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1月22日(土)年明けから数字を伸ばし続けるCOVID-19の新規患者数。さすがに前週同曜日に対する倍率は鈍化してきましたが、過去最高値を更新する都道府県の数が日を追う毎に増えてきています。前回の日記では、「裾野を引かぬ崖」としましたが、実はこれが裾野だったのかと、数週間後には思うことにならないか心配です。さて、13都府県でまん延防止等重点措置が発動。先に発動していた3県と合わせ、これで16都府県となってしました。もう直に大阪府等近畿圏にも適用されると思っていましたら、13道府県が追加され日本全国に亘って益々経済活動が制限されることに。またもや飲食店関係の方々にご負担を強いることになりますが、今回はそれにも増して、幼年層への感染が目立ちますから教育への影響も心配ですな。我が家も孫娘二人のことが心配になりますな。もちろんワクチン接種をしていませんから、感染の心配もさることながら・・・。授業はリモート授業などで代替できるとしても、友人や先生とのふれあいを通した対人関係の積み重ねなど、人格の形成に必須の貴重な経験を積むことができないとなると、老婆心ながら、これは将来まずいことにならないかと余計な心配をしてしまいます。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長は、19日に、今回の感染防止のポイントは人流抑制では人数制限だとお話になりました。ステイホームは意味がない、渋谷の交差点では感染はしない、とのことですが、目的もなく渋谷の交差点を歩く人はいないわけで、問題の場はその先にあるのでしょう。人流が増えれば、必ず密になる人数制限は難しくなる、そのように思われますが如何。一方、人流を抑制すれば経済活動は抑制されるわけで、これはこれで困った問題。感染抑制と経済活動の両立。2年経った今でもその最適解が見出せないという、何とも人の科学の幼稚さが、嫌というほど思い知らされるCOVID-19との闘いです。人の科学の幼稚さといえば、トンガの海底火山噴火も同様ですな。様々な点において事前に想定できていなかったことのオンパレード。数日経っても被害状況すら良く分からないとのこと。親日国家トンガ王国の皆様の安否が気遣われるところです。それにしても、ダイナミックな地球の営みの前にはやはり人は無力なものですな。それなのに、何でもコントロールできると大きな思い違いをしている。少々強い表現をすれば、人はもっと謙虚であるべき、ということなのでしょうね。日記は千葉県は東庄町の夏目の堰。初めて奥様連れ。 そのせいか少々お天気はグヅツキ気味でした。 夏目の堰は千葉県ではコハクチョウ、オオハクチョウの最大の越冬地。毎年1,000羽を大きく超えるハクチョウたちがここを塒として冬を過ごします。ハクチョウ以外にも、多くのカモたちも過ごしますから水面は超密になります。これだけ多くの野鳥の姿を見ることができる場所は、関東地方では他にはないのでは。何しろ野球場一面に毛が生えた程度の溜池に、ハクチョウ1,000羽以上に、夥しい数のカモ類がひきめしあっているのです。鳥口密度では宮城県の伊豆沼を凌駕しているかも、と思わせます。これだけ密度が高いと、何か疫病が流行ると全滅かと心配になります。例えば鳥インフルエンザとか。ところで、トンガのこれまでのSARS-Cov-2の感染者は累計で僅か1名とのこと。人口は10万足らずで我が市より少ないとはいえ、世界有数の観光地でもあります。にもかかわらず1名のみ。 これは驚異的な防疫能力といえましょう。南太平洋諸国では、嘗ての欧米諸国による植民地化時代に苦い思いをしています。伝染病が持ち込まれ、免疫のない現地住民にあっという間に感染が広がったのです。例えばトンガのお隣のフィジーでは、1875年に人口の約40%が麻疹によって死亡したそうですよ。そのような歴史があって、トンガの人々も公衆衛生への思いが強いのだそうです。ところが今回の海底火山噴火の災害救援では、これが障害になっているとのことです。近隣のニュージーランドやオーストラリアから、救援物資が届き始めています。 日本の自衛隊も飲料水などを届ける予定。 しかし受け渡しには最新の注意が払われています。いうなれば置配。 航空機で輸送の場合は飛行場に降ろして早々に帰国。このような感じですから輸送に時間と手間がかかっているとか。話は元に戻して夏目の堰のハクチョウたちのこと。ハクチョウは朝方はご飯を食べるために次々と飛び立っていきます。ガンの仲間とは異なり、家族や一族単位で移動していきます。そのうち一羽だけ体が小さい個体を発見。 シジュウカラガンです。一昨年訪れた際にもいました。 同じ子でしょう。ずっとコハクチョウの一家と暮らしているんでしょうな。どこでどう間違えたかわかりませんが、お互いに家族だと認識しているのですね。コハクチョウの中にシジュウカラガンが一羽だけですから、推測するにはこの子が孵化した直後、産院で親を取り違えてしまったということでしょう。間違えられたコハクチョウの夫婦も、ずっと我が子として育てたものかと思われます。鳥類は最初に見た大きな物体を親と認識するといいますからね。コハクチョウの若とも仲良し。 北の大地に戻った時はどんな感じか見てみたいもの。ところでハクチョウたちは、次々と何処へ飛んでいくのでしょうか。夏目の堰は塒ですから、夜が明けるとお食事場所へと移動するのですよ。実はこの地の東方は、海の近くまで広大な穀倉地帯。 「干潟八万石」と呼ばれています。嘗ては利根川から流れ出た土砂が砂嘴を形成し、浜名湖やサロマ湖のような椿の海と呼ばれる内海を形作っていたのですよ。それを江戸時代より埋め立てて、穀倉地帯へと生まれ変わらせたのです。「干潟八万石」まで行きますと、此処其処にハクチョウたちが飛び交っていて、伊豆沼周辺の田圃を思い出します。突然カモたちが飛び立ったのですが、多くのトモエガモが混じっていました。小さな夏目の堰ですが、中央まではネット裏から2塁ぐらいまではありますからね。小さなカモたちの種別を判別するのは至難の業なのです。いつも目を皿のようにして観ていますが、トモエガモは簡単には見つからない。何しろぐちゃっといますから、マガモやオナガガモが目立ってしまってとても分かり難いのですよ。トモエガモは小柄ですし。 飛び立った瞬間はよく分かりますね。上の写真では中央の子。 ♂です。 下の写真では複数確認できます。クチバシの根元に白い班があるのは、トモエガモの♀。一杯いたのね。 ぷかぷか浮いている時は全く分かりませんでした。小さいうえに臆病なので近くに来てくれないのです。白いマガモも発見。 アルビノなのでしょう。手前は普通のマガモの♂と♀ですが、明らかに佇まいが異なります。この白いマガモ。 ♀ちゃんかなと思います。ところで、カモたちは凡そですが日中はこの堰で過ごします。お食事タイムは夜中のようなんですね。 体が小さい分警戒心もMAXなのでしょうか。大柄なハクチョウたちとは行動パターンが逆なのです。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2022.01.22
1月7日(金)三が日が過ぎてから、日本でも COVID-19 の新規患者が急速に増えてきました。とても不思議なことですが、第6波は米軍基地から染み出してきた SARS-Cov-2のオミクロン株が主役の一角。 特に沖縄県のキャンプハンセンと山口県の岩国基地絡みが目立ちますが、青森県の三沢基地、東京都の横田基地、神奈川県の横須賀基地でも感染拡大が認められます。昨年のお正月の第4波ではほとんど認められなかった現象。米軍の中でのオペレーションが去年と今年では異なるのかどうか米軍基地の中は、日本ではなくアメリカであるとはいえ、地理上の位置はあくまでも日本の中であり、基地内で働く日本人も多々いることも事実。このような緊急時には、基地の内外での情報共有など、十分に調整を図ってやっていただきたいと思うところです。昨日の沖縄県の感染者数は981人。 東京都では641人。沖縄はあっという間に過去最高の数字となってしまいました。 東京も先週の10倍。我が千葉県も111人と急拡大。感染者は、首都東京との往来が激しい湾岸エリアや成田空港の周辺エリアに目立ちます。欧米と同様、今までにない勢いで感染者数が増えてきています。オミクロン株の感染力はデルタ株の約4倍といわれますから、その感染力の強さは日本でも実証されつつあるところ。クリスマス、年末年始の行動の結果なのでしょうがね。もう過ぎた過去は振り返らず、これ以上感染が拡大しないよう、皆で基本的な防疫行動を十分とるようにしたいですね。ところで昨日のお昼頃から関東地方で降り始めた雪は久し振りに積もりました。記録では4シーズンぶりなのだそうですが、本当に久々という感がしております。今シーズンの冬は気温が極めて低く推移していますから、関東地方など太平洋側でも、今後も何度か積雪があるかもしれませんね。我が家の庭のヤマボウシの樹も雪化粧。今朝は朝陽を映してほんのりピンク色に染まってとてもきれいでした。外気温は―6℃。 それでも風は収まり結構暖かく感じました。しかし、道路はカチカチに凍っていて移動には十分注意したいところですね。雪に慣れていない関東地方の車とドライバー。あちらこちらでスリップして横転したり、立ち往生したりと大変だったようです。今日の日記も船橋三番瀬海浜公園の野鳥たち。 第3弾になります。下の子はトウネンかな。普段は集団でいるはずですが、何故か単独でソリハシシギやダイゼンと一緒。それぞれ単独で、付かず離れずの関係でした。冬羽のトウネンは白さが目立つ別嬪さん。 いやイケメンかも。良く似たミユビシギは、もっと白くて体が大きいので見分けがつきます。左見て右見て。ハイ、目が合いました。 可愛いですね。ソリハシシギの正面顔。 逆光なので黒っぽく写っていますが。やはり冬羽は白さが増しています。冬羽のダイゼンも白っぽく見えます。見た目そっくりのムナグロは、少し体が小さくもう少し色が濃い目ですね。あまり浜辺では見かけません。やっぱり三番瀬ではミヤコドリが主役。頭の上を飛び越えて浜辺の一番浅い処に着地。 順光側で良い塩梅。どうもきれいに撮って欲しかったみたい。 ハイ・チーズ。近くにはシロチドリもいました。この子たちは周年三番瀬にいるのですが、ミヤコドリと同様、夏場にはぐっと数が減るようです。繁殖地はもっと北の地方なのでしょう。 だから繁殖期には数が減るのだと思います。そしてカモメたちにも共通なのですが、繁殖に参加しない若い個体などは居残るようなのです。このシロチドリたちは3羽でちょこまか歩いていました。ちょこまかもチドリ特有の歩き方。 ちゃちゃと歩いてはパッと立ち止まります。まるで子供の「だるまさんが転んだ」遊びを見ているようで笑えます。何だか体のサイズも風貌もお子様のよう。思えば、小学生の低学年や中学年の頃、この「だるまさんが転んだ」とか「缶蹴り」でよく遊んだものです。懐かしい光景を脳裏に描きながら、三番瀬の浜辺に佇むのでした。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2022.01.07
9月23日(木)録画しておいたNHKのBSプレミアムで放送された「ワイルドライフ」、「長野 軽井沢 新発見!言葉でつながる小鳥たち」を見たのですが・・・。我が家の庭にもやって来るシジュウカラという小鳥が、言葉を巧みに操っているという最新の研究が紹介されていました。これは京都大学の若手研究者・鈴木俊貴博士の研究成果だそうです。6月に「ダーウィンが来た」でも、同様の内容が紹介されましたのでご覧になった方もいらっしゃるでしょう。少しだけご紹介しますと・・・。「ピーツピ」は「警戒しろ」、「ジジジ」は「集まれ」なのだそうです。驚くべきは、二つの鳴き声を組み合わせて文章にしていること。「ピーツピ、ジジジ」だと「警戒しながら集まれ」になるそうですが、この鳴き声の順番にも決まりがあって、順番を反対にすると意味をなさないんだって。このお話は、以前この日記でも紹介したことがありましたね。シジュウカラの♂の囀りは「ツピッ、ツピッ」って感じですが、「ここにいるよ」という意味でも使われるそうですよ。 なるほどねと思います。北海道から沖縄まで、低地を中心に都市から湿地まで、多くの場所で見られるほど繫栄していますが、言葉を操る能力に依るところ大でしょう。更に我が家の周りでも冬になると見られる混群の構成員、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガなどの間でも、お互いの言葉を理解するのだとか。番組の中では、コガラ、ヒガラ、ゴジュウカラが登場していました。例えば、共通の敵である蛇や猛禽類に備えるのは、お互いに異なる言葉を理解しあって共同で対処するのだそうです。確かに混群を見ていると、小さいながら社会を形成しているような秩序を感じます。鳥類は恐竜そのものとのお話がありますが、ひょっとすると言語は人の専売特許ではなかったという可能性もありですね。今後の研究の進展に期待しましょう。さて、今日の日記は北海道の最後。登別のお隣の白老町にあるヨコスト湿原のことです。奥様は電車で帰るということで、室蘭本線の登別駅でしばしのお別れ。国道36号線を苫小牧方面に向かいましたが、途中のヨコスト湿原で道草というわけです。ヨコスト湿原はそれほど大きな湿原ではないのですが、更にほぼ中央を国道36号線が縦断していて、残念ながら海側と陸側に分断されています。しかし、小場所のせいか注目度は低く、観光地的な施設は全くなく、訪れる人も極少数とあって自然はよく残されています。2年前、苫小牧から上陸した際、初めて寄った地点がこのヨコスト湿原。 思い出の地です。初めてご対面したノビタキやコヨシキリ。更には頭の黒い夏羽のオオジュリンの♂の姿に感動した地です。下の子はノビタキの♂。この子はノビタキの幼鳥だと思います。知床のウトロで初めて見た時は全く分かりませんでした。草地の上をヒバリが歩いていました。掘り出した幼虫を咥えています。 ヒナのもとに運ぶのでしょう。巣まで歩いて行くのでしょう。 何処にあるかは全く分かりません。ハマナスの藪から顔を出したのはコヨシキリかな。葦の茎に掴っていると間違いないのですがね。更に鳴き声が聞こえれば間違いなしです。この子は何だと一瞬迷いましたが、おそらくオオジュリンの♂ではないかと。お腹の羽毛が風で捲れあがって、翼側が隠されて分かりにくかったですよ。電柱オオジシギ。 この子のフライトに初めて出会ったのはこのヨコスト湿原。上空を鳴きながら飛行していることが分からず。 地上ばかりを探してしまって×。懐かしい思い出です。ホオアカ。冬になると我が家のご近所に引っ越ししてきますが、運が悪いのかなかなか出会えませんな。今回の北海道旅行では何度も会えたのでウフフです。海岸線に出るとテトラポットの上にアオバトの集団が来ていました。海水を飲みに来ているものと思われます。 実際に飲む姿は確認できませんでした。我が家の近所には現れませんから嬉しい出会いです。関東地方では神奈川県大磯の照ヶ崎海岸のアオバトが有名ですね。日本全国の森林地帯に生息していますが、特定の場所では、わざわざ海岸までやってきて海水を飲むという行動が観察されています。上記の大磯の他、北海道小樽市の恵比須島でもアオバトの大群が姿を見せるそうです。また、山間部では鉱泉が湧き出ている場所に水を飲みに来るところもあります。これらの行動はミネラル分の補給だと言われていますが不思議な生態です。ヨコスト湿原は原生花園でもあります。ムラサキツユクサですね。 きれいなお花ですがアメリカ大陸原産の外来種。栽培されていたものが脱走して定着したのでしょう。エゾスカシユリ。 各所の原生花園の定番。ハマボウフウですね。嘗ては日本中の海岸線の砂浜に自生していましたが・・・。残念ながら現在は絶滅危惧種です。このハマボウフウも竹垣の囲いの中で保護されていました。食用に供するほか、漢方薬の原料となる生薬にもなります。このため乱獲が進んだことと海岸線の自然環境の変化が、生育数の激減に繋がったといわれます。ヒオウギアヤメとキハナショウブ。ヨコスト湿原は本当に狭い範囲で苫小牧と室蘭を結ぶ主要な国道の脇ですが、野鳥の姿は多く、人の姿は少なく、お花もそこそこ咲いていて、自然を堪能することができました。この後苫小牧まで移動。ウトナイ湖にも寄ってみましたが、COVID-19の影響で遊歩道も売店も立ち入り禁止。 見るべきものは何も無しでした。そして苫小牧東港から新日本海フェリーに乗船し、翌日早朝に新潟港に無事上陸。会津若松、日光、宇都宮経由で夕方には我が家に帰着しました。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2021.09.23
