アロマ姉さん繁盛記from南房総

アロマ姉さん繁盛記from南房総

偶然は必然?



新人さんを育てて、現場にたたせて2ヶ月が過ぎようとしています。人の遊んでいるときが忙しい仕事だと言うこと。忙しい時はご飯も立ってかき込まねば成らないこと。終了は深夜に成ることもしばしば。体力が勝負です。大丈夫ですか?面接の時のこんな問いかけに「大丈夫です。健康です。」目を輝かせた新人さんが、初めて仕事の忙しい祭日が続いた3日目の言葉です。
お客さまを前にオイルのビーカーをガシャンと音を立てて置き、タオルをぽんとほおりなげます。絶対に行ってはならない事です。それは、お客さまにではなく、私に対する怒りのメッセージです。

我がアロマルームは、お二人連れのお客さまに対してアロマセラピストが2人。同時に4人でアロマルームへ入ります。お客さまが怒りや悲しみをため込んでアロマルームへいらっしゃる事は、しばしばあります。それはもちろんOKです。それを、あるがままに受け止めるのが役目ですから。でも、アロマセラピストのやり場のない感情をアロマルームへ持ち込んだ時、この部屋の雰囲気はがちゃがちゃです。エネルギーが乱れ、濁り、どうしようもなくなります。それは新人アロマセラピストに言葉で説明しても、伝わるものではありません。お客さまには心の中でただ頭を下げるばかりです。お客さまがどれほどこのひとときを楽しみにいらっしゃっているのかたった1時間足らずを、多くの言葉なくして楽しませる事ができるのかが私どもの仕事であることにも気づくには未熟すぎるようです。
手を動かし、オイルで肌をなでさすれば、そこに商売が成立するかのように、自分が賃金を得るのにふさわしい労働を行っていると言うことには、なんの疑いももたない事でしょう。

自分の子供達もじきに社会人となります。 なにも世間を知らずに、大きな顔をして「賃金が安い」とか、「こんな仕事アホらしくってやってられねえ、自分はこんなに一生懸命働いているのに・・・」などとほざく姿が目に浮かびます。自分が見守られ、育てられていると言うことに気付くこともできずに教えてくれる上司に敵意を向ける事もあるでしょう。社会は、世間の大人達はそんな愚かな我が子たちを許し育ててくれるのかと思うと、自分もこの若者を手放してしまうのは、見放してしまうには申し訳ないようにも感じます。
私の伝えたい事をゆっくりと飲み込み、時間をかけても一人前に成ることを選ぶのか、こんな仕事やってられるか。とすっぱりと辞めてしまうのか。判断は若者に任せることにしましょう。

そう心に決めた夜、もう一人のスタッフからの電話でした。
「ごめんなさい、骨折してしまいました。快復には1ヶ月かかります。」すでに明日からの予約は入っています。先の若者は、明日の話し合いでその場で辞めていってしまうかもしれません。心を落ち着けて、今なすべき事はなんだろう。偶然にも同時に起こっている出来事は、自分へ何のメッセージを届けようとしてくれているのだろうか?

過去に辞めていった2人のスタッフに、息をのんで電話をかけてみました。
「いいですよ。仕事を調整しますから。」日々手いっぱいの仕事を抱え、休みも充分にとれないと聞いていた彼女が、一つ返事で、その場で自分の日程を変えてくれたのです。

彼女との別れは劇的なものでした。先の新人さん以上に感情の起伏が激しく、人間として未熟な私は彼女を持てあましました。マッサージは大好きなのだけど、時間をつめて入れられる仕事に怒り、好きなマッサージの手順と違う事をやらされると憤り「こんなのアロマテラピーじゃない。」と反発してきました。多くの事にいらつき、感情を露わに表現し、思うようにアロマテラピーがしたいとぶつかってきました。それでもマッサージが大好きだったから、お客さまに触れられるこの仕事から離れたくなく、私に反発しながらも自分の心とも闘っていたようです。

