超!俺流

超!俺流

2022年03月11日
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中学1年の時の話。

小学生から中学生になり、少し行動範囲と言うか遊びに行く場所が広くなった。

「錦織公園」

馬鹿でかい公園。分かりやすく言うたら服部緑地のバッタモンみたいな公園だ。間違いない。

中学生になった俺等は毎日の様にこの公園に遊びに行く。暗くなってからアスレチックを使い「プレデターごっこ」をする。ルールは簡単だ。鬼ごっこの鬼の代わりがプレデター(*プレデターが分からん人はググれ。)なだけの、なんとも単純な遊びだ。しかし、この遊びのポイントとしては、暗くなくては出来ない。真っ暗な中、プレデターが何処にいるか分からない。そのドキドキ感が最高の遊び。そして逃げてる奴が「プレデター!」と呼ぶと、プレデターは「プシュ〜〜!」と鳴きマネをしなくてはならない。これを永遠と繰り返す。

お気付きだろうか?

この遊びはジャンケン負けてプレデターになった奴が最後の最後まで誰も捕まえれる事なく終わる、なんともドSな遊びなのだ。親友のタカラダ君のプレデターが1番完成度が高かったのを覚えている。間違いない。

ある日、昼から錦織公園にある池で釣りをしようと盛り上がる。池にボートを出してやろうと俺の家で話していると、親父がフラッと俺の部屋に来る。

「今から錦織公園の池にボート出して釣りしてくるわ。」とタカラダ君が言うと、親父が「そうか〜。気〜つけよ。」と全く興味もなさそうに俺の部屋を出て行く。



パンツ、これはあだ名。

俺がこっちに引っ越して来た時から周りの奴等にパンツって呼ばれてた。後々理由を聞くと、苗字が「松本」で当時活躍してた女子プロレスラーの「ダンプ松本」から来てるらしい。ダンプ…ダンプ…ダンプ…パンツ。なんかよく分からないが小学生の脳ミソなんてそんなもんだろう。ちなみにオッサンになった今でもパンツって呼ばれてる。

「釣り禁止」

池の柵にはそんな看板が吊るされていたが、当時の俺等からすれば「挑戦者求む」みたいに見えてたよね。ダメだと言われればやりたくなる。思春期特有のアレだ。
毎日来てる公園の裏道は熟知している。柵を越える訳ではなく、裏道から池へと侵入しボートを膨らませる。

「よっしゃ。行こか。」

とりあえず俺とタカラダ君でボートに乗り込み、パンツは見張りをしながら岸から釣りをする。オールはタカラダ君が漕ぎ、俺は周りを警戒してる。その時だ。

「池にボートを出してるお前等!すぐにやめなさい!」

どっかから放送が流れる。

岸を見るとパンツはもういない。その時のタカラダ君のオールさばきは凄まじいものがあった。このボート、モーター付いてんちゃうか?!ってくらいのスピードで進む。岸に着き、ボートをどないしようか迷った。このボートを持って来たのはパンツだ。奴は俺等を見捨て先に逃げた。俺等はボートを見捨てる事にし、ダッシュで裏道を使いなんとか逃げ切る事が出来た。

俺の家に戻るとパンツのチャリが停まってる。


「あのボート、モーター付いてんか?」

………。

「必死やったやんけ。通報したん、俺や。」


堪え切れずに親父が爆笑する。

………-。



親父が言うには、俺等がボート転覆して死んだらあかんから助けたったんやって事だった。普通の親ならば行く前に止めるやろ。優しさ、思いやりってのは時に残酷なもので、インパクトのある思い出を残すものであると学んだ1日だった。





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Last updated  2022年03月11日 07時37分15秒
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