状態などいろいろな精神症状に用いることがあります。


【働き-2】


心の病気の一つ「統合失調症」は、脳の情報伝達系に不調を生じる病気です。現実を正しく認識できなくなったり、思考や感情のコントロールが上手にできなくなります。幻聴や幻覚、妄想を生じることもあります。

このお薬は、そのような脳内の情報伝達系の混乱を改善します。おもに、神経伝達物質のドーパミンとセロトニンをおさえる作用によります。陽性症状(妄想、幻聴、混乱、興奮)と陰性症状(感情鈍麻、思考・意欲減退)の両方によい効果が期待できます。

統合失調症は、120人に1人くらいかかる普通の病気です。特別視することはありません。きちんと治療を続ければ、普通の社会生活が送れます。

【薬理】
脳のドーパミン2受容体を遮断することで、ドーパミン神経の過剰な活動により発現する陽性症状をおさえます。
セロトニン2受容体を遮断することで、陰性症状を改善します。

特徴 この系統は、セロトニン・ドーパミン拮抗薬(SDA)と呼ばれます。抗セロトニン作用と抗ドーパミン作用をあわせもつ非定型抗精神病薬です。
統合失調症の陽性症状と陰性症状の両方に効果があります。
従来の定型抗精神病薬に比べ、錐体外路系の副作用(ふるえ、こわばり)が少ないです。

注意
【診察で】
持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
他の薬と相互作用を起こしやすい性質があります。別に薬を飲んでいる場合は、必ず医師に伝えておきましょう。
副作用について、ご本人、できたらご家族も含め、事前によく説明を受けておきましょう。


【注意する人】


糖尿病のある人は使用できません。そのほか、前立腺肥大などで尿の出の悪い人、腸の働きが落ちている人、緑内障、てんかん、肝臓病、低血圧、脳血管障害、心臓病、高齢の人などは慎重に使用するようにします。


【飲み合わせ・食べ合わせ】


他の安定剤など脳の神経をしずめる薬と併用すると、作用が強くなりすぎるかもしれません。逆に、パーキンソン病の薬では、お互いの作用が弱まることがあります。降圧薬との併用では、めまいや立ちくらみが起こりやすくなります。また、抗コリン作用のある薬と併用すると、抗コリン性の副作用がでやすくなります。


飲み合わせの悪い薬..エピネフリン(ボスミン)。
飲み合わせに注意..他の安定剤、抗コリン作用のある薬(鎮痙薬、三環系抗うつ薬など)、パーキンソン病の薬(レボドパ製剤など)、降圧薬、フルボキサミン、塩酸シプロフロキサシン、カルバマゼピン、オメプラゾール、リファンピシンなど。
アルコールといっしょに飲むと、眠気やふらつき、立ちくらみなどの副作用がでやすくなります。飲酒はできるだけ控えてください。喫煙も、薬の効き方に影響する可能性があります。

【使用にあたり】
指示された用法用量どおりに正しくお飲みください。少量より開始し、増量していくこともあります。決められた期間、きちんと続けることが大切です。
のどが異常に渇き、水をガブ飲みしてしまうときは、すぐに受診してください。血糖値が高くなっているかもしれません。
急に飲むのを中止すると反動で症状が悪化することがあります。自分だけの判断で、急に中止したり、飲む量を変えてはいけません。

【食生活】
とくに飲みはじめに起立性低血圧(立ちくらみ)を起こしやすいです。急に立ち上がらないで、ゆっくり動作するようにしましょう。
眠気がしたり、注意力や反射運動能力が低下することがあります。車の運転など危険な作業は避けましょう。
口が乾いて不快なときは、冷たい水で口をすすいだり、小さな氷を口に含むとよいでしょう。
体重が増えてきたら、食生活を見直してください。食べすぎに注意し、適度な運動を心がけましょう。

効能 統合失調症。
用法 通常、成人はオランザピンとして5~10mgを1日1回経口服用により開始する。維持量として1日1回10mg経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日量は20mgを超えないこと。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。

副作用 比較的多いのは、立ちくらみ、めまい、眠気、口の渇き、便秘、尿が出にくい、動悸、体重増加などです。とくに飲み始めの強い「立ちくらみ」には十分注意してください。

従来の定型抗精神病薬に比べ、錐体外路系の副作用(下記)は少ないのですが、やはり服用量が多くなると、手のふるえ、こわばり、じっとできないといったパーキンソン病のような症状がでることがあります。また、長期服用時は「遅発性ジスキネジア」にも注意が必要です。

そのほか、重い高血糖による昏睡の報告があります。のどが異常に渇き、水をガブ飲みしてしまうようなときは、すぐに受診してください。もともと血糖値の高い人や太りぎみの人は、定期的に血糖値の検査を受けるようにしましょう。

めったにありませんが、抗精神病薬には「悪性症候群」という注意を要する副作用があります。体が硬直して動かなくなり、高熱がでてきたら、すぐに医師に連絡してください。とくに、高齢の人、体の弱っている人、薬の量を増やしたときなどに出現しやすいものです。ご家族や周囲の方も注意してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
高血糖..異常にのどが渇く、多飲、多尿、食欲亢進、体重増加。
悪性症候群(Syndrome malin)..体の強い硬直、じっとして動かない、ふるえ、意識がはっきりしない、発汗、高熱。
肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色。
遅発性ジスキネジア..口の周辺がピクピクけいれん、口をすぼめる、口をモグモグさせる、舌のふるえ。
けいれん..めまい、頭痛、ふるえ、手足のしびれ感、筋肉のぴくつき、意識低下、全身けいれん。
横紋筋融解症..手足のしびれ・けいれん、手足に力が入らない、筋肉痛、赤褐色の尿。

【その他】
錐体外路症状..指や手足のふるえ、筋肉のこわばり・つっぱり、ひきつけ、目の異常運動(正面を向かない、上転)、舌のもつれ、じっとできない、そわそわ感、無表情、うまく歩けない
不眠、眠気、頭痛、めまい
不安感、抑うつ、幻覚の顕在化
食欲亢進、吐き気、食欲不振
口が渇く、便秘、尿が出にくい、目のかすみ、鼻づまり
立ちくらみ、動悸、不整脈
体重増加、生理不順
発疹




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