9月15日(水)私事ながら、我が街の大腸がん検診を受けたところ、見事に引っ掛かり更に精密な検査をするべく内視鏡検査を受けるはめになりました。これまでの人生ではがんの心配はなどはほぼ無かったのですが・・・。正確に言うと2度目。 50歳を過ぎた頃やはり大腸がんの疑いで精密検査を受けました。その時は全く問題が無く笑って済ませることができました。それで今回はと言いますと。 一昨日、かかりつけの先生のクリニックで内視鏡による検査・生検・ポリペクトミーを受けました。生検・ポリペクトミーというのは、内視鏡で病変が認められた場合、スネアという投げ輪みたいなもので絡め取るとともに、がん細胞かどうか検査するもの。結果、下行結腸とS字結腸に、それぞれ一つずつポリープがあったそうですが、完全に除去されたようです。先生の所見ではがん性のものではないでしょうとのことでしたが・・・。生検の結果は来週以降に判明します。 取り敢えず心配しないで待ちましょう。これから歳を重ねるに伴いこのような機会が増えるのでしょうが、医療が発達し医療提供体制が整った国で生活していることに改めて感謝です。大雪山系の麓、上川町や帯広の北に位置する音更町では、気温が早くも氷点下を記録したと、冬に向かう季節の便りが届いています。日記の中はまだ6月ですが、あと2回ほどで記録を終えます。今日の舞台は富良野から離れ、白老、登別方面に移動したときの記録です。トップの写真は支笏湖。札幌市内から40km足らずですが本当に自然のど真ん中。下の写真は洞爺湖に向か途中に見えた昭和新山。有珠山の麓の観光地とは反対側です。平らな麦畑がいきなり持ち上がってきたという、昭和新山の成り立ちが良く分かります。こちらは洞爺湖の眺め。 洞爺湖温泉の反対側から見ています。お天気はどんより曇り空。 遠くは霞んで良く見えません。洞爺湖を一周して登別温泉に向かいました。室蘭を通る海岸沿いではなく、山中を通る近道を行きます。途中、オロフレ峠という絶景ポイントがあるそうで寄ることにしました。峠近くまで来ると雲の上に出たようで太陽が姿を現します。洞爺湖方面には雲海が広がり、顔を出したお山が島のように浮かんでいます。駐車場の周りは高山植物(本州では)の宝庫でした。まず目に付いたのがミヤマオダマキです。次はヨツバシオガマ。お花を横から見ますと、ゾウさんの横顔のようです。ウコンウツギも咲いていました。マイヅルソウです。ハクサンチドリの群落も見られました。少しずつ色が変化していて多様性を感じます。白と紫のコントラストが素敵でした。登山道を少し登ると、道沿いにイワカガミの可憐な姿が見られました。チングルマのお花も満開。お花が散った後は、種子の上に生えた雌蕊が伸びて綿毛のようになります。綿毛は多数あって広がりますから、これが風車のように見立てられます。子供の風車、稚児の車、チゴグルマが「チングルマ」になったと言われていますね。お花も素敵ですがこの実が生っている姿も素敵です。比較的ありふれた高山植物ですから、姿を目にされた方も多いことかと思います。チングルマは非常に背が低いので、一見、草のように見えますが実は樹木です。横に這って伸びていきます。 下の写真では固そうな茎の雰囲気がお分かりかと思われます。オロフレ峠では、その他シラネアオイの群生で有名だそうです。この時は見ることはできませんでした。シラネアオイは、栃木県と群馬県の県境にそびえる日光白根山に多いのでこのように命名されたとか。日本固有種の人気がある可憐なお花です。さて日光白根山の本家シラネアオイは、二ホンジカさんの食害で壊滅状態です。防護柵を設置するなど懸命に保護活動が進められていますが、復活への道はまだなお遠いそうです。そのため、オロフレ峠には栃木県の方がしばしば訪れるのだそうですよ。この辺りにはエゾジカさんはいないのでしょうか。 北海道では他にも美味しい植物がいっぱいあるからでしょうか。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2021.09.15
8月9日(月)東京オリンピック2020は、昨日閉会式が無事執り行われ閉幕。これでやや控えめな喧騒も終わり、日本社会は少しづつ落ち着きを取り戻すでしょうか。さて、COVID-19の猛威は一向に治まらないどころか、勢いはまだ増すところでしょうか。この2週間は、オリンピック開会時の4連休や閉会時の3連休もあったりして、ステイホームの呼びかけに対して、関東地方の皆さんの反応はかなり鈍かったようです。実際、昨日の東京都内の人出は、増えた処もあり減った処もありで、全体的にはほとんど変化は見られない模様。一年半もSARS-Cov-2との戦いが続き、この状態に麻痺している感覚がありますね。東京都では緊急事態宣言が出っ放しですから、いったい何が緊急かという心持ちですよ。もはや緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ようが出まいが、注意深く行動している人は常にそうでしょうし、そうでない人は常にそうなのでしょう。ただ、敵は初期型からα型、更にδ型と変化し更に凶暴性を増しています。このところ目立つのは、百貨店や美容院、学習塾などこれまでとは異なる場所でのクラスター発生。α型からδ型への置き換わりが影響していることは間違いないでしょう。こちらは負けが込んできている状況でもありますから、迎撃方法を何らか変える必要があろうということは当たり前に思えますが・・・。また、日本ではいまだ正体不明のλ型なるものも、最近上陸を果たしたとのことですから、尚更そのように感じるところです。そのような状況を考えますと、やられまくるという状況が変化するのは、当面望めないということでしょう。日記は層雲峡温泉から歩いて行ける紅葉滝訪問のこと。散策路が整備されていますので行ってみることにします。 散策路の終点が滝です。紅葉滝は石狩川の支流の赤石川にかかる滝。 赤石川のこの辺りは紅葉谷と呼ばれています。紅葉の季節ではありませんから真偽は分かりませんが、秋はさぞかしきれいなのでしょう。30分以上歩いて紅葉滝に到着です。最初の半分はまさに散策路のような道でしたが、後半から次第に傾斜がきつくなり、最後の100mほどは本格的な登山道の様相でした。これが紅葉滝。他には誰もいませんからゆっくりしていきます。前から実験してみたかったことをやりました。それはカメラのシャッタースピードを変化させて写り方を確認すること。まずは1/2500。 水の動きはほとんど感じられません。次は1/200。1/2500とほとんど変化はありませんが、幾らか流れが見られるようになりました。1/15まで落とすと、一気に雰囲気が変わってきました。水の流れが筋になってきました。 シャッタースピードが遅いので手振れには注意です。更にシャッタースピードを落として1/8秒。proの写真家さんが撮った滝の写真に似てきましたね。少し引いて全体を写します。柱状節理の発達した岩盤を削って流れていることが良く分かります。見上げてみると周りにも柱状節理の岩壁がそそりたっていました。帰り道も足元を確かめながらゆっくりと戻ります。左下の白いものは、僅かに残った残雪。 陽が当たらない谷間はひんやりします。山菜も芽を出しています。下の写真の物はウドでしょう。 上の写真はゼンマイ 確証は持てません。紅葉滝へと登る途中にも、このような小さな落とし込みが何か所もあります。ここは流れが二手に分かれて落ちていきます。道端に大きなシダが生えていました。大げさに言うとジェラシックパークみたい。 肉食恐竜が出てくると怖いですな。タチツボスミレかと思いましたが、どうもスミレサイシンのようです。こちらはタチツボスミレですか確信はありません。 もっとしっかりと確認しておけば良かったですね。スミレサイシンとタチツボスミレの決定的な違いはお花の距の形。お花の後ろ側、蜜が溜まる奥の部分、これを距といいますが、スミレサイシンは短くて太いのだそうです。ちゃんと横から見ていないので断定できません。ここにもニリンソウが咲いていました。ニリンソウと同じイチリンソウの仲間のヒメイチゲ。然別湖の辺りと同じようなお花ですね。似たような白いお花が咲いていましたが、葉っぱの形が全く異なります。クローバーの葉っぱのようですね。 しかしお花は違います。この子はコミヤマカタバミのお花のようです。全体的にシロツメグサ(クローバー)とカタバミの仲間は葉っぱが似ています。敢えて違いを記せば、カタバミの葉っぱの方が角張っているのですね。シロツメグサの葉っぱは丸っこいのです。このコミヤマカタバミは、カタバミの仲間の中でも丸っこい葉っぱの持ち主。お花が咲いていないと迷うかも。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2021.08.10
8月7日(土)いよいよ閉会の時が近付いてきたオリンピック東京2020。長かったような、短かったような、現実逃避の2週間であったでしょうか。日本は選手たちの連日の大活躍によって、金メダル数も合計のメダル数も新記録達成。獲得したメダルの数を競う国別対抗戦の大会ではありませんが・・・。分かっていてもちょっとは嬉しい。ですが、その陰でSARS-Cov-2の感染は爆発的に拡大しています。これは看過できない状況です。東京都における感染者の自宅療養者数は一昨日時点において1万7千人弱。医療機関に入院していれば、常に傍にお医者さんなり看護師さんがいらっしゃるわけですから、症状の変化についての専門的、客観的な評価が得られますから安心ですね。一方、自宅療養の場合、症状の悪化の判断や療養は、本人や同居の家族に委ねられるのですが、果たしてそれは十分可能なのでしょうか。今週この自宅療養の扱いについて、政府筋の発言が右往左往していました。菅総理は、重症患者や重症化リスクの高い人には、必要な病床を確保する、それ以外の人は自宅療養を基本とし、症状が悪化すればすぐに入院できる体制を整備、と8月2日に発表しましたが、これって今頃言うこと、1年半も何をしていたのもはや公的医療提供体制は崩壊しつつあります。適切な医療が受けられるかどうか分からないのですから、医療保険以前の問題です。COVID-19以外の重症治療にも皺寄せが来そうです。オリンピックにも医療資源を持っていかれていますしね。そして感染対策は、相も変わらぬマスク、消毒、人出の抑制、滞りがちなワクチン接種。こうなってきますと、感染対策はもちろんのこと、万が一の感染後治療も公の力は頼りにならんということか自衛の策として、少なくとも最新の情報は取得しておきましょう。例えば、COVID-19における軽症、中等症Ⅰ、中等症Ⅱ、重症の評価基準とかね。呼吸困難、肺炎所見があっても、呼吸不全のない中等症Ⅰでは入院できないかもです。感染経験者のお話では、この症状でも人生最大の苦痛なのだとか。 くわばらくわばらです。日記は黒岳ロープウェイで麓まで戻った後のこと。まだ時間が早いので、その辺を散策してみることにしました。トップの写真はアキタブキの種子。アキタブキはおそらく北海道中で見られる巨大なフキのこと。黒岳の7合目ではフキノトウでしたが、麓では塔が立った後にここまで変化です。垂直分布の観察にはもってこいです。天然記念物のウスバキチョウかと思いましたが、北海道では極々普通種のキアゲハでした。後翅の尾状突起部分が欠損しているので、一見キアゲハには見えませんでした。ところでウスバキチョウは、日本では大雪山系とその周辺の1700m以上の高山に生息するということですから、この麓の辺りにはいるわけがなかったのです。高山植物のコマクサが幼虫のお食事処なのだそうです。エゾシロチョウかな、それともエゾスジグロシロチョウかな。この子は翅の裏表ともに黒い筋が太くてはっきり。エゾスジグロシロチョウとして問題ないでしょうか蝶のことはよく分かりませんが・・・。何回も見ましたがやはり分かりませんな。エゾオオマルハナバチですね。よく似た外来種にセイヨウマルハナバチがいます。これは温室トマトなどの受粉のために、1900年代から盛んに輸入されたもの。北海道に限らず、温室から脱走し野生化して定着しているコロニーもあるそうですが。これが日本在来種のマルハナバチと餌や営巣場所で競合したり、交雑して遺伝子攪乱を招くなどが懸念されていて、特定外来種に指定されています。現在は利用するにあたって厳重な管理が求められています。この2種は、二ホンミツバチとセイヨウミツバチの関係と似ています。エゾオオマルハナバチとセイヨウマルハナバチは一見似ていますが・・・。お尻の色が異なることで見分けが付きます。 エゾオオマルハナバチは黄色。セイヨウマルハナバチは白色。 だからこの子はエゾオオマルハナバチのはずですが・・・。しかし、先程書きましたように交雑した個体もいて、怪しいのもいるのだそうです。ホオジロが姿を見せてくれました。北海道は昆虫にしても独特な生態系が見られますから、真剣に観察し始めるとこれはこれで興味が尽きないものと思われます。特にこの大雪山系は高所で特に寒冷な地が続いていて、北海道の中でも特に北方系の生物が多いといった特異な生態系を示しているそうです。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2021.08.07
