October 12, 2008
XML
カテゴリ: Life*Live*Love




南与野、駅。

改札を出ると、髪をワックスで立てて、大きなボーダーのニットパーカーを着た、

少年みたいな男の子がいた。



華奢で。

まるで思春期を迎えたばかりのような。





華奢で、それほど身長は高くないのに、

まるで、メンズ雑誌の読者モデルのような感じ。



これほど黒ぶちメガネが似合う男の子も、そうそういないだろうなぁ。

そんな風に、思った。



好きな人と。彼は。似てる。



好きな人は、先生っぽい感じで、白衣が似合いそうだし、

ミナミくんは、イマドキっぽい男の子だけれど。

なんとなく、根っこの部分?が…似てる。



見えない場所に、とってもきれいなものを隠してて。

でも、なんかで覆い隠そうとしてて。



…そこが…なんとなく、似てた。






………呼ばれて、はっと我に返った私は、ミナミくんに駆け寄った。





『き…昨日はっ…ごめんなさい!!』




『寝られましたか?』

『………うん』



『それと…連れてってくれたんでしょ、家に…



 しかも私、吐きまくったんでしょ………ごめんなさい………

 タクシー代、返す……ごめん………』

『いいです、ここじゃなくて。』

『え』





『俺んちで。』












へ?









『…………ぇええええええええっ!!??』






『みないさん、声でかい』




『ご、ごめ



 で、でもっ…家なんてっ…行けるわけないでしょっっ』




後輩とは言え。

男の子の家に、行けるわけ…っ…ないじゃないっ…………




『いいから。来てください。』




『ちょ…へ、変なこと、しないよね?』



すねたような表情になって、ミナミくんが、言った。



『そんな風になるために、呼んだわけじゃありません。』

『ごめん……』




『俺んち、こっから近いんです。行きましょう』



ミナミくんのコトバにホッとして、私は、後をついて行った。



駅前の割に、穏やかで、閑静な場所。

そんな印象を受けた。


たけ、えい、としの3人も。

今回ミナミくんと同時期に転勤してきた沢渡くんも。


会社から、比較的通いやすく、

家賃の安い、埼玉県~千葉県に、部屋を借りているらしい。




閑静な住宅街を、5分ほど歩く。




レオ・プレイス・ミレニア。

ミナミくんが立ち止まった建物の入り口には、そう書かれてた。



『築3ヶ月だから、なまら綺麗ですよ。』

『へぇ~………』

ミナミくんが、北特有のイントネーションで、しゃべった。

なんだかそれが、可愛らしかった。










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  October 13, 2008 05:38:01 PM
[Life*Live*Love] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: