Apr 16, 2008
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缶詰の中で眠っていたそれは
この日を待っていたかのようにころころと踊った

さくら色の甘くしたもち米でやさしく包む
やさしい色をしたそれは
まるで毛布のように餡を隠した

まるであのひとと私のようだと
微笑んでみるのです

興味がないのなら優しくしないでと


ほんとうは

中途半端な優しさならいらないと

あなたなどいらないと

その冷たい手を払いのけたい

それでも私は干からびても
何度も袋詰めされている道明寺粉のように
蒸かせばその思いも また

流れ落ち頬を滴る涙は

手元に無く欠いている桜の葉のように

桜の葉がないのなら私の涙は其の代わりになりますでしょうか

そんなことを想う春の終わりの夜







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Last updated  Apr 16, 2008 10:02:33 PM
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