8月2日(月)先週の金曜日に2回目のワクチン接種を受けました。やや気怠さを感じたものの、重篤な副反応を経験せず、土曜日、日曜日を無事に過ごし、少しばかりほっとしているところです。一方で、SARS-Cov-2の新規感染者の確認数は、先週から顕著に増加しています。今日から東京都、沖縄県の緊急事態宣言が、8月の月末まで延長された合わせ、首都圏3県と大阪府の1府3県において、新たに緊急事態宣言が発令されました。しかし、以前の日記にも書きましたが、緊急事態宣言によって、今更行動を変えようと考える人はどれほどいるものか。東京都の場合は、年初からほぼ緊急事態宣言下にありますし、幾度となく延長されていますから、もう緊急事態宣言という言葉に危機感を感じない、またか、程度というところが大方の率直な気持ちなのではないのでしょうか。これは新規感染者数の数字に対する反応でも同様でしょうか。全国で1万人を超えたところで、まだ感染し療養している人が身近にいるという方はごく少数ですから、やはり身近なこととして感じることができないですね。いわゆる正常バイアスなのでしょうが、これは政府の責任も大きいと感じます。先週の金曜日に行われた菅総理大臣の記者会見でも、何だこれって感じが漂います。お隣にいらっしゃった感染症対策分科会の尾身会長との心情の差はありあり。相も変わらず根拠無き強弁の連発と、質問を空かしまくった嚙み合わない説明か。来る総裁選や衆議院議員総選挙を意識してのことでしょうが、総理大臣の発言や出てくる施策の稚拙さでは、国民の間に危機感を醸成できないよう。実際、この週末の観光地、行楽地の人出は、大幅に増加したようです。今週はオリンピック開会絡みの4連休における感染者が顕在化してくる時期。今週の動向によっては、社会情勢の短期的な行方が分かるかもしれませんね。さて今日の日記は、五合目に位置する黒岳ロープウェイの黒岳駅周辺のお散歩のお話。 6月9日のことです。ロープウェイ駅とリフト乗り場の間は200mほど離れていて、その間には高松台という展望台を始め美しい散策路があります。ちょうどチシマザクラが咲いていて春爛漫というところ。旭川市ではこのところ35℃前後の猛暑ということですが、とても想像はできません。チシマザクラのお花の蜜を吸いに来たスズメガの一種。ホシホウジャクでしょうか。 日本全国に分布し我が家のご近所にもいます。特に珍しい種ではありませんが、相変わらずの巧みな飛行術に見とれてしまいました。傍にいたキムネクマバチ。しかしクマバチの分布は道南までとされていて、大雪山にいるのはなのです。そして、胴体の黄色い部分が大きすぎるような気もします。近縁のマルハナバチの仲間を探してみると・・・。日本では北海道の固有種であるアカマルハナバチではないかとの結論に至りました。チシマザクラの傍の樹にいたハシブトガラ。何やら小さなものを食べに来ているようです。脚の力だけで、ぴょんと軽く飛び移ります。駅の近くで咲いていたキバナシャクナゲ。北海道から本州中部地方の高山帯に分布しますが、本州でよく見られるアズマシャクナゲやハクサンシャクナゲよりも、より寒冷な気候を好み更に標高の高い地域に分布するようです。尤も、アズマシャクナゲは北海道では見られないそうですが。キバナシャクナゲの傍のエゾノツガザクラ。トゲトゲの葉がびっしりと生えた茎の先に咲いた、ピンク色の丸っこいお花がキュート。いかにも高山植物といった雰囲気です。高松台から見た黒岳とその連なりの峰々。黒岳の右隣は桂月岳。 更にその右隣は凌雲岳でしょうか。黒岳の標高は1984m。 桂月岳は1938m、凌雲岳は2125m。黒岳の頂上まで登ってしまえば、これらの山容も間近に見られたでしょうか。予習不足とはいえ、返す返す残念な思いです。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2021.08.02
7月26日(月)我が国では、梅雨の末期に全国各地で豪雨の被害が相次ぎました。最も悲惨であったのは、熱海の伊豆山での人災でしょうか。7月3日の発災ですから、もう3週間も経っているのですね。東京2020オリンピックが始まりましたのでほとんどNEWSになりませんが、今でも8名の行方不明者がいて、懸命の捜索と生活再建支援に全力が注がれています。ところでその後、ドイツ・ベルギーではもっと大規模な洪水が発生していますし、遡ること3月には、オーストラリア南東部で100年に一度とされる洪水が起きています。6月には中国とロシアの国境を流れるの黒竜江を始め、中国全土21河川でも氾濫の危機が近づいていると報じられていました。その後中国では、河南省鄭州や首都北京といった大都市で洪水が発生。車が濁流に流されたり、地下鉄の駅に大量の水が流れ込む、また車内に閉じ込められた人々が首まで水に浸かっているなど、映画さながらのかなりショッキングな映像が報道で流れています。インドでも豪雨により多数の人命が奪われているそうです。データに基づいていませんから単なる印象ですが、洪水、日照り、山火事など、自然災害が年々甚大化している印象を持ちます。台風、ハリケーン、サイクロンなどの熱帯性の低気圧も、その発生頻度が上がり、勢力も強大化してきているのではないでしょうか。異常気象の原因として偏西風の蛇行があげられると、最近の報道番組で見ましたが、日本の場合は近海の海水温もキーポイントと思い、気象庁のwebsiteを覗いてみると。予想通り真っ赤っか。 昨年よりも一昨年よりも画面が赤く見えます。冷静に見ますと、太平洋側の黒潮域は今年の方がやや低いように見えますが・・・。太平洋側の親潮域と日本海側は、明らかに海面の水温が高い。この違いが、早めの梅雨明けとその後の日本各地の高温をもたらしたのでしょうか。今後の気象にどう影響してくるのかは分かりませんが不気味です。また海の生態系が変化してくると、漁師さんたちも苦労しそうですな。今日の日記は、黒岳7合目の様子。ここは層雲峡温泉から、黒岳ロープウェイとリフトを乗り継いで容易に行くことができます。計画では7合目から山頂を超えて少し降り、そこに広がるガレ場でナキウサギに会おうという算段です。どうなったかは追々わかります。 といえば首尾悪しということがバレバレですね。トップの写真はロープウェイ乗り場から見上げた図。下の写真は乗り継いだリフト乗り場から黒岳山頂を見上げたところ。山頂方面は斜面が真っ白。 嫌な予感がします。係員の方に伺うと、登山道は雪で埋まっているとのこと。 おお、何てことだ。リフトから下を見ますと、ユキワリコザクラが沢山咲いていました。リフトの終点近くまで来ました。リフトを降りてからまずは展望台へ向かいました。層雲峡を挟んで向かい側のニセイカウシュッペ山でしょうか。遠くに見えるのは天塩岳か。 ダイナミックな眺めです。足元には多くのフキノトウが顔を出しています。上空を見上げると巻積雲が流れていきます。この雲は、「うろこ雲」とか「いわし雲」とも呼ばれます。この雲が現れるとお天気は下り坂と言いますが、案に相違して、この後お天気は快晴に向かいました。石段の向こうに登山道が続くのですがやはり雪の下。これではとても山頂に向かえません。 残念です。アイゼンをはめてスキーを担いで登っていく人がいました。リフト乗り場で聞いたところ、今年は雪が多くなかなか消えないのだそうです。売店はお休み。 COVID-19の影響でしょう。黒岳山頂。 ゆっくり行って2時間弱で登れるようです。途中にある通称「まねき岩」。この岩を見ながら登ると間もなく頂上とのことです。右側の雪面にご注目。 スキーで滑ったシュプールが見えています。スキーを担いで登っていた人は、こんなに上まで登ってくるのですね。 凄いと感心し切りです。当方はアイゼンなど持ち合わせがあるわけもなく、もう更に上を目指すことも叶わず、リフトに乗って泣く泣く撤退です。リフトで戻るとそこは5合目。ロープウェイ乗り場の間は200mほどの遊歩道になっています。ロープウェイには朝6時の始発に乗ったので、この時点でまだ7時半ごろ。時間はたっぷりあるのでしばらく散策することにしました。その様子は次の日記で。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2021.07.27
7月16日(金)東京2020オリンピックの開会を来週に控えた一昨日、東京都ではCOVID-19の新規患者数がまたもや1000人を超えました。これはGW明けの5月13日以来、おおよそ2か月ぶりのこと。そして昨日には更に数を増して1308人。 この数は1月下旬以来です。前回3回目の緊急事態宣言は2回延長の末6月20日に終了し、4回目が始まった7月12日までの間は、まん延防止等重点措置が発動されていたのですが、いわゆる「下りまんぼう」の効果は全く無かったことが明らかになってしまいました。これまでは緊急事態宣言が発令されると、渋谷や新宿などの繁華街の人出は減少に向かう傾向が見られていました。しかし、今回の場合はその傾向も、今のところあまり見られないそうです。更に働き手の中心となる50代以下の感染者数が激増とのこと。 デルタ株への以降も不気味です。このままでは、東京2020オリンピック開催中はもちろんのこと、その後は一体どうなっているのか、最悪を想定するとまことに心配になってしまいます。特にワクチン接種が今後となる大半の若者には、もう少しの辛抱ですから、是非ともできる限り自重してほしいと願うところです。度重なる飲食店いじめやワクチン供給にまつわるゴタゴタが続き、政治と行政への不信が、今まで以上に高まっている世情であることは確かです。とはいうものの、もう自己責任のもと行動するというならば、少なくとも避けられるリスクは最大限避ける行動をしましょう、と思うところです。幸いにしてワクチン接種の効果か、高齢者の感染者数が急激に減っていて、それに合わせて重症患者数が減ってきていることが、唯一喜ばしい兆候ではあります。兎に角、安心して暮らせる、仕事ができる、勉学に励める、そのような日々が一日も早くやってくることを願ってやみません。日記は然別湖湖畔の天望山からの下山の続きです。青息吐息で然別湖畔まで戻ってきたところ、近くで野鳥の甲高い鳴き声が聞こえてきました。そっと辺りを見回すと、根こぞぎ倒れた倒木の根の上に小鳥が見えました。この時カメラには28mm-75mmの標準zoomレンズが付いていて、取り急ぎ撮った証拠写真が下の物。 遠いなぁと思いながらも一度はその場を離れます。何せとても疲れていて、一刻も早く駐車場に戻りたかったのですね。しかし、この子はその場を離れずずっと鳴いているのです。いかにももっとちゃんと見て行けよ、ちゃんと撮ってくれよ、と訴えているようでした。20-30mほど歩いて思い直しましたよ。時間はまだっぷりあります。 ただ立ってるのも辛いぐらい疲労していただけ。背負っていたリュックを樹の枝に吊るしレンズを交換。28mm-75mmの標準zoomレンズから、200mm-600mmの超望遠zoomレンズに。約3Kgのシステムを持って引き返し。狙いを定めてパシャリ。 しかし腕がプルプル震えて狙いが定まりません。この子はコマドリの♂君です。 日本三鳴鳥の一つ。 三鳴鳥の他の2種はウグイスとオオルリです。 この日記でも度々記しています。 ドアップにしてみますとけっこうきついお顔。繁殖期を迎えた♂は、多くの種で皆さんきりッとした表情です。場所取りとお嫁さん探しで忙しいのです。囀りも場所取りとお嫁さん探しのために行う♂の自己主張なのです。ところでコマドリは漢字では「駒鳥」ですね。 駒はお馬さんのことですが・・・。何で鳥なのに馬なのでしょうかね。囀り声を聞くと、ちょっとばかりなるほどな、と思えるのですがね。「ヒーン」とか「ヒヒーン」の後に、「カラララララ・・・」、「カラカラカラカラカラ・・・」などと続きます。この最初の「ヒーン」とか「ヒヒーン」が、お馬さんのいななきに似ているということなのでしょう。自分も含めて、現代人はお馬さんのいななきなど、ほとんどの方が良くご存じないでしょう。だからコマドリの囀り声を聞いてもピンと来ないかもしれませんね。またコマドリ自体が、今頃は山深い森林の中に生息します。ということで、そんじょそこらで出会える野鳥ではありませんから尚更ですね。試しにお馬さんのいななきを website で聞いてみました。ゴールドシップという、G1を6勝した葦毛の名馬のもの。コマドリのように澄んだ高音ではありませんが、確かに言葉で表すと同じような「ヒーン」とか「ヒヒーン」となりますね。その上笹薮が大好きで、そこに潜っていることが多いので姿を見る機会は多くありません。出会い頭で、このように全身を露わにして、長時間登山道に向かって囀る姿を見られたのは幸いなことでしょう。苦労して歩いてきたかいがあったというものです。笹薮があれば、針広混交林でも広葉樹林でも、はたまた針葉樹林でも構わないようですが、沢との結びつきも強いようで、「一沢一駒」といわれ縄張り意識が強いようです。繁殖地はほぼ日本一国。 夏に九州から北海道の山地に飛来します。江戸時代以降、長く愛玩用で飼われ人々にその鳴き声が愛されていたとのことです。10分ほど囀り声を聞いていましたが、コマドリは立ち去る気配もなく、こちらが「ヒンカラ」、「ヒンカラ」とお見送りをいただきながら退去いたしました。下り坂地獄からは解放されましたが、まだ湖畔沿いを細かいアップダウンが続く道が延々と続く・・・。「くそ」、と本気でそう思ってしまいました。然別湖の湖尻では、お魚がのんびりと泳いでいました。これはヤマメかな。 然別湖には固有種のミヤベイワナがいます。ヤマメが銀毛化したサクラマスや大型のニジマスも生息しているようです。然別湖の反対側から見た天望山。 風がなく湖面が波立っていないときには、然別湖の湖面に反対に映り、上下合わせて唇のように見えることから、別名唇山です。こうして見ると何でもないお山に見えるのですが・・・。左側の裾野の奥に東雲湖があります。そして右側の裾野とその隣の岬の間には、ウグイス湾と呼ばれる凹みがあります。天望山から降りてくるとその辺りに合流しますが、そこから駐車場までまだまだ距離がありました。 朝は元気だったので感じなかったのですが。この写真を撮った場所には、飲料の自動販売機がありました。冷たいお茶を買って一気飲みをしましたよ。 これで生き返りました。とにかく無事帰れてよかった。 熊さんとばったりということもありません。最近、北海道では熊さんの目撃情報や、襲われた情報が相次いでいますからね。今思えば少々無防備、無警戒であったのかもしれません。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2021.07.16
