そこで19時30分の夕食時間まで自由行動となり、刻々と闇が迫るローテンブルクを急ぎ足で散策した。ショウウィンドウを見るだけでも可愛いお店がたくさんあったがどこもすでに閉店していて見られず、かなり心残りだった。翌日も出発時間が7時過ぎのため店など開いているはずもない。ああ……。(;_;)
でもここまで来たら市壁上を歩かねばと、細くて急な石段を登った。市壁上は木組みの屋根があり、足元は狭くてすれ違うことも難しく平らでもない。木造の手摺りは古くて不安なため頼れず、さらに日没のためもう太陽の残光がかすかに町を明るくしているだけなので暗かった。それでもかつて貯水槽の役割も果たしていたというクリンゲン門までの100mほどを何とか進み、これまた急な石段をこわごわと降りた。ついでにと門を少し抜けてみたが、時間も迫っているためそこにあったボロい橋を渡っただけですぐに戻り、市壁沿いをプチホテルまで歩く。その間に、風景は完全に夜になってしまった。
「最高~♪」「めっちゃいいや~ん♪」とそれぞれ歓声を上げて興奮し、妹はさらに、「こんな部屋に住みたいっ。こんなんがいいねんっ」と部屋を眺め回していた。
8時45分頃に夕食を終え、そのまま21時のからくり時計を見るべくマルクト広場へ向かった。特に時計に照明が当たっているわけでもなかったので、ブレずに撮るのにかなり苦労した。広場なのでカメラを置く場所などなく、三脚がなければ自力で動かないようにして撮るしかないのだ。1分ほどしかないそのからくりを何枚も撮り、液晶画面でその中に何とかブレずに撮れた写真を見つけてニヤリとし、その後は再び自由行動となったので夜景の綺麗な場所を探して写真を撮った。