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2011.05.12
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カテゴリ: 放射性物質

菅谷(すげのや) 松本市長インタビュー記事 から

──以前から「内部被曝」の影響を考えるべきと発言されています。

 放射線の被曝は二つに大別される。外部被曝と内部被曝。「線源」が原発の場合、福島県内の20~30キロメートル範囲での被曝にはこの両方があるだろう。

 ところが、 たとえば東京や千葉など遠隔地で考えるべきは内部被曝。 体内に放射性物質が入る経路は、「経気道的」「経皮的」「経口的」の三つ。特に、経口による内部被曝になると問題が多い。経口的になると、実際に食べたものに付着した放射性ヨウ素やセシウム、ストロンチウムが胃や腸管から吸収される。それらが血液中に入って、放射性ヨウ素なら甲状腺、セシウムなら全身、特に筋肉に、ストロンチウムは骨に入って体に害を及ぼす。

 だから最低限、乳幼児や小中学生、妊産婦を守るべきで、予防的にヨード剤も用意すべきだ。チェルノブイリでは特に、15歳以下の子どもがやられてしまった。この経験を生かして、せめて子どもや妊産婦は守ろうという意識を持つべきだ。

──被曝量が基準値以下だからと、基準値を目安に安全性を指摘する専門家がいます

 「CTスキャン1回分」などと例を挙げて言っているが、そんな基準と内部被曝を対比してはいけない。「安全」と言っている基準値は外部被曝のケース。外部被曝のレベルで1回分、あるいは1年分でこうだから心配ないということと、内部被曝とはまったく違う。

 外部被曝では、たとえば私が10の熱さで燃えている炎とすると、前にいる人も10の熱さを受ける。5であれば5。すなわち線量とその影響が比例する。だが、内部被曝はそうでない。細胞レベルで放射性物質が取り込まれた場合は微量でも影響を及ぼす。また、いったん体内に入れば、細胞はつねに放射線を浴び続けることになる。だから、少量の内部被曝でも体内へ甚大な影響を与えることも起こりうるのだ。

--「安全だ」と言う専門家は、「放射線を浴びて病気になった人もいるし、なっていない人もいる。だからすべて危ないとはいえない」という論理ではないでしょうか。

 まさに、それが問題なのだ。なぜチェルノブイリの子どもにがんが異常に増えてしまったのかという観点が抜けている。論理のすり替えだ

もし自分の子どもががんになれば、その母親は一生悔いるだろう。なぜあの時水を飲ませたのか、あの野菜を食べさせたのかと自分を責め、一生苦しむはずだ。子どもだって切ない。そんな悲しい現実を、ベラルーシでたくさん見てきた。

──これまで、「クリーンエネルギー」として原発推進の気運が高まっていました。

 ベラルーシから日本に戻った時には、「今後、これ以上は原発を造らないでほしいな」と思った。とにかく今ある原発の危機管理だけは、きちんとやってほしい。

原発が引き起こした事故で、国家の使命とは何か、すなわち国民の命を取るのか、あるいは産業・経済を取るのかという二者択一、ものすごい選択を迫られると思う。難問とは思うが、国民の命を先行させ、非常事態として国が早めに手を打っていたらもっとうまく収束させられたのではと思うと、本当に残念だ。




すげのや・あきら







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Last updated  2011.05.12 18:57:11
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