シーズンとオフシーズンのあるホテルのアロマルームでは十分なスタッフの確保もできません。シーズン中はどうしても、労働のしわ寄せがふえます。「あなたの言い方がきついから、人が続かない。皆、辞めていっちゃう」そう、私の事を指摘された時、私もぶちきれてしまいました。
「ここは私の土俵だよ。他人の土俵で相撲をとらないでほしい。ここで働くのなら私の言うようにしてほしい。こんなのアロマじゃないとか、こんなところで働いていられっかとか、そんな言葉をあなたは今まで吐いてきたんだよ。」こんな私の言葉に、彼女はこの日で辞める事をえらびました。
「私は私なりにこのアロマルームのためを考えて一生懸命やってきた。でも、自分がそんなおろかな言葉を吐いていたとは自分でも気づかなかった。そんな自分が恥ずかしい・・・」と涙ながらに帰って行きました。

どちらが未熟でおろかなのでしょうか? その後も私を許し、時々電話をかけてきては近況を話してくれます。その都度、心は痛みました。彼女の成長に沿ってあげられなかった。聞いてあげられなかった。待ってあげられなかった。そして、こんな私が「困った、助けて。」とささやいたとき一つ返事で快諾してくれたのです。許され、助けられ、生かされている事を心から実感しました。

今回、偶然に重なった事件はやはり必然であったようです。こんなにも大きな気づきをくれました。今から、新人さんとの話し合いに行って来ます。少しは姉さんも成長しているのでしょうか?自分からどんな言葉が出るのか、楽しんでこようと思います。

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2.「摩訶不思議」と題したメールを頂きました。

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昨日、一緒に受けた友人から「別の友達とまた行くかも・・」というメールを受け取り、今日、紋屋さんの女将からお礼のカードを頂き、あの素敵で不思議な時間を思い出してこうしてアロマ姉さんにメールしています。

ベッドへ横になって、「はい、深呼吸を10回・・」と言われてから、「はい、お疲れさま」と起こして頂くまで、記憶が途切れ途切れです。眠ってしまった時間ももちろんありますが、目が覚めていた時間もあったはずです。はずです・・が・・、まるで現実感がありません。友人は「なにか薬でもかがされたかのように、朦朧とした」と、申しておりました。まったく同感です。

私はアロマルームから帰るときに、ぼーーっとした頭で「これは、この感じは何かに似ている・・・・(ぼー)」と考えておりました。こんな事を言ったら気分を悪くされるかもしれませんが、(もしいやな気持ちにさせてしまったらごめんなさい・・)それは、彼と(主に夜です・・・)過ごした後の感じに似ていました。皮膚が触れ合っているのに、心はどこかにいってしまう感じです。少し心細くて、でも安心する・・・。ちょっとだるくて・・。なにぶんアロマに触れたのは初めてだったので、こんな気持ちになるのは変なのかどうかさえわかりません。ただ、余りにも摩訶不思議な体験だったので、遅れ馳せながらアロマ姉さんのHPの記事を読んで勉強しております。

オイルは匂いのためだけでなく、マッサージする手のすべりをよくするためだけでなく、皮膚から吸収され、身体に行き渡るもの。そんなことは知らなかったんです。知らなかったのに、私の身体と心はきちんと反応しました。翌日、ぱんぱんだった脚は軽くなりました。少し下痢をして、アゴの吹き出物が消えました。初めてのアロマは、私にとっては癒しと同時に驚きでした。アメリカのテロでやりきれなくなっていた心には効きすぎるくらいでした。ぜひ、またあの不思議な時間を味わいたいと思っています。その時はまたよろしくお願いします。私の変な(しかも長いですね)感想を最後まで読んでくださってありがとうございました。暖かい房総にも冬がやって来ていることと思います。どうかご自愛下さい。では~。                         「にもより」


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