6月25日(金)今更ですが、やっと全国各地で SARS-CoV-2 のワクチン接種が進み始めましたね。GW明けに菅総理大臣が一日100万回を目指すと言い出した時は、大方の人が総理大臣の大風呂敷だと思い、実現の可能性を訝ったものでした。6月9日には党首討論において、100万回を達成したと表明しましたが、どうもそれは集計上のズレがもたらした誤解であって、実際とは異なる話であったようです。未だ一日100万回は達成できていないにせよ、5月初旬と比較すると、少なくとも20倍以上には増加しているようです。今週からは職域での接種も始まり益々加速しそうですが、ここにきて明確になってきたのが、市区町村ごとの進捗状況の差異。速いところは既に接種対象が可能な全年齢に拡大しているもよう。我が市では7月中旬までには、12歳から64歳までの全ての市民に接種券が発行されます。全国的に見れば速くも遅くもないというところでしょうが、居住地域による新たな格差という、面白くない状況も発生してきています。しかしことワクチン接種に限ってみれば少し道筋が見えてきたこともあり、一時支配的であった虚無感や絶望感からは、徐々に脱出の感ありという今日この頃です。それはそれとしても、約一月後に迫ったオリパラの開催に関しては、感染拡大や新たな変異の惹起など、懸念される点が多々あり、多くの日本国民と同様、素直に歓迎という気持ちにはなれないですな。昨日、本日と、東京都の新規感染者は明らかに増えましたから、尚更そのような気持ちを抱いてしまいます。さて、今日の日記は網走市のお隣の小清水町の野鳥たちのお話の続き。この写真の子は濤沸湖で見つけた夏羽のカンムリカイツブリ。 トップの写真も同じ。関東地方では冬鳥。 地元の手賀沼にも冬越しのために大勢押しかけてきます。名前の元となったカンムリを被った姿はこの夏羽。冬羽では頭上の冠羽は小さく、お顔の後半部や首元に見られる扇状の飾り羽はありません。従ってもっとさっぱりとした風貌です。春になるといなくなってしまいますから、夏羽を観るチャンスはほぼ皆無。北海道でも夏にいるのは稀ということですから、ちょっと嬉しい出会いです。この子はベニマシコ。 同じく濤沸湖の湖畔にいました。小清水原生花園のシマセンニュウ。〇〇センニュウはウグイスの仲間ですから、皆、囀り上手なのですよ。「チチリリ、チョイチョイチョイ」と可愛らしい声で囀っています。ウグイスほど通る声ではありませんが、かくれんぼはしませんから何処にいるか分かり易い。夏の北海道で良く出会う○○センニュウは、シマセンニュウの他、エゾセンニュウやマキノセンニュウです。エゾセンニュウの囀りは「チョッピン、チョピチョピ」。聞き成しでは「ジョッピン、カケタカ」。 北海道の言葉では鍵を掛けたかです。大声です。 深夜も鳴きますから煩い。 しかし生活場所はほとんど藪の中。姿を観られたら超ラッキー。 かくれんぼの名手というより超シャイなんでしょうか。 マキノセンニュウの囀りは「ジリリリリ・・・」。調子が出ると1分以上も続きます。まるで虫の鳴き声ですよ。虫の鳴き声と勘違いしたのは二度目です。 一度目はオオジシギ。さて、マキノセンニュウもほとんどがかくれんぼ状態。簡単には姿を現してくれませんが、機嫌が良い時は表に出て来てくれます。コムクドリ。我が家のご近所ではムクドリは山ほどいますが、コムクドリを目にすることは非常に稀なことのようです。ムクドリは一年中いる留鳥ですが、コムクドリは旅鳥で春秋に通り過ぎるだけ。だから観る機会は非常に限られています。 繁殖地の北海道で度々お会いできて幸せです。霧多布のエトピリカ村のシジュウカラの巣箱を乗っ取ったスズメから、更に巣箱を乗っ取ったコムクドリの夫婦は今何をしているのでしょうか。 気になります。マヒワもいましたが、冬のような集団行動ではなく単独行動でした。この子はコサメビタキでしょうか。○○ヒタキのお仲間はお眼目クリクリでめんこいですな。 羽衣は地味ですが可愛いですよ。上のコサメビタキと非常に似ていますが、下の子はおそらく近縁種のサメビタキかと思われます。全体の色味や目の周りの雰囲気、更にくちばし基部の色、そして翼と尾羽のバランスが異なりますな。どちらにせよ我が家のご近所ではなかなか観られない両種です。この子たちも通り過ぎるだけの旅鳥。お次はキバシリ。 これまたなかなか観る機会がない子ですね。くちばしに多くの虫を咥えて移動中でしたから、子育ての最中だったのかもしれません。不思議な容貌でしょ。 後ろ姿は樹に留まったセミのよう。これだけ樹の表面と同じような模様では、たとえ居たとしても発見は容易ではないですね。ちなみにキバシリのお名前の由来は、樹の幹を自在に移動するから。しかし下から上に移動するだけのようです。 この点はキツツキの仲間と同様ですな。最後はイモムシを咥えたハシブトガラ。ハシとはくちばしのこと。 だからくちばしが太い小鳥との意味なのですが。しかし、ハシブトガラスのように明らかにくちばしが太い印象はありません。では何故ハシブトガラとの名前が付いているのでしょうか。近縁種にコガラという種がいますが、これがまたそっくりさんなのです。細かい点でいくつか違いがあるのですが、そのうちの一つがくちばしの形状。ハシブトガラも単独で見れば決して太いわけではありませんが、コガラと比べるとやや太めのようです。 だからハシブトだって 命名されたのでしょう。その他の相違点としては以下が指摘されています。ハシブトガラのくちばしは、上下の会わせ目がやや白く見える。コガラは黒い。ハシブトガラの頭や喉の黒色部分は光沢がある。コガラは光沢がない。ハシブトガラの尾は角張っている。コガラは丸い。ハシブトガラの次列風切の外縁の白色部は不明瞭で目立たない。コガラは比較的明瞭である。しかし、個体差はありますし、光の当たり具合によっても見え方が異なってきます。従って、複数の特異点を見て総合的に判断することになりますね。ここ小清水町にはラムサール条約登録湿地の濤沸湖という大場所がありますが、海岸線はずっと砂浜で原生花園が続きますし、農地の間には原生林も残されています。このような場所はアクセスしやすいところも多く、草原あり森林ありと、自然観察を目的に訪ね歩くにはもってこいのところだと思いますよ。冬には流氷が押し寄せてきて、全く異なる魅力もあるみたい。奥深さを感じます。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2021.06.25
12月8日(火)いよいよイギリスでは、世界に先駆けて先程からCOVID-19のワクチン接種が始まっているらしいですな。このワクチン、アメリカの製薬会社ファイザーが開発したもので、安全性と有効性が確認されたので、イギリス政府は承認したとのことですが。さてこのワクチン、m-RNAワクチンを応用した今までにない全く新しいタイプの医薬品です。従って投与にあたって、どのようなリスクがあるのか十分に解明されているとは言えませんね。その上、流通や保管には新たな設備投資が必要とのこと。何と、常時ー70℃~80℃という超低温で保管という厳しい条件が課されるのです。しかし一方で、この技術は今後様々な感染症への応用が効く期待の星でもありますね。そんなこんなもあって、実際に投与された結果には世界中が注目しています。日本での投与が始まるのは、早くても年が明けて春の便りを聞く頃ですか。この他、モデルナ社が開発したワクチンも同じくm-RNAワクチンです。ファイザー社よりは若干承認が遅れるようですが、こちらは超低温での保管は必要なく、既存のワクチンと同様で良いようです。何れにせよ、遠からず日本でのワクチン接種も始まります。もちろん高齢者優先など厳格なプライオリティは付けられるでしょうが・・・。それまでは、これまで以上に感染防止に努めなくてはね。今日の日記は宮城県南三陸町志津川湾のコクガン、第三弾。志津川湾の南側にある南三陸・海のビジターセンターの近くの防潮堤付近です。見た目は何とも無粋と言えば無粋なのですが・・・。東日本大震災で大津波に襲われた海岸線は、概ね巨大な防潮堤に覆われています。国の復興交付金は10年目の本年度が期限とされていて、海岸線に築かれた防潮堤建設の事業はほとんど完了しているのですね。この防潮堤に登りますと、海面上が遠くまで良く見通せます。これは絶好の展望台となるわけです。 ざっと50羽程度は確認できました。コクガンの群れを俯瞰することができますから、どこで何をやっているのか手に取るように分かります。 少々距離はありますけど。といいましてもコクガンがやっていることは、大方オオバンを追いかけ回してアマモを強奪して食べていることですね。やっていることは近くの漁港の連中と同じ。ただ、コクガンの密度が高いので、コクガン同士の争いも度々発生します。それにしてもよく食べること。 一日中ほとんどお食事している印象です。この子は首飾りがほとんどありませんね。 ほとんど真っ黒。これは幼鳥の徴。 成鳥になるに従って首飾りがはっきりと出てきます。こちらは直前に寄った小さな漁港での光景。目の前でウロウロしている子たちを観ていたら、直ぐ左手のスロープに上がって2羽の子が思い思いに過ごしていました。残念ながら強烈な逆光で良い写真になりません。この2羽は番でしょうか。場所を変えて撮影です。陸に上がると立派な胴体が確認できますね。クロガモやスズガモといった海ガモとは異なり、コクガンはどうやら海上での羽繕いは苦手なようですね。従ってこのようなスロープに上がって行うようです。ついでに足元のアオサも啄んでいました。 本当に食いしん坊ですな。つぶらな瞳は本当に可愛いです。食料は柔らかい海藻ですから、くちばしはあまり発達していません。脚は真っ黒。ヨタヨタ歩いています。この辺りは、カモ科の野鳥全体の特徴ですね。やっていることは至極単純なのですが、観ていて飽きませんね。さて、度々 Go To トラベル キャンペーン を利用してきた身としては、とても言い難いことではありますが、センスがない施策だと改めて思いますね。特に最近は、地方自治体の首長やTVに出演する有識者などの方々も、Go To トラベル キャンペーン の一旦停止を声高に訴えるようになってきました。しかしながら、日本政府の立場は未だに、Go To トラベル キャンペーン とCOVID-19の感染拡大に因果関係はないとのこと。COVID-19に限らずウィルス全般の特性として、人が動きそして接触機会が増えれば増えるほど、感染者が拡大することは自明の理です。それにも関わらず、経済を回すとの観点から、Go To トラベル キャンペーンを止めるどころか、延長するとの議論までしている始末。一方、利用する側も知恵が無さすぎますな。これは大手旅行会社の企画のせいかもしれませんが・・・。何でこの時期に、大観光地や大箱ホテルに人々は集中するのでしょうか。報道で知る限りではありますが、この三週間が勝負の時とされた先の週末も、箱根や京都は大いに賑わっていたとのこと。親爺が訪れた宮城県は、観光客の姿はほとんどありませんでしたよ。お宿のご主人のお話でも、ほとんどが復興絡みのお仕事の方か県内の方ということ。このようなところにも、大手有利となる経済的偏重を生む、Go To トラベル キャンペーン の欠陥が垣間見られます。その他、経済的に本当にプラスになるのかという大きな疑問があるところ。この辺りのことは、次の日の日記でまとめてみましょう。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2020.12.09
10月27日(火)今年は寒さの訪れが早く厳冬となる予報。各地とも、昨年より紅葉の進行が早いような気がしています。我が家のお庭のヤマボウシの樹は、既に落葉をほぼ終えてしまっています。気温が下がるにつれ、気になるのは冬鳥の来訪なのですが・・・。手賀沼の周りでは、未だほとんど姿を見かけることはありませんが。マガモやコガモの姿は見られるようになりました。ジョウビタキの♂の姿も確認しました。 しかしまだまだですね。これから11月初旬にかけて一気に増えてくるのかもしれません。下の写真の2羽はマガモの♂なのですが、首の辺りの羽毛に大きな差がありますね。左側の♂は緑色の羽毛の中に褐色の部分が混じっています。この♂は冬の羽に移行中なのです。 褐色の部分は夏の羽毛が残っているところです。背中や雨覆いにも褐色の羽が残っています。カモの仲間は、カルガモ以外の♂は夏と冬では全く異なる装いとなります。正確に言うと繁殖期とそれ以外となります。 概ね12月から6月ぐらいなのでしょう。日本で観られる○○カモは、カルガモ(渡らない留鳥)以外は基本的に冬鳥です。越冬地の日本でペアとなり、春になると手に手を取り合って北方の繁殖地へ戻ります。長い旅路の間にはぐれるペアはいないのか、ひどく疑問に思わなくはないのですが、ここでは置いておいて・・・。日本の冬では様々なカモたちの求愛行動が観察されます。従って、日本でペアになるのだろうといわれています。このペアリングを行う上で重要な手立てが、♂の少し派手な生殖羽なのです。一般的な野鳥の場合、春先から繁殖期に入りペアリングが始まります。そのため、夏羽が生殖羽、冬羽が非生殖羽でとなります。カモたちは一足早く繁殖行動に入るため、季節感がズレてくるのです。しつこいようですが、真冬なのに繁殖期の夏羽に換羽してしまうのです。このように季節感が合わない上に、他の野鳥との混乱を避けるためにも、夏羽とは呼ばずに生殖羽と呼ぶのでしょう。話を元に戻しますと、カモたちの♂の非生殖羽(夏から秋)を英語ではエクリプスといいます。エクリプスは日食や月食、暗黒期などを指す言葉ですね。♂のかなり派手な生殖羽を隠す姿、といった意味合いから付けられたのでしょう。確かにエクリプスの時期の♂は別種と思えるほど地味。年中地味な♀と見分けが難しいほど地味な姿に変身してしまいます。しかしマガモの場合は、雌雄の明確な差がくちばしに現れます。従って分かり易いのです。 ♂は黄色。 ♀は黒斑混じりのオレンジ色なのです。これは幼鳥の時代から一生変わりません。秋から冬にかけてのこの時期、やや早めにやってくるコガモやマガモ、ハシビロガモなどで生殖羽に移行中の♂が観られます。コガモはまだエクリプスの♂が多いようです。たかがマガモ、コガモといわずに、なかなか奥がふかいものですよ。カモたちの繁殖行動は他にも面白い話がありますが、これからカモたちの姿が増えるに従い、記す機会があることでしょう。他にも水辺の鳥たちの姿が観られます。この子はコサギ。 日本中の海辺から山間地まで水辺のいたるところで観られます。こちらは冬羽になったチュウサギ。 くちばしの色が黄色く変わっています。頭がちょっとボサボサで、一見冬羽のアマサギに似ていますが身体の大きさが異なります。上のコサギの場合は、夏羽と冬羽が大きく異なることはありません。チュウサギは、環境省のレッドブック(2020)では準絶滅危惧(NT)に指定されています。同じNTには、マガンやオオヒシクイから、ハマシギ、オオセグロカモメ、ミサゴ、オオタカ、ハチクマ、ヒクイナなどが含まれます。なるほどな、と思われるものから、ハマシギやオオセグロカモメのように、え何で、と思われるものもあります。チュウサギの絶滅危惧度はどの程度かイメージできませんが、確かにダイサギやコサギ、アオサギよりも見かける機会は少ないかなというのが実感です。お魚咥えたダイサギ。 捕まっちゃったお魚はカマツカのようですな。右に振り左に振り、ゴックンしてしまいました。シラサギの仲間は温帯から熱帯にかけて生息する、どちらかというと寒がりさんです。 冬は南に渡る夏鳥だとする図鑑の記述もあります。しかし、少なくとも我が家の周りでは年がら年中見かけるような気がしますが・・・。真冬はどうだったかな。 あまり意識していないので記憶が曖昧です。おそらくいなくなることはないと思いますが、今年はしっかり意識してみることにしましょう。 ところでダイサギには、亜種レベルでオオダイサギとチュウダイサギがいるのだそうですよ。今ではオオダイサギをダイサギとし、チュウダイサギを亜種として扱うのだとか。下のダイサギはオオダイサギのようです。 お魚咥えたダイサギはチュウダイサギっぽいです。異なるところは脛の色。 真っ黒ならチュウダイサギ。 色が薄く見えたらオオダイサギ。読んで字の如し、オオダイサギはチュウダイサギより身体が大きいとのこと。オオダイサギは冬に中国大陸方面から来る冬鳥チュウダイサギは夏に南からやって来る夏鳥とすると、ダイサギは何時の間にか冬と夏で亜種が入れ替わっているのか図鑑やネットではこのような記述も目にしますがどうなんでしょうか。シラサギは見かけてもしっかり見ずにスルーしがち。季節や脚の色なども注意して観てみることにしましょう。 意外と面白いかも。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2020.10.27
