とにもかくにも移動は始まり、晴れ渡った空の下、バスで快適なアスファルトの道を疾走する。トルコはとても道路の整備された国であるらしく、凹凸も滅多に見られない平面のアスファルトがどこまでも続き、あまりに平面過ぎてピッカ~ッと太陽光を反射するほどだった。サングラス無しでは眩し過ぎてとても運転などできないに違いない。ドライバーのGさんも目が全く透けて見えないほど真っ黒のサングラスをかけて運転していた。
トルコには建設・不動産業がほとんどないらしく、数年前の大地震以降はますます姿を消して、家は自分たちの手で建てるのが一般的らしい。親は子供のためにこつこつ働いて貯めたお金で家を建て、その家は子供のものとなるため、結婚後に親と同居という環境は滅多にないそうだ。つまり、嫁姑問題に悩むトルコ人はいないということか。
さらに1時間ちょっと走った頃、どこかの町中にバスが迷い込んだ。
