AYSA'S DAYS

手術そしてBABYは・・・??


する事になった。なんせ生まれてこのかたそーゆうのに全然縁が
なかった(あっても嫌だけど)私は前日からドキドキ・・・
旦那の方が私より緊張してたかもな。
手術自体は下半身麻酔のみで時間も30分程の軽いものだったけど。
一番辛かったのが脊髄麻酔をしたのが研修医の人で、1度にちゃんと
ささんなくて、何度もやり直しされた事位かな。あれは本当に痛かった。
なんだかんだで無事にレーザーで癌の部分(結構広範囲に及んでたらしい)
を焼いて終了。入院も約一週間という短期間で退院出来た。
お腹の子も自分も元気でとっても嬉しかったけど。そう、ここは癌病棟。
様々な事情を抱えた人と共にベットを並べていた。
半年もの間ずっと病院暮らし、明るく賑やかで皆から親しまれているおばあちゃん。抗がん剤の為、抜け落ちてしまった髪の毛をカバーする為にいつも
おしゃれなバンダナを巻いていた3人の子供達のお母さん。新婚さんだったのに
癌が見つかって、子宮を全て摘出されてしまった、とても美しい人・・・
ある夜この美しい女性がベットで泣いているのを私は聞いてしまった。
隣の人と喋っていて・・自分はもう子供を産む事が出来ない。旦那さんの
お姉さんも又病気で子供が産めない・・・お姑さん、とっても落胆してるだろうに
でもとてもとても優しくて・・・だから余計に申し訳なくなってしまって又
泣けてくるんだ・・・って。美しいその人は、静かに泣いていました。
私はだから、まだ目立たないお腹を幸いに、彼女には絶対、私が妊娠している
事は知られない様にしよう!!って思ったんだ。余計なお世話かも知れないけど。
だって、その人は私だったかも知れない・・・。
私はたまたま運が良くて今、こうして娘と一緒に笑っていられる。
でも、ちょっとのタイミングで、あの時の彼女は私になり得てたかも知れないんだ。
そんな私の決意も空しく、ほどなくして私が妊婦だという事は病室の全員が知る
事となった。私が妊婦だと知ったその女性は私の目を真っ直ぐに見つめて・・・
「妊娠してたんだね、大変だったでしょう?体、気をつけて元気な赤ちゃんを
産んでね!!」
あの美しい笑顔でそう言ってくれた。きっと色々の想いがあっただろうに・・・。
彼女は、とてもとても美しい人だった。そして、こんな彼女の優しい心が
あんな風な美しさとなって外に現れているんだなって思った。
今、どうしてるかな、どうか彼女が幸せな人生を歩んでいますように・・・。

続く・・・



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