【特集】どうする「寿命切れ迫るWindows XP」(第1回) XPユーザーは「サポート終了」と「SP 3の出荷延期」に注意 Page| 1 | XP Homeが安全に使えるのは2008年末まで? マイクロソフトが提供する製品サポートには,「メインストリーム・サポート」と「延長サポート」の2種類が存在する。「メインストリーム・サポート」とは全製品に対して一定期間提供されるサポートであり,期間中はセキュリティに関するバグ修正(セキュリティ・パッチ)と,セキュリティ以外のバグ修正(パッチ)の両方が無償で提供される。「延長サポート」は業務用製品にだけ提供されるサポートで,Windows XP Home Editionのような家庭用製品には提供されない。メインストリーム・サポート終了後最低5年間提供されるサポートであり,セキュリティ・パッチのみ無償で提供される。
マイクロソフトは一応,「まれに幅広いお客様が例外的な危険にさらされているとマイクロソフトが判断した場合には,製造中止となった製品に対して更新プログラムをリリースする場合があります。 このポリシーは XP Home のサポート期間の終了後も引き続き適用されます」とコメントしている(詳細は第2回を参照)。しかし「例外的な危険」がどのようなものかは,マイクロソフトの判断に委ねられている。サポート終了後にもセキュリティ・パッチが提供される保証はない。
Vistaへのアップグレードには問題が マイクロソフトの言い分としては,「Vista発売から2年間の猶予期間でWindows XP Home EditionをVistaにアップグレードすればいい」ということなのだろう。しかしこのシナリオには2つの点で問題がある。
1つは予算的な問題である。例えば2006年の秋にパソコンを買ったばかりのユーザーが,わずか2年のうちにお金を払ってWindows Vistaにアップグレードしたいだろうか。家庭用Windowsのアップグレード版の価格は,現行のXP Home Editionの場合で1万5000円ほどである。決して安くはない。
「OSの新規インストール」ではなく「上書きアップグレード」であれば,既存のソフトやユーザー・データを残したままのアップグレードができるかもしれない。しかし,ドライバやアプリケーションがVistaで動作するか否かは,当のパソコン・メーカーも把握していないだろう。また,Vistaではユーザー・データの標準保存先が「x:\Documents and Settings」というフォルダから「x:\Users」に変更されるなど,大きな仕様変更が予定されている。こういった仕様変更にアップグレードが対応できるかどうかも,よく分かっていない。実は今あるVistaの評価版にはアップグレードの機能が全く実装されていないので,編集部で試すことすらできないのだ。
(1)マイクロソフトを信じて,Vistaへのアップグレードを前提にWindows XP Home Edition搭載パソコンを購入する。
(2)マイクロソフトの言葉を信じずにHome Editionのサポートが延長される(セキュリティ・パッチが提供される)ことに賭けて,Windows XP Home Edition搭載パソコンを購入する。
(3)サポート期間の長いWindows XP Professional搭載パソコンを購入する。
---どの案を選ぶにしても,ユーザーには非常に難しい判断が迫られる。Windows XP Home Editionは家庭用製品だが,企業内で使用しているユーザーも多いことだろう。マイクロソフトは本気で,このような選択をユーザーに課そうとしているのか。ITproではマイクロソフトに対して取材を申し込んだが,回答はメールで送られてきた。第2回では,このメールを紹介する。