9月21日(月)シルバーウイークの4連休、行楽地や都心にはかなりの人出があったようです。帰省という名目で故郷へお帰りになった方々も多いようですね。高速道路も一般道も大渋滞、新幹線や飛行機も混雑していたそう。お盆の頃とは様変わりです。 お店や施設の方々はほっとしているところでしょう。しかしながら、9月に入り首相交代といった大きな出来事があり、COVID-19への注意は焦点ボケまた、10月から東京都も GoTo の対象になることになり、COVID-19を取り巻く雰囲気は一変してしまったのでしょうか確かにこの一週間ほどは、西日本を中心に新規感染者数は低下傾向が明らかなように見えますが・・・。何がスイッチなのか 群衆心理というものなのか分かりませんが、人々の心持や行動パターンは、実態とは関係なくかなり大きく振れるようです。ご案内の通り、日本における新規感染者数の山は2回ですね。何れもその直前にはお彼岸の3連休、海の日の4連休があって人の移動はかなりありました。特に7月の4連休は既に感染者が増え始めていたにも係わらず、政府がやや強引とも思われる判断でGoTo トラベルキャンペーンを始めたタイミングです。一方感染者拡大の山にあったGWやお盆休みには、人々は遠出・外出自粛に努め、その後の感染者減少に繋がりましたね。このような過去の事象を考えると、これから1、2週間後に再び感染拡大となることが懸念されます。GWもお盆休みも外出自粛を頑張りましたから、出かけたくなる気持ちは分からなくはないのですが・・・。かの千利休の言葉とされるものに、「人の行く 裏に道あり 花の山」というものがあります。きれいな花を見たいのなら、大勢が歩く道を行っては楽しめない、人々とは異なる道を歩いてこそ面白い、といったところでしょうか。大勢とは異なることをやらないと、特別の体験や考えには及ばない、とも解釈され、人生訓や相場格言にも応用されています。旅行や外出のタイミングなども同じかも。千利休のお言葉には続きがあります。「いずれを行くも 散らぬ間に行け」なのですが、どちらの道を行くにしても時期を外しては意味が無い、兎に角行けということでしょうか。まぁ、多くの人が動いた連休の後は感染者数が増える、というのは勝手な憶測、状況に基づく推理ですから、当たらないことを祈りましょう。今日の主役は、立山の富山県側にある室堂平のライチョウさんです。室堂平までは、車、ケーブルカー、バスを乗り継ぎましたから、歩いて登ったわけではありません。楽々、快適に標高約2,500mまで到達。 下界の蒸し暑さと異なり、爽やかな別天地でした。景色も素晴らしく高山植物も咲き乱れていましたが、このお話は後回しにします。室堂ターミナル出かけ、みくりが池周辺までお花を愛でながら散策。ライチョウさんの姿を求めながら、みくりが池の向こう側のハイマツ帯へ移動します。ややアップダウンのある散策路を進んでいると、突然奥様が後ろから「鳥さん」だと叫びました。それがこの子。 散策路のやや前方(5mほど)からこちらに向かって歩いてきました。夏羽になった♂です。明らかにこちらの存在に気が付いているのでしょうが、警戒して逃げ出す素振りは見せません。 人は天敵だ見做していなく恐れないのだとか。お庭で飼っているニワトリさんのようでした。そのまま直ぐ目の前まで来て、右側を通り過ぎていきました。遊歩道の右手はちょっとした岩場。岩の間をのこのこと歩き、進行方向と反対側に移動していきました。周りに人影はありません。 そっと観察させていただくことに。ライチョウは氷河期の生きた化石とされ、二ホンライチョウは国の特別天然記念物。北海道のエゾライチョウとは異なり、中部山岳の高山地帯のみで見られ、生息数は次第に少なくなり、2,000羽を切ってしまったそうですね。勿論絶滅危惧種指定。 絶滅危惧ⅠB類となっています。環境省によると、現在の生息地は頸城山塊(妙高・戸隠)、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山、南アルプスに限られているとのこと。嘗ては中央アルプスや八ヶ岳でも生息が確認されていたそうですが・・・。八ヶ岳は絶滅状態、中央アルプスでは今年一羽の♀の生存が確認されたそう。何れにしても、2,500m前後の高山帯まで行かないと会えません。立山に来たのは初めてで、ライチョウさんに会ったのも初めて。少しばかりドキドキしてしまいましたが、やたらと人懐っこい子で一安心。暫くすると岩場から降りてきて、目の前の礫混じりの裸地に座り込みました。どうしたのかな、と思いながら見ていると全身をブルブル。砂浴びをしに来たのですね。 親爺と奥様が前方にいたので遠回りしたのかな道を塞いでごめんなさい、というところでしょうか。土を跳ね上げて気持ちよさそう。ライチョウの名前の由来は、雷が落ちるような悪天候に良く現れるから、とされています。基本的には臆病で警戒心が強く、捕食者を警戒して明るい日中はハイマツの中から出てこないおのような解説をよく目にしますが・・・、必ずしもそうではないのかもね。上の子に分かれて暫く歩くと、遊歩道の脇からまた別の♂が出てきました。これは運が良いのでしょうか 最初の♂とは鼻孔の上辺りの白い羽毛の大きさが異なります。どちらも繁殖期を過ぎて、目の上の肉冠は小さくなっています。上尾筒の白黒の割合も先の♂とは異なって見えます。環境省の website には、ライチョウの生息を脅かす要因として以下の点が挙げられています。1.捕食者となり得る種の分布拡大による影響(キツネ、カラス等)2.従来生息していなかった種(ニホンジカ、ニホンザル等)が侵入し、 高山植生が採食されることによる生息環境の劣化3.山岳環境の汚染に起因する感染症の原因菌等の侵入4.登山客等の増加に伴う攪乱5.気候変動による営巣環境・植生等への影響このうち、1と2も温暖化の影響が考えられますから、5と合わせて、気象変動の影響がライチョウの生息に大きな影響を与えていると考えられます。2000年代に入ってから特に数を減らしているそうですから、さもありなん、と思われてしまいます。現在、二ホンライチョウの保護事業活動は幾つか進められているとのことですが、20年後には「幻の鳥だ」とならないように、願って止まないところです。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2020.09.23
3月29日(日)今日の朝方、5時頃の外気温は8℃弱。ところが8時には一気に1℃まで低下しました。昨晩から降っていた雨は雪に変わり、昼頃には薄っすらと積もりました。昨日の気温から一気に20℃程下がったことになります。季節外れの高温から、季節外れの低温まで振れ幅が大きすぎ。これで体調崩し新型コロナウィルスに感染しては洒落になりませんね。新型コロナウィルスの感染拡大といえば、昨日は衝撃的な出来事がありました。我が千葉県の東庄市にある障碍者福祉施設における多数感染です。このような施設では、一人の感染者から一気に広がってしまうという事例ですね。東京都台東区の中核病院である永寿総合病院でも多くの感染者が発生し、これは日本を代表する医療機関ともいえる慶応大学病院にも飛び火してしまいました。その他、国立がん研究センターといった高度な医療機関でも感染者が見つかっています。首都東京での医療崩壊が、医療機関内部から起きないかと心配です。今日の日記も九州旅行の続き。 まだしばらくは終わりそうにありません。備前鹿島干潟から向かった先は、同じ佐賀県の唐津市にある虹の松原です。この日のお宿はこの虹の松原の中にある国民宿舎。虹の松原は高校の修学旅行以来。 40年以上も経っています。当時、非常に感銘を受けた思い出があり、再び訪れてみました。残念ながら夜半からお天気は崩れ、翌朝もどんよりと曇ったままでした。松原の中を突き抜け、海岸へと続く遊歩道を歩いてみます。入り口から海岸まではかなり距離があります。松原の中を県道347号線が貫いていますが、その反対側にも松原は続いています。それを考えると、非常に分厚い黒松の純林であることが分かります。松原を突き抜けると唐津湾にでました。黒々とした横長の帯が全て松原なのです。松原の中から横方向を見ますと、果てしなく黒松林が続いています。虹の松原を出発し、平戸島を目指して西進を始めました。.イカで有名な呼子や、豊臣秀吉が文禄、慶長の役の際築いた名護屋城にも寄りました。ついでに呼子の手前の「七ツ釜」という景勝地にも立ち寄り。ちょうど雲が切れ始め、海上にお陽様の光が零れ落ちてきました。七ツ釜を上から覗いてみました。崖に規則正しく並ぶ玄武岩の柱状節理が見事でした。ここの柱状節理はとても細く繊細なのが印象的でした。パスタマシンから押し出されてくるスパゲッティのように見えましたよ。七ツ釜とは、この柱状節理が発達した断崖を、玄界灘の荒波が削ってできた海蝕洞が複数並んだ地形のことです。国の天然記念物にも指定されています。遊覧船も出ていますが、お天気が良いとさぞかし素晴らしい眺めなのだろうと思いました。七ツ釜の後背は広々とした園地となっていました。様々な小鳥が入れ替わり立ち代わり遊んでくれました。お馴染みイソヒヨドリの♂。これまたお馴染みのジョウビタキの♀。カワラヒワかと思いきや・・・。少し大柄のオオカワラヒワ。 久し振りに見つけました。くちばしが立派なシメ。普段から訪れる方は少ない印象です。人影が少ないせいか野鳥たちものびのびとしています。この後は呼子港に向かいました。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2020.03.29
2月29日(土)昨日夕方に九州旅行から帰ってきました。行きと同様に阪九フェリーにお世話になり、福岡県の新門司港から大阪府の泉大津港までは、瀬戸内海の船旅。瀬戸内海は波が静かで良いですね。 行きも帰りもほとんど揺れを感じませんでした。しかしながら新型コロナウィルスに警戒し、ほとんどを個室で過ごしていました。フェリーの船内はやはり乗船客が少ないのか閑散としておりました。そういえば九州の観光地もたいへん空いていましたね。海外からの観光客の姿は全くなく、日本人のお客さんも疎ら。ホテルや旅館にお泊りになる方も、土産物屋さんを覗く方もとても少ない印象。この傾向は日を追うごとに顕著になってきました。新型コロナウィルスによる人や物の移動が制限され、一時的には経済活動に大きな障害が出ていますが、ウィルスの影響は一過性のもの。東日本大震災やリーマンショックなどの金融危機に比べればまだましといえましょう。学校が休校となりイベント・集会は開催を見合わせ、スポーツ観戦も制限され、遊園地なども営業自粛となるなど、日常生活が大きく変化してしまいますが、今は耐える時期と割り切り頑張りましょう。ところで、今現在、一部地域でトイレットペーパーが店頭から消えているようです。紙製品が無くなるという「デマ」がSNSを通じて拡散したためですが、このデマは、2週間ほど前に香港で起きたトイレットペーパー騒動からの連想なのでしょうか。トイレットペーパーで思い出すのは、今から40年以上も前のオイルショック時の騒動です。今回はマスクや消毒用アルコールの品薄が先行していましたので、デマにも即座に反応してしまう心理状態にあるのでしょうか。東日本大震災の直後は、浄水場が放射性物質で汚染されたこともあり、ペットボトルのミネラルウォーターの確保が大変であったと記憶しています。つくづく、人は成長しない生き物だなぁと思ってしまいます。今日の日記は出水市のクロヅルと、ほぼ同じ場所にいたカワラヒワの大群のことです。前2回の日記で、ナベヅル、マナヅル、アネハヅルとカナダヅルの4種を書きました。残りはクロヅルですが、現地にいる間はクロヅルには会っていないと思っていました。下の写真の子も、少し色味が異なるなと思いながら、ナベヅルと一緒にいましたから、てっきりとナベヅルの幼鳥だろうとスルーしてしまいました。従って写真は少なめです。後日に写真を整理していましたら、ナベヅルには決して現れないと思われる特徴があることに気がついたのです。それは首にある黒い模様。ナベヅルの場合この部分は真っ白で、幼鳥であっても黒い色は出ないのです。そして、ナベヅルよりも明らかに薄い体色。ナベヅルとクロヅルは極近い関係にあるようで、ナベクロヅルと呼ばれているハイブリットも存在するのですが・・・。ナベクロヅルではないかとも疑われますが、ここではクロヅルの幼鳥としておきましょう。あまり関心を持たなかったこともあり、しばらく目を離した間に見失ってしまいました。関心を持たなくなった一因が、手前を飛んでいた黄色っぽい小鳥の大群なのです。まぁ、カワラヒワといえばカワラヒワ。関東地方でもそこかしこで見られる、数の多さでは代表的なフィンチです。しかし、このように多くのカワラヒワが目の前を飛ぶのは初めての経験で・・・。そこら中にいるナベヅルには少々飽きていたので、ついつい心を奪われてしまったのです。カワラヒワは特に飛んでいる姿が美しい小鳥ですが、この飛んでいる姿を写真できれいに撮る機会はなかなか訪れません。けっこう警戒心が強く、意外と近くまで寄れません。向こうからも寄ってきてはくれません。 一定の距離になるとサッと飛んで行ってしまいます。これだけ群れで飛んでくれると、画角に収めることは非常に簡単です。ただし、フォーカス合わせもそこそこに、盲打ちになってしまいますがね。翼がきれいだということはお分かりいただけると思います。このようにムキになってカワラヒワを撮り続けていたら、クロヅルと思われる幼鳥は、どこかに行ってしまいました。その時は何も思わなかったのですが、今思えば返す返す残念ですな。何はともあれ、出水ではツル5種を観ることができたわけです。これもひとえに亡き父の引き合わせなのかと思ってしまいました。少なくとも、アネハヅルとカナダヅルの場合は、地元の方々のご教授がなければ見つけ出すことはできなかったかもしれません。出水のツルの歴史を紐解くと、父がいた終戦直後には、300羽弱まで飛来数が減少していたようです。晩年は何度か一人で出水を訪れていたようですが、このツルの飛来地に来たのかどうか、聞くこともなくお別れとなってしまいました。今回は遺影を持って行きましたから、空の上から見ていてくれたかもしれませんね。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2020.02.29
2月12日(水)昨日から今日にかけて福岡県の柳川市に宿泊しました。朝起きると天気予報通り雨模様。 それもかなりの本降りです。熊本県に南下するついでに荒尾干潟に寄って遊ぶつもりでしたが・・・。すっかりやる気を削がれ、朝はグズグズと遅めに出発します。荒尾干潟の観察は諦め、さてどうするべえかと思案のしどころです。ここで、悪天候時はネイチャーセンターを見学すること、との霧多布岬のエトピリカ村の村長さんのお教えを思い出しました。幸いにして荒尾干潟水鳥・湿地センターが昨年オープンしたばかりです。これ幸いと寄ってみたのですが・・・。 見るべきものはほとんど無く・・・。参考図書も無ければ見ることができるDVDも3分ほどで終了。2階に上がっても全面の海にはマガモがパラっと浮いているばかり。ものの10分で出てきてしまいました。ここでまた村長さんのお言葉を思い出しました。ほとんどのネイチャーセンター見学はあっという間に終わってしまうと。そこで熊本市内まで移動し、コメダ珈琲店で日記を書いていました。時間がたっぷりとありましたので、今日の日記はやたらと長いです。さて、我が家を出発して早くも四日目。遊びすぎたり、フェリーの中で過ごしたりで、思うように日記が書けません。今日は福岡県の柳川市から熊本県の宇城市まで移動してきました。父の郷里である鹿児島県の出水市に近づいてきました。二日目と三日目は何をしていたかといいますと・・・。二日目は三重県の四日市市や津市のめぼしい河川の河口付近で遊び、その晩には大阪府の泉大津市から阪九フェリーで瀬戸内海をクルージング。三日目の早朝に福岡県は北九州市の新門司港に上陸し、有明海を目指しひた走り、佐賀県佐賀市の東よか干潟で遊んでおりました。ここがまためちゃくちゃに面白いところで、時間を忘れてウロウロしておりました。書きたいことがテンコ盛りです。 この様子は後日、日記に記します。ということで、今日の日記は二日目のことです。大阪までの中継地点ということで、三重県は四日市市の水沢地区に宿泊しました。この辺りは、四日市市の中でも鈴鹿山脈に向かって登ったどん詰まり。伊勢茶(被せ茶)の産地ということで、辺り一面お茶畑が広がっていました。眼下には遥かに四日市コンビナートの明かりが見え、夜景もとても綺麗なところでした。ここから大阪に向かうのですが、伊勢路の野鳥たちも気になるところですな。早朝にお宿を出発し、まず鈴鹿川派川(はせん)に向かいました。派川とは本流から分岐し直接海へと繋がっている川のことことですを指します。鈴鹿川は河口から5kmほど上流で分流しています。派川の河口付近は小さいながら干潟が形成されていて多くの野鳥が集まるとか。「日本野鳥の会三重」の website で下調べ済みです。現地到着は日の出直後。 まだ薄暗い中です。外気温はー3℃ほど。 寒さに一瞬たじろぎましたが元気を出して歩きます。トップの写真はたぶんホシハジロの♂。下の子はシルエットのみですが、ホシハジロの♂ではないかと。潜水系のカモさんであることは間違いないですね。歩いているうちに明るくなり周囲が良く見えるようになってきました。お食事中のヒドリガモの♂と♀。 川から流れだす浮遊物を食べていました。とても眠そうなコガモ♂とホシハジロ♂です。 珍しいツーショット。仲良く並んでいたので大きさの違いが良く分かります。ウミアイサの♂も近くまで寄ってきました。鈴鹿川派川は朝陽が照らす方向が良く、写真はきれいに撮れます。鈴鹿山脈の方面。 御在所岳かな。薄っすらと雪を被り、上空には如何にも寒そうな雲が出ています。余りの寒さに早々に退散しました。続いて三重県津市の安濃川河口にも立ち寄ります。ここは毎年必ずミヤコドリが越冬することで名が通っています。ミヤコドリといえば我が千葉県の船橋三番瀬が一番です。安濃川河口は二番。 三重県の皆さん済みません。ただし、船橋三番瀬は南側に開けていて、ほとんどの時間帯は逆光になり写真を撮るにはあまり条件は良くありません。ミヤコドリの赤い虹彩をきれいに撮るにはいつも苦労させられます。写真を撮る条件はこちらの方が格段に上でした。到着して直ぐに眼に入ったのはやはりミヤコドリです。白黒のツートンカラーの身体から、赤いくちばしと脚が突き出ていますから嫌でも目に付きます。全部で7羽ほどの群れでしたが、全員スヤスヤお休み中。時々思い出したように羽繕いをしますが、あまりにも動きが無くて面白くありません。そこでミヤコドリは放っておいて、他の野鳥たちに目を写しました。対岸から砂嘴が伸びていて、河口を大きく塞いでいます。その砂嘴の上には、ミヤコドリの他、シギ・チドリやカモやカワウなどが羽を休めていました。その多くは潮が引いて水深が浅くなるのを待っているようでした。下の写真はダイゼンとハマシギの小群でしょうか。 それぞれ10羽ほどいました。打ち上げられた「お~いお茶」のペットボトルが興醒めです。それも致し方なしか。 河口には様々なものが流れ着き打ち上げられます。そもそも気軽に捨てないで欲しいなぁ、とは思いますが・・・。河口近くでは変な羽衣のカモが潜水を繰り返していました。くちばしの黄色い班や白みが強い黄色の虹彩、赤っぽい脚、そして雨覆いから次列風切の白斑はホオジロガモの♀の特徴と一致するのですが。後頭部から首の後ろは白くなっていますし、頭部全体は白髪交じりになっています。ホオジロガモならばこのような部分が白くはならないと思いますが・・・。近縁種にヒメハジロがいます。 この種の♂は眼の後ろから首の後ろが白。若♂は確かに白髪頭が徐々に広がっていくそうなのです。もしかしてハイブリッドか、とも思うのですが・・・。北米では繁殖地も越冬地も重なっていますから、あり得ないわけではないと思います。何れにしても、種も性別も供に不詳の奇妙な羽衣の子でした。下の子は普通のホオジロガモの♀です。ホオジロガモの名の由来である頬っぺたの白斑は♂だけの特徴ですご多分に漏れず地味な♀ですが、他のカモたちよりはましかもしれません。手前の小さな砂浜に目を転じると、イソヒヨドリの♀が食材をゲット。小さな昆虫のようです。気温は低いのですが陽射しは暖か。 誘われて出てきたら早速御用ですか。 お気の毒です。浜辺の小さな花崗岩に飛び乗ったところ。 表情がとても可愛らしい女の子でした。そうこうしていると、3羽のミヤコドリが隊列を組んで行進を始めました。どうするのか観ていましたら・・・。 行進が止まり、暫くすると。突然の飛び出し。 いつもながら飛び出す瞬間は撮り損ね。反射神経が鈍すぎですな。河口から南に繋がる浜辺には、波打ち際で小さなシギがお食事中。波が寄せると一斉に陸に向かって駆けるので、てっきりミユビシギ軍団かと思いましたが、主力はハマシギでした。真ん中の1羽だけがミユビシギです。身体の大きさはほとんど同等で、冬羽だと遠目には本当に紛らわしい。かなり潮が引き河口部に干潟が出現してきました。それに伴い何種類かの野鳥が集まりだしました。久し振りに、ただのカモメにも会いましたよ。お腹が空いているのかやたらとご機嫌斜めです。ミヤコドリを脅して追い飛ばし、上空をかすめるユリカモメにもつっかります。次第にミヤコドリたちも集まってきました。対岸の砂浜と合わせると20羽以上はいそうです。新旧のヤコドリが対決していました。新ミヤコドリが穿りだした貝の身を、旧ミヤコドリがかっさらっていきました。旧ミヤコドリは伊勢物語に出てくる都鳥。 ユリカモメとの説があります。ここではその説を採用しておきます。即ち、新ミヤコドリは標準和名ミヤコドリのミヤコドリ。旧ミヤコドリは伊勢物語に登場する都鳥のユリカモメ。 それにしても、カモメたちはけっこう質が悪いですな。今度は新ミヤコドリが慌てて呑み込んでしまいました。旧ミヤコドリはとても悔しそうです。そろそろ大阪に向かおうと思った頃合いに、足許からシロチドリが出てきて思わず見入ってしまいました。赤っぽい花崗岩が砕けてできたと思われる砂はとてもきれいで、白色が目立つシロチドリのボディが引き立っています。時刻はそろそろお昼の12時。午後4時半までには大阪府泉大津市のフェリー乗り場に到着していなくてはなりません。距離は凡そ130km。 一目散に駆けていき楽勝かと思いましたが、大阪府に入ってから大渋滞が発生しノロノロ運転に。 若干肝を冷やしました。結局40分ほどの余裕を持って無事到着し今に至るです。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2020.02.12
1月29日(水)昨日、一日中降り続いた雨も早朝には止み、朝の9時過ぎから一気に青空が広がりました。久し振りにお陽様がこれでもかと輝いて、体感温度はぐんぐんと上昇し、春の陽気となりましたね。関東甲信越の山沿いでは、雪が積もった処もあるようですが、この陽気で一気に融けてしまうかもしれません。新型コロナウイルスによる肺炎については、遂に恐れていたことが現実になってしまいました。日本においても人から人への感染が確認されてしまったのです。武漢市当局や中国政府の情報公開と対応がもっと早ければ、この方は感染せずに済んだのではないかと思うと、非常に残念な思いがこみ上げてきます。毎日発表される中国での患者数と死亡者数は鰻登りですな。中国政府の発表ですから、相変わらず俄かには信じられませんが・・・。もっと多いのではないかとの疑惑の念が湧いてきます。世界中に散らばっている中国人の方々(特に武漢市民)は、中国国内での感染者の方々と同時期に感染した可能性が非常に高い。即ち日本にも既に多くの保菌者がいるのではないかと心配になります。相手は目に見えないウィルスですから非常に厄介ですが、警戒するに越したことは無い。十分な睡眠の確保と栄養補給により自己免疫力を上げ、マスク着用、手洗い・うがい、消毒薬使用を励行するとともに、大型商業施設、娯楽施設などへの不要不急のお出かけは控えるべきでしょうな。さて、今日の日記は森の小鳥の第二弾。 ジョウビタキの♀です。ご近所の森をお散歩していますと、様々な小鳥が目の前を過ぎります。このような場所には、スズメを始め開けた処にいる小鳥ほぼいませんから、ほとんどの場合、木立や藪を好む小鳥たちに違いありません。このジョウビタキもそのような一員です。植込みで隔てられた森の中の小道から、ひょいっと目の前の小枝に留まりました。驚かさないように木化け・石化けを心掛けじっとしていますと、危険人物ではなさそうだと思ってくれたのか、逃げ出さずにいてくれました。話がちょっと逸れますが、木化けから荘氏に収められている木鶏の故事を連想しました。伝説の名横綱である双葉山が連勝が69で止まった際、自分自身を「未だ木鶏たりえず」と表現したとのエピソードで広く知られています。木鶏そのものの意味は、木彫りの鶏(そのように動じない鶏)が闘鶏では最強であるということですが・・・。荘氏は道を究めた人の在り方の喩えとして、木鶏を持ち出したわけです。親爺が木鶏たりえるわけはないのですが、少しでもその心境に近づきたいものです。ジョウビタキは昨日の日記のルリビタキと非常に近い種です。生息域はかなり被りますから関東平野部では冬鳥ですし、非繁殖期は♂・♀ともに単独行動でそれぞれ縄張りを持ちます。あまり高い梢の上は好まずとも森や林に棲んでいます。低い枝から地上に降りてお食事をするといった行動パターンも似ています。体格や体形、そしてお顔の輪郭も似ています。敢えて違いを上げると、ジョウビタキの方が明るい場所を好みますし、ルリビタキと比べると、その生息域はやや南方に寄っているでしょうか。もちろん羽衣は全く異なりますが・・・。♂のジョウビタキの姿は、2019年3月18日の日記に書きましたのでご参照下さい。喉からお顔の下半分は黒っぽく、お顔の上半分は銀色。胸からお顔は全面が鮮やかなオレンジ色です。♂と♀はともに次列風切から三列風切にかけて白色の帯があります。翼を畳むとこの部分は白い紋に見えることから紋付鳥とも呼ばれています。♂の方がより大きくて立派な紋に見えます。ジョウビタキの場合は、わりと♀のファンが多いように思います。親爺もそうなのですが・・・。 そのポイントはお眼目。パッチリとしたお眼目を白っぽいアイリングが囲み、何とも柔らかい表情なのです。枝から地面へと降り立ちました。食料を探しているのですね。落ち葉の裏に付いた何かの幼虫を摘み上げて食しておりました。後ろ姿はこの通り。 翼にある紋が良く分かります。再び低い枝の上に移動しました。昨日のルリビタキと比べると、この子は地上に降りている時間は長いですね。ルリビタキは降り立ってから、ものの1秒ほどで枝にお戻りでした。上から狙い撃ちなのでしょうか。これが種による違いなのかどうかは分かりません。次に地面に降り立った時は、先にいたツグミと鉢合わせ。それともツグミの姿を見て追い払いにかかったのでしょうか。またこのツグミも珍しく、植込みの直ぐ脇の暗がりに居たのです。縄張り意識が強いジョウビタキですが、流石に身体の大きなツグミには敵いません。すぐさま退散。植込みの枝の間をチョンチョン移動していましたが、そのうちに見失ってしまいました。ジョウビタキも都市公園の樹林にはかなりいるようです。群れをつくらないので分かり難いといえば分かり難いのですが、ルリビタキよりは明るいところに出てくる傾向が強いので、見かけるチャンスは多いかも・・・。地鳴きの鳴き声はルリビタキより大きくてよく通るように思います。その声はゆっくりと「ヒッ、ヒッ、ヒッ」。そして小さい声でかなり早いピッチで「ガッ、ガッ、ガッ」とも鳴きます。鳴き声もルリビタキとよく似ていますね。そして常に尾っぽを上下にプルプルと震わせているところもそっくり。冬の樹林帯でこのような鳴き声が聞こえてきましたら、どちらのヒタキか見極めるのも面白いのではないでしょうか。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2020.01.29
1月23日(木)今日は日本列島の南側を、低気圧が東進中。いわゆる南岸低気圧ですが、天気図を見るとまるで梅雨時のようです。低気圧から中国大陸にかけて長い停滞前線が伸びています。この時期になんじゃこりゃ、という感じですな。天気予報によってバラツキがありますが、今度の日曜日から月曜日にかけては雪となる可能性が示されています。雪が少し積もったらやりたいことがあるのですが、ドサッと積もると自宅待機になってしまいます。 まぁお天気次第ですね。今日の日記も船橋三番瀬の続き。西の堤防から渚の中央付近へ末っ子と移動。 その時の干潟の様子です。時刻は午前11時頃。干潟が少し現れ始め、そこそこシギ・チドリの姿が観られるようになってきました。まずはミヤコドリ。三番瀬ではほぼ年中観られるようになり、珍しい野鳥ではなくなってきました。皆さん見飽きたのか、写真を撮っている方は他に二名だけ。周りはガラガラです。 ミヤコドリはプレッシャーがかからずまったりしています。見慣れた姿とはいえ、この子たちは訪れる度に楽しませてくれます。唯一無二のこの姿、ここに来てスルーするわけには参りません。基本的には冬鳥ですから、やはり冬になると個体数が増えています。ユリカモメとは仲良しのよう。でもミヤコドリのおこぼれを狙っているという感も無くは無しです。お腹が一杯なのかミヤコドリたちは、あまりお食事に熱が入らないようです。だらだらと渚線にいるばかり。見ているうちに西の防波堤の方に小移動しました。ミヤコドリの群れの中に、ただのカモメが乱入。何かを見つけた一羽のミヤコドリ目掛けて突進していきます。やはり横取り作戦のようですな。ただのカモメとは標準和名が「カモメ」。 頭に何も付きません。だからただのカモメ。このカモメは意外と数が少なく、見られるとラッキーな気分になれます。大きさはミヤコドリとほぼ同等。 ユリカモメを一回り大きくしたサイズです。くちばしと脚が黄色く背中の灰色がかなり薄いので、いれば見つけやすい種ではあります。しかし、親爺の行動範囲ではほとんど見かけません。カモメ属の宝庫、銚子まで出かけても運が良ければ観られる程度。他の地域ではどうなんでしょうかね。至ってのんびりとした光景です。後ろを振り返ると、パラリとミユビシギがいました。ミユビシギはくちばしがやや短く、浜辺ではとても小さく見えます。小走りで駆けていく姿が何とも愛らしい。近くにはハマシギ集団もいます。冬羽のミユビシギと本当によく似ています。くちばしはハマシギの方が若干長め。全体の色味がほんの少しだけ濃いでしょうか。何れにしても一見の区別は難しいかも。光線の具合にもよりますが、ミユビシギの方が白っぽく見えます。特に頭部やお腹の白さはミユビシギの方が目立ちます。従ってミユビシギの周りはパッと明るく見えることが多いです。ハマシギとミユビシギが混ざるとその差は良く分かります。これが夏羽に換羽すると一目瞭然になるのです。ミユビシギは全体が明か褐色に染まりますし、ハマシギはお腹に黒い斑点が出ます。更に行動パターンについて言及すると・・・。ミユビシギは脚が浸かるところは好きではありません。波が寄せてくると慌てて逃げ出します。 これもまた可愛いのですが・・・。ハマシギは、写真の通り脚が水に浸かっても平気な顔をしています。くちばしの長さと何か関係がありそうです。細かいところですが見分けの参考になります。東の堤防を見てみると、大勢いたギャラリーが帰り始めています。三番瀬では昨年の10月下旬、日本では珍しいオニアジサシの滞在が確認されました。今でもいるのでは・・・。 おそらく皆さんはその姿を見に集まったのだと思いました。そして干潟に出ているシギ・チドリの数が少ないことから、多くの個体が堤防の上で待機しているのではないかと思いました。そのようなわけで、この後末っ子と東の堤防にも行ってみることにしたのです。続きはまた明日。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2020.01.23
1月12日(日)新しい年になってから、あっという間に2週間が過ぎようとしています。毎日、特に何をしているわけでもないのですが、慌ただしく感じているうちに日捲りカレンダーが捲れてていきます。日捲りカレンダーといえば、今我が家で活躍しているのはこれ。「北海道の野鳥」と銘うたれた万年カレンダーです。昨年、苫小牧市のウトナイ湖サンクチュアリネイチャーセンター横の、「道の駅 ウトナイ湖」の売店で入手しました。北海道で観られる野鳥写真が毎日一種載っています。もちろん北海道の野鳥は本州以南でも観られる場合が多いですから、日本の野鳥の図鑑としてもたいへん有用なものであります。今日と明日のページはホオジロガモ。今日は♂、明日は♀です。北海道を代表する野鳥写真家のお一人、大橋弘一氏の野鳥フォトアートと解説文が毎日楽しめます。種々のの通販サイトでも入手できます。お代は1600円也(税抜き)。 一生使えますからコスパ最高だと思います。さて、今日の日記は宮城旅行最終日、1月3日の最後の記録。朝登米市のお宿を出発した後、「道の駅三滝堂」に寄りお買い物。一昨年末にグランドオープンしたとても新しくきれいな道の駅です。そして南三陸町の志津川湾でコクガンの観察。更に国道398号を半島沿いに仙台方面に移動すると、神割崎という名勝地がありました。南三陸町から石巻市に入ったところにあります。南三陸町側は戸倉、石巻市側は十三浜となります。上の案内看板には、神割崎の伝説が記されていました。粗筋は以下の通り。嘗て、この場所には横沼の浜と呼ばれていました。戸倉村寺原と十三浜村小瀧の境目だったのですが、両村の境目ははっきりと決まっていなかったそうです。ある日、浜辺に弱り果てた大きな鯨が打ち上げられ、両方の村の住民は天からの授かり物だと大喜びしましたが・・・。日頃は仲良く暮らしてきた両村の人々ですが、鯨ほしさに「この場所は自分たちの村だ」と争います。登米奉行にも訴えましたが、奉行も裁き切れず争いは三日三晩続きました。その三日目の夜、この地は猛烈な雷雨に襲われ横沼の浜には落雷が・・・。翌朝浜の人たちが行ってみると、浜にあった岩が一文字に割けていたということです。両村の人々はその神秘に驚き、これは正に神業だと信じ神様が岬を割って仲裁をしたのだと考えました。そして争いを止めその岬にあった岩の割れ目を両村の境界と定めました。今でもこの場所は南三陸町と石巻市の境界になっています。鯨も仲良く分け合ったのだそうですよ。看板のあった場所から階段を降りていくと、神割崎を目の前に見る浜へと出ることができました。伝承通り大きな岩が真っ二つに割けています。神割崎は全国の「日本の白砂青松百選」に選ばれています。同じ宮城県では松島も入っています。この裂け目はちょうど東を向いていて、2月と10月にはこの裂け目の間から朝陽が昇る日があるのだそうです。大川小学校跡地に寄った後は松島まで行きました。松島は日本有数の景勝地ですから、今更下手な説明の必要もありませんが、若干の解説をしますと・・・。京都府の天橋立、広島県の厳島(宮島)と並び日本三景の一つ。下の写真にある五大堂が松島の象徴の一つです。五大堂のある島の先端から観た島々の景観。松島湾には260余の島々が浮かんでいるそうな。比較的大きな島、福浦島へと渡る福浦橋です。朱塗りの橋桁がとても印象的でした。松島へ来るのは生涯二度目。30年近く前に勤務先の慰安旅行で訪れて以来です。当時は昭和から平成へと移り変わる時代。バブル経済崩壊直後とはいえ、未だ日本社会そのものには余力も余裕もありました。そのような事を思い出しながらゆっくりと辺りを散策します。松島が日本全国区の名所となったのは江戸時代以降。仙台藩主伊達政宗と俳聖松尾芭蕉に因るところがところが大でしょう。松尾芭蕉の奥の細道の冒頭、序章では、月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして旅を栖とす。・・・春立る霞の空に白川の関こえんと、そゞろ神の物につきて心をくるはせ、・・・、もゝ引の破をつゞり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、 草の戸も住替る代ぞひなの家面八句を庵の柱に懸置。とあります。 奥の細道の旅の目的の一つは、松島見学にあったことは確か。しかしながら、肝心の松島では感動の余り一句も詠めなかったとあります。同行した弟子の曾良が詠った一句が伝わるばかり。有名な「松島や ああ 松島や松島や」は芭蕉翁の句ではありません。後世、江戸末期の狂言師、田原坊なる方の狂言だそうです。しかも原文は、「松島や さて 松島や松島や」であったそうですよ。遊覧船に乗りゆっくりと見学する時間はありませんでが、海岸縁を少しだけ散策しただけでも、その素晴らしさを実感することができました。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2020.01.12
11月9日(土)昨日は立冬。 暦の上では冬となってしまいました。そろそろ冬鳥たちが続々と到着するころですね。茨城県常総市の菅生沼には、10月下旬に早々とコハクチョウが飛来していました。千葉県側ではどうなのか気になるところです。先日はノスリの姿を見かけましたし、手賀沼にはコガモやオナガガモに加えカンムリカイツブリが浮かんでいます。岸辺の葦原にはアオジの姿も・・・。本埜や夏目堰のコハクチョウ・オオハクチョウや銚子のカモメ、茨城県稲敷市のオオヒシクイなどの動向も気になるところです。日記は未だに北海道。スピードアップしなくてはと思いながらも、思うに任せない進行振りであります。ということでやっと10月14日に漕ぎ着けました。北海道滞在の最終日となります。 天気が回復し穏やかな朝を迎えました。小鳥の鳴き声に誘われて、いそいそと朝食前のお散歩に出かけます。斑に紅葉したハウチワカエデ。 赤と緑のコントラストが目を引きました。突然足元から飛び出したアオジの♂。何処に隠れていたのか全く分かりませんでした。遠くにはホオジロの姿も見えます。エゾノコンギクのお花でしょうか。おそらくセリ科の植物。種子の形が独特です。 セリ科の植物はやたらめったらにあるので覚えきれませんな。山栗の巨木が道端に立っていました。写真では分かり難いのですが、兎に角大きいのです。枝にぶら下がってこちらを覗くハシブトガラ。トロンとしたお眼目で可愛らしいことこの上なしです。朝飯前のお散歩として上々の収穫ですね。どれもが美しく愛おしい存在に感じました。朝食後、早々にお宿を出立し有珠山に向かいました。有珠山は20世紀の100年間で4回も噴火した、世界でも稀にみる現役の活火山です。直近の噴火は20世紀最後の2,000年。山麓の洞爺湖温泉街などが甚大な被害を受けたことは記憶に新しいところです。山の中腹までロープウェイが架かっていて、手軽に活火山の様子を観ることができますよ。 後を振り向くと昭和新山が鎮座しています。1944年~45年の噴火活動で新たに隆起したところ。元は畑であった場所がもりもりと300mも隆起し新たなお山が誕生しました。山腹から水蒸気がもうもうと上がっています。 現在は立入禁止です。ロープウェイに乗って有珠山に上がってみました。眼下には洞爺湖と昭和新山を含む大パノラマが広がります。地形の位置関係が良く分かりますよ。洞爺湖そのものも太古の大噴火でできたカルデラ湖です。この一帯は地質学的に非常に貴重なことから、洞爺湖有珠山ジオパークとしてユネスコ世界ジオパークに登録されています。この位置より更に200mほど上の、異様な姿をした有珠山山頂(大有珠山)。山頂の向こう側に巨大な火口原が口を開けています。有珠山は様々な場所から繰り返し噴火してきました。長い眠りから突然目を覚ましたのが1663年。その後350年ほどの間に9回も噴火し、それぞれ噴火口は一か所ではないのです。山麓、山腹、山頂と所構わずです。噴火により崩壊したところや、新たに隆起したところなどが重なり、山容は大きく変化してきています。遊歩道を歩きますと大噴火口が観られる展望台に行けます。ただしこの噴火口もほんの一例。2,000年の噴火では、洞爺湖寄りの山麓という全く別の場所が噴火しています。遊歩道には更に先があるのですが、今回はやはり諸般の事情があり行きませんでした。外輪山の向こうには海が見えます。 有珠山は海の近くでもあります。7000年~8000年前と推定される噴火では、大規模な山体崩壊を起こしあの海まで噴石や土石流で埋め尽くされたとされています。 今でも伊達市の地形にはその痕跡が明確に残されています。噴火口をボーと眺めていますと、猛禽と思われる野鳥がソアリングしていました。タカ柱とまではいきませんが、何羽かが次々と現れ、そして視界から消えていきます。写真で確認したらノスリでした。たぶん渡りの途中なのだと思います。 どこまで行くのかは不明。更に頭を回しますと室蘭方面まで良く見えます。手前の町は伊達市の市街地。北海道は大きな島であるだけあって、その形成過程もかなり複雑なようです。調べてみるのも面白いかも。 ただし時間はかかりそうです。ロープウェイの駅まで戻る間に、多くの小鳥たちも群れをなして上空を通過していきました。何とか捉えたその内の一羽です。シジュウカラですね。 全くの偶然ですが翼の広がりがきれいに写っていました。有珠山と昭和新山のお話はお終い。火山について少しだけ勉強しましたが、とても興味深いものだと改めて感心したところです。この後、洞爺湖湖畔へと降りていきました。先に書きました通り、洞爺湖も火山活動によって誕生したカルデラ湖。真ん中には大きな中島が浮かんでいます。この島も火山活動でできました。 まだ火山のお勉強は続きます。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2019.11.09
10月15日(火)昨日の夕方苫小牧東港から乗船し、今日の午後新潟港で下船の予定です。今回も新日本海フェリーにお世話になりました。奥様とは新千歳空港でお別れ。苫小牧までの通り道であるウトナイ湖バードサンクチュアリに寄り道。マガンの大群が羽を休めていました。 ここから更に南を目指すのだと思います。日記は網走市の二日目、10月5日の事です。「わしのとまり木」には2泊3日の予定ですから時間はあまりありません。あぁ、それなのに・・・。 お天気は最悪。風は強く横殴りの雨が断続的に降っていました。台風18号崩れの温帯低気圧の影響なのです。この台風が通過した頃は、まだ太平洋高気圧の勢力が強くその縁を大回りしていました。フィリピン、台湾の右側を通過した後、中国沿岸辺りから進路を東向きに大きく変え、朝鮮半島に上陸し、更に日本海に抜け温帯低気圧となりました。台風崩れとはいえかなりの勢力を保ったまま、前日夕方からこの日の未明にかけて北海道南岸を駆け抜けていきました。ということで、悪天候時は箱物見学に限ると、「わしのとまり木」のご主人に教えていただいた、美幌博物館の見学を中心に動くことにしました。まずは美幌町方面を目指しながら、少し遠回りして能取岬に寄り道です。能取岬は、北の端の宗谷岬からなだらかに続いてきたオホーツク海沿岸に少し突き出た突端。左の能取湖、右のオホーツク海に挟まれた風光明媚な地。しかし靄がたちこめ視界がふさがれています。岬の断崖沿いにカモメたちが次々と通過していきました。距離が遠くてはっきりとは確認できませんが、どうもミユビカモメのようです。荒れ狂う海上には、クロガモが一羽浮かんでいますね。海ガモのこの子にとって、これぐらいの波はへいちゃらのようです。先頭のカモメの背中にはⅯ字型の模様が見えます。 尾羽の黒い縁取りは逆U字型。これはミユビカモメの幼鳥の特徴ですね。 ということでミユビカモメの群れとはっきりと分かりました。もう渡りの季節でしょうか。 遥かな北から日本列島へと越冬に来たようです。能取岬の先端には面白い地層が見えました。それにしても寒い。 岬であるが故吹き曝し、冷たい風が吹きつけてきます。続いて能取湖のサンゴソウ群生地に向かいます。もう盛りを過ぎていて、鮮やかな赤から褐色に変色しかけていました。サンゴソウはアッケシソウのこと。近付いて観ると、赤い芋虫が林立しているようです。ユリカモメも十羽ほど来ています。そして美幌博物館を見学。美幌町は大空町を挟み網走市の北側に広がる町です。地図を見ますと道路が四方八方に伸びています。道東北部のハブになっています。 交通の要衝ですね。従って古くから人が住みついていたようです。縄文時代前期から擦文時代まで、年表形式の展示があります。擦文時代とはアイヌ文化時代の前、7世紀から12世紀ごろまで続いた、北海道特有の文化を擁した時代。更にオホーツク海沿岸は、北のサハリン(樺太)からやってきた別の民族がオホーツク文化を発展させます。また古くから本州との交流もあったようで、南と北が融合した独特の文化を形成しました。これが擦文土器。縄目を付けた模様が特徴だそうです。時代は下って江戸末期。北海道を隈なく歩き、詳細な北海道地図を作成し、更に、当時和人に圧迫されていたアイヌ民族の保護を訴えた松浦武四郎の資料展示もありました。美幌博物館は魚類系の学術研究が進んでいるとのことですが、展示については幼児から中学生向けが主体でした。 美幌博物館を出たのが12時頃。 まだ時間があります。次の日は網走を離れますので、思い切って知床半島のウトロ近くまで行ってみました。目的地は遠音別(オンネベツ)川河口近く。 ピンポイント。この川には8月から10月にかけて、カラフトマスやシロサケの大群が遡上します。鮭鱒観覧施設が設置されています。 小さな堰があって、そこをジャンプして超えていくサケマスの姿を安全に観察することができます。既にカラフトマスの遡上はピークを終え、主体はシロサケに替わっていました。堰の端をこっそりと越えていくサケがいます。この子は見事なジャンプ。 勢いも飛び出した角度も満点です。この子は失敗ジャンプ。勢いが足りません。 踏み切った位置が堰に近すぎたのかもしれません。落ちる水の勢いに呑まれてしまいます。大雨が降った後ですから、水量が増えていて尚更難しいようですね。この子は見事な垂直ジャンプ。飛び出した角度が大きすぎるようですがどうでしょうか。着水地点は少し低い。流れに呑まれそうです。まずい。 落ちそう。ここでエンジン再点火。 流れに突っ込んでいきます。裏返しに成りながらも、強引に身体を流れにねじ込んでいきます。見事に上流へと消えていきました。風雨が激しい状況でしたが、見飽きることなく1時間以上も観ていました。この日の晩は、ラグビーWCの日本対サモア戦が開催されました。初戦はロシアを撃破、二戦目は世界ランク2位のアイルランドとの接戦を制し、向かえたサモアとの第三戦です。楽な勝ち方とはとても言えませんがね。 双方力の入った熱戦。そして一昨日はプール戦全体の最後、ベストエイトを掛けて伝統国で難敵のスコットランドと激突しました。守備の硬い相手から4トライを奪い、後半追い上げをくらうも快勝。見事に念願の決勝Tに進出です。次の相手はこれまた難敵の南アフリカ。 過去優勝2回の強豪国。しかしこのままの勢いで突破してもらいところ・・・。台風19号の爪痕には目を覆うばかりですが、サクラのジャージの選手たちのように、一致団結で乗り切りたいものです。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2019.10.15
10月10日(木)霧多布岬の三日目も早朝に岬まで行ってきました。台風18号の影響で、朝からどんよりとしていました。海上は風とうねりが出始め、昆布船は出漁中止のようです。親爺一人の静かな時間が過ぎていきます。 岬の先端はカモメが行き交っているばかり。ボーと見ていますと、白いカモメが左手を岬の先端に向かっていました。右手から再び現れると予想しカメラを準備。 案の定、先端を周り手前に向かってきます。シロカモメでした。 初列風切が白いので間違いありません。上から肉眼で見ると真っ白に見えました。 北海道では珍しくないと言いますが・・・。ゴロゴロしているというほどの印象は、今のところありませんね。オオセグロカモメやセグロカモメが100羽いても、シロカモメは見つからない感じ。もっと寒くなるとカモメの数自体が減るのかな。すると居残りのシロカモメが目立つようになるのかもしれませんね。時期と場所に依るのかものかもしれません。シロカモメは大型カモメの中では最も寒冷地を好みますから・・・。銚子まで南下する個体はごく少数。 しかも成鳥は少ないようです。お宿に戻る途中、タヒバリの撮影ができました。「チッ、チッ」と鳴いて飛び回っているのですが、人影を見ると直ぐにいなくなってしまいます。お宿の周りでは、カワラヒワが「ル、ル」と鳴いて多数飛んでいます。これから南下していくのでしょうか。エトピリカ村の村長さんのお話では、岬ゆえ渡り鳥が多く通過していくそうです。これはノビタキ。 ♂でしょう。夏に観たノビタキの姿とはかなり異なります。 身体全体オレンジ色が濃くなっていました。これまたエトピリカ村の村長さんのお勧めで、霧多布湿原の端に位置する奥琵琶瀬野鳥公園に行ってみました。前日にはミサゴがいたそうですが・・・。 ミサゴは空振り。しかし広々とした気持ちの良い場所でした。 遠くにはタンチョウの番の姿。多くのハシビロガモやヒドリガモ、オナガガモがお食事中でした。ちょうど干潮時で、この辺りは浅くなっているのですね。逆立ちするとカモたちは底にくちばしが届くようです。潜水がちょっと苦手なカモたちに特有のお食事風景です。ここでもクジャクチョウを目にします。続いて霧多布湿原センターから、四番沢林道、三番沢林道をお散歩しました。木道の上にはエゾアカネ。 全身真っ赤なきれいなトンボです。エゾアカネは北海道でも道東でしか繁殖していません。しかも数はそれほど多くなく、どちらかというと珍しい部類でしょう。♂と♀が繋がった姿も見ましたから、霧多布湿原では間違いなく繁殖しているのでしょう。またメロンパンのようなキノコを発見。そのうちの一つにエゾアカガエルが乗っかっていました。キノコついでにカラマツ林のキノコ畑。 あんなのやらこんなのやら。ずっと「フィ、フィ、フィフィホ」と鳴き声がしていました。しばらくして遠くのヤナギの枝にこの子が出てきました。ベニマシコ♂です。 未だ南に渡っていません。 暖かいし食糧事情も良いようです。上の枝に飛び移り・・・。♀も出てきました。 近くにいたようです。湿原側にもいました。 もう冬羽に衣替え。目付きが優しくなっていますね。 ♂も可愛くなっています。三番沢林道を上がっていきますと、森の中にゴジュウカラ。道東ではたいへんに多い小鳥です。 たいてい枝に留まらず直接幹にしがみつきます。この後霧多布岬に戻り、エトピリカ村の村長さんの秘密の場所に行きました。その場所からはラッコが見られるのですよ。 崖上ですけど。 ちょっと怖かった。親子3匹。 呑気な父さんラッコと子育て上手な母さんラッコ甘えん坊のお子ちゃまラッコ。全て確認できましたが、村長さんのようにきれいな画は撮れません。 天気が悪い。明日の日記はそれで決まり。 やっと霧多布岬が終わります。 うーん盛沢山。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2019.10.10
9月17日(火)先週の土曜日、サウジアラビアの石油施設がドローンによる攻撃を受けたという、ショッキングなニュースが世界を駆け巡りました。イエメンの武装組織フーシー派が犯行声明を出したとか。背後にはイランの影も見え隠れしているようです。2001年のテロ組織アルカイダによるアメリカ同時多発テロの時は、WTCやペンタゴンがハイジャックされた航空機によって攻撃されました。時代は下り、今回の場合はドローンによる攻撃という点が最も恐ろしいところ。この攻撃、実は8月中旬にも起きていたのですね。この時は大した被害は出なかった模様ですが。ドローン攻撃は、現在のいわゆるミサイル防衛システムでは防ぎきれないらしいのです。しかも犯人を特定することが場合によっては困難なことも考えられます。ドローンによる攻撃の危険性は、昨年から指摘されているところですが、今回の事件で低コスト・高効果が実証されてしまったわけでありまして・・・。どこぞのバカが真似をしないとも限らない。 いや、真似をしないはずがない。というか、このようなならず者は水面下で繋がっていますから、これは想像するだけでとても恐ろしい話なのです。このお話は完全な門外漢なのでこれくらいにして・・・。日記は昨日の続き、船橋三番瀬海浜公園の野鳥たちです。7時過ぎ、砂浜に戻ってみますと、少しずつ姿を現した干潟にカモメたちを中心とする大型の野鳥の姿が目に付きました。よく見るとミユビシギなど小さなシギ・チドリもちらほらいるようです。オオソリハシシギも小集団でご飯を食べていました。次第にミユビシギたちが更に増えてきます。ほら、どさっとやってきましたよ。東の突堤で待機していた集団でしょうか。 ミユビシギとハマシギの混群のようです。大きな鳥をじっくりと観察するのも面白いのですが、小さな鳥の集団を眺めているのも楽しいものです。特にミユビシギは集団でコロコロと走ることがありますので、多数の雪だるまが風に吹かれて転がっているようで、それはそれは可愛らし過ぎますな。ミユビシギとトウネンの白さは浜では特に目立ちます。やや大きめの身体の子が混じっていましたが、これはオバシギではないかと思います。この子達です。周りの方々の会話の中には、コオバシギというフレーズも出ていましたが、親爺にはどの子がそれかは分かりませんでした。何かに驚いて、一部のミユビシギとオオソリハシシギとチュウシャクシギが飛んでしまいました。ミユビシギは飛んでいる後ろ姿も可愛いですな。この時点でまだ7時40分ごろ。 お話は続きます。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2019.09.17
9月5日(木)既に9月に入ってから5日間も経ちますのに、相変わらずミンミンゼミやアブラゼミの合唱が喧しい毎日です。それでも時々ツクツクボウシの鳴き声が混じり、辺りが暗くなるとコオロギの鳴き声が聞こえ始めて、晩夏であることが否でも意識されますね。さて、今日の日記は盛夏の日光方面のお花の事。流石にニッコウキスゲは終わっていましたが、様々なお花が百花繚乱状態でした。ニッコウキスゲと同様の黄色いお花では・・・。トップの写真はマルバダケブキ。 とても大柄なお花で目立ちます。マルバダケブキは「丸葉岳蕗」。 毒性がありシカの食害を逃れています。下の写真はオタカラコウ。 マルバダケブキと同様、キク科メタカラコウ属の植物です。オタカラコウは「雄宝香」。属名から分かるように「雌宝香」(メタカラコウ)という名の植物も存在します。この両者はかなりそっくりさんだそうですが、オタカラコウのほうががっしりしていて、葉の基部が丸くなっているところが特徴です。宝香とはなかなかありがたい名前ですな。ググってみますと、宝香とは龍脳のことのようですな。それでもって龍脳とはとても貴重な香料の一種なのだそうです。この辺りの事は不案内なので良く分かりませんが、根っこが龍脳の匂いに似てるから・・・。オタカラコウは素敵な名前を付けてもらいましたね。 運が良いですな。こちらはノコギリソウ。高原ではよく見かける可憐なお花。 親爺も好きな部類ですがね。葉っぱがノコギリのようにギザギザしているからノコギリソウ。名前の由来は、何となくやっつけ仕事のように感じます。同属で欧州原産のセイヨウノコギリソウは、薬草やハーブとして人の役にたつのだそうですよ。こちらはヨツバヒヨドリ。やはり高原を代表する植物の一つです。ヒヨドリと言いながら、外見は小鳥のヒヨドリとは全く結び付きませんね。名前のヒヨドリの部分はどうもヒヨドリとは関係がなさそうです。花が枯れ乾燥すると良く燃えることから「火を取る」となり、それが訛って「ヒヨドリ」になったとの話を目にしましたが、真偽のほどは不明。このように赤味が強い株もあります。秋の七草のフジバカマの同属で、ヒヨドリバナというお花がありますが、ヨツバヒヨドリはヒヨドリバナにお花が似ているから、という御説もありました。ヒヨドリバナの名前の由来は、ヒヨドリが里に下りて鳴く頃に咲くからだとか。いずれにせよ、種名の由来を辿るのは困難な場合も多々あります。ピンク色の可憐なお花はハクサンフウロ。道東でよく見たチシマフウロのお仲間ですが、お花の色はより明るい印象を受けます。チシマフウロのお花はもう少し紫色に近い感じ。何れにしても美しいですな。 しかしフウロの由来はお風呂からという怪しげな説もあります。高原のお花の女王とされるコマクサ。お花の形がお馬さんの顔に似ているところから名付けられています。このお話はたぶん鉄板でしょう。高山帯の砂礫地、かなり環境が厳しいところを好んで生えます。お花の色は下の写真のような白から深紅まで。ただし、白いコマクサはとても珍しいそうです。ヒメアカタテハが留まっていたこのお花。 未だに不詳です。ヒメアカタテハに気を取られて、お花の観察は疎かになっておりました。言わずと知れたヤマトリカブト。 猛毒です。まさに触らぬ神に祟りなし。 特に春の山菜取りでは要要要注意です。しかし見事なまでの紫色。 名前の由来も分かり易いですね。線香花火が弾けたようなオニシモツケ。シモツケは下野のこと。 栃木県の古名、下野国に由来します。シモツケという樹木が最初に下野国で発見されたからとされますが、似たようなお花を咲かせる植物には、○○シモツケと命名されたものが多いですね。決して栃木県だけに見られる植物というわけではありません。誤解を招きそうな名前です。これはトリアシショウマでしょうか。○○ショウマという植物も多々ありその判別はなかなか難しいですね。しかも複数の科を跨いでいることから尚厄介ですな。元々はショウマという生薬になるサラシナショウマからきています。これまた似たようなお花の植物を○○ショウマと命名してしまったようですな。日光から尾瀬方面はお花の宝庫でもあり、もっと丁寧に観察すると、より多くのお花に出会えることでしょう。低山地の植物から高山植物まで、多種多様なお花が春から秋まで咲き続け、お花好きも楽しめるところですね。にほんブログ村アウトドアなんでもOKなんでもアウトドアトラックバック!アウトドア・薪ストーブ・キャンプ・釣り
2019.